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中国の金融機関への懸念~上海指数一時2,500ポイント割れ 

今日の東京市場は株式が反発、債券が反落、外為市場はポンドが夕刻以降売られている。株式市場はNYが続落した流れを受けて売り先行ではじまったものの、売り一巡後は買い戻しが優勢の展開となった。ただ、上値は限られた。債券市場は30年債入札が不調だったことや高値警戒感から先物に利益確定の動きが出された。外為市場は株式市場が堅調だったことを受けクロス円中心に円安に振れたが、夕刻以降Fitchが英国の財政面での課題について後ろ向きな発言がなされたことからポンドが売られている。


このところ欧州発のニュースフローから金融市場が揺れ動くことが多い。問題がハンガリーに拡散しているということも不安心理を仰ぐ。ハンガリー向けのローンのエクスポージャを保有している金融機関は主にオーストリアやイタリアにあるとされており、中東欧の問題は金融システム不安を駆り立てる。1931クレジットアンシュタルトのトラウマがあるだけに神経質になりやすくなる。


一方で忘れがちなこととして上海総合指数が本日も一時的に節目の2,500ポイントを割り込んでいる。中国についてはここ数日グローバル運用を行う投資家のリスクとしてかなり強い懸念が示されている。中国も銀行の不良債権問題が意識されている。FT Alphavilleに"Chinese banks, beyond the bubble"というエントリが昨日掲載されており、少し中国の銀行の不良債権問題について考えたい。


まず、バークレイズ・キャピタルのレポートでは次のような指摘がなされている。


A significant drop in housing prices and slowdown in property transactions will likely worsen banks’ asset quality via the impact on mortgage delinquencies and loans to developers. However, we believe a banking crisis is unlikely even in the event of a collapse in property prices…

住宅価格の大きな下落や不動産取引のスローダウンは、モーゲージの延滞や開発者向けローンの影響から銀行のアセットの質が悪化してしまう懸念がある。しかしながら、金融危機は住宅価格の崩壊が起こってもありそうにないと信じている。


…while [the] banking sector’s exposure to the property sector has increased over time, especially in 2009, it is from a low base. The direct exposure, measured by the share of mortgage loans and loans to developers in total loans, stood at about 20% in Q1 10. [See chart below, click to enlarge:]

銀行セクターの不動産セクターへのエクスポージャは特に2009年に時間とともに増えていったが、そのベースは低い。直接のエクスポージャー、すなわち総貸出に占めるモーゲージローンや開発者向けローンのシェアを意味するが、2010年のQ1時点では約20%となっている。


Bank's loan of Chaina


Their indirect exposure, eg, lending using land and commercial properties as collateral, however, is likely to be significant. Nevertheless, the repayment capacity of borrowers depends more upon on their cash flow than changes in values of the collateral. Hence, as long as the economy is not trapped in a prolonged period of low growth, the concern is unlikely to be of systematic importance.

例えば担保としての土地の使用や商業用不動産への貸出といった、中国の銀行の間接的なエクスポージャーは重要であるように思われる。それにも関わらず、借り手の返済能力はその担保価値よりもキャッシュフローに依存していた。従って、経済が長期間低成長に押さえ込まれていないとするならば、懸念はシステミックな大事には至らないだろう。


例えば、WSJが北京と上海の両方に関連した都市商業銀行に焦点を当てた。これらは3月時点で中国のすべての銀行の資産の7.1%を有している。同時にBarCapでは、政府が危機時に銀行の貸出を維持出来るようにさせているとして注目している。


Domestically, the banking system has a large pool of liquidity locked up in required reserves, which can be released in times of need. Moreover, Chinese banks are majority owned by the state, and in our view, it is hard to imagine that a wiping out of banks’ capital position due to loan losses would lead to a sudden stop in bank lending to the non-bank sector, which is often an important accelerator of a financial crisis.

国内では、銀行システムは預金準備にロックアップされた膨大な流動性プールがあり、必要なときに流動性を放出することが出来る。さらに、中国の銀行はほとんど国有であり、我々の見方では、金融危機の重要な加速装置である、非銀行セクターへの貸出を突然ストップさせてしまうような貸し倒れ引当が原因で中国の金融機関の資本基盤が一気に喪失してしまうことは想像出来ない。


としている。中国の銀行は資本が十分だから、不動産バブルが崩壊しても金融システムが壊れることはないとしている。そしてその資本を強化するために中国農業銀行が巨大なIPOを実施したりするのだろう。他にも主要銀行の巨大増資が行われる。このためBarcapではそれ程大きな懸念を感じていないとしているのだろう。しかし、中国の銀行の不良債権問題は不動産セクターだけの問題ではなく、様々なところで発生しているといわれている。特に地方政府のインフラプロジェクトが失敗しており、それ向けに貸付た融資が焦げ付いているとの可能性が浮上してきており、銀監会が6月末までにこの実態を調査するとしている(ロイター「中国に金融危機の芽、地方向けインフラ融資に焦げ付きリスク」参照)。この結果が公表されるかどうかは分からないが、「これらの焦げ付きが発生しており、金融機関の資本基盤にも問題があるので、政府が巨大な増資を行なわせているのではないか?」、という投資家の懸念から上海市場が下げ止まらないのではないか?という穿った見方をしてしまう。


スペインにせよハンガリーにせよ中国にせよ、バブルがいずれ弾けてしまうのはやむを得ないものの、当局の善後策に失敗してしまうとそれはシステミックリスクに波及してしまう。それゆえ、中国の場合はまだバブルが崩壊していると判断は出来ないので、今のうちに様々な対策を講じてくるものと思われる。しかし、市場では投資家の懸念が先行しているので、そういった不安心理から不安定なマーケットになっている、とみるのが妥当かもしれない。


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カテゴリ: 市場視点

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