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フローで円相場を考える~円が買われる局面 

今日の東京市場は株式が急反発、債券が小反落、外為では円安となった。株式市場では昨日のNY市場が大幅高となったことを受け急反発の展開となり、今年最大の上げ幅となった。債券市場は反落となった。寄り付き後買い優勢となり先物はプラスに転じる場面があったものの、株高軽快から売られる展開となったが底堅い展開となった。外為市場では株高によりリスクアペタイトの高まりからクロス円中心に買いが入る流れが継続し円全面安となった。


ここのところ何故リスクアペタイトが低下するときに円が買われるのか?という質問がある。これについて、円相場の変動要因について個人的にはフロー面を重視して2つの仮説を使って答えている。



(1)経常黒字説


日本はもともと経常黒字国である。つまり、恒常的に円高バイアスが掛かりやすくなっている。これは主に貿易収支と所得収支が黒字になっているからだろう。以下のグラフは国際収支の推移とドル円相場の推移である(出所:財務省)


国際収支


つまり資本収支がマイナスであっても円安にならないのは、経常黒字(貿易収支+所得収支)であるため、ある程度フローで相殺されてしまうからだろう。貿易収支は海外とのモノやサービスのやり取り、所得収支は海外収入を本国に送金する(ex.リパトリ)、資本収支は海外との資本移転及び投資資金の出入り(ex.円投/円転)である。こういった背景から例えば資本収支の赤字が減少する時には円高に振れやすい。


(2)キャリートレードとその巻き戻し説


これは(1)とクロスオーバーする議論となるが、円は恒常的に低金利であるがゆえに調達通貨となる。低金利の円を市場で調達し、外貨やその他アセットで運用する。キャリー運用の前提条件となるのは、為替相場のボラティリティが期待収益よりも低い場合である。期待収益には金利なども含まれる。以下の図は外国銀行在日支店のコールマネー/負債とドル円相場及び3カ月のドル円ボラティリティである(出所:日銀)。


CallMoney

CallMoney


外国銀行在日支店のコールマネー/負債(キャリー資金はAsset Liability上負債に分類)のどの程度が円キャリーに使われているか、というのは定かではないが、為替市場のボラティリティが無いときにこの金額は膨れ上がっている。円キャリーが活発に行われていたとされる2007年7月には11兆5087億円にも膨らんでいたが、リーマンショック後のデレバレッジの動きが加速したとき、この負債は1兆9838億円(2009年3月)まで減少した。その後漸増傾向にある。ドル円相場も大体2009年2-3月に一度目のボトムを打っており、その時点で外銀のキャリーの巻き戻しは終わったとみることも出来なくはない。


直近ではどうかといえば、ボラティリティがまだ高止まりしているせいなのか漸増傾向に留まっているため、キャリーを活発化させていく動きではない(それゆえあまり円安にならない)。しかし、2009年3月のボトムの時点からは負債残高が大分積み上がっており、先月以降外為市場のボラティリティは上昇しているので一定のキャリー資金のアンワインドが起こっているということは指摘出来るかもしれない。ただ、どの程度の円資金がキャリーとして運用されているかについては定かではないので、外為市場のフロー全てを物語るものではない。


正確なフローは毎月の通関ベースの国際収支をみるのが妥当だが、外為市場における資本のやり取りのプレゼンスが大きくなっている以上、とりわけ投資資金の動向を見定める数字(月次では資本収支、速報性の高いものでは週間の通関ベース対内対外証券投資など)を注意深くみていく必要があるのではないかと思われる(この詳細についてはいずれ考えてみたい)。


この説明はあくまでもフローでの説明であるため、購買力平価やGDP、マネタリーベース、財政といったストックは考慮していない。とりわけ円についてストックは市場であまり重視されていないようにも感じられる


【追記】このエントリに関していろいろtwitter上で論議になったので、ツイートをまとめてみた。





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