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住宅市場と米国の金利低下~二番底懸念 

今日の東京市場は株式が続落、債券は続伸、外為市場はやや円安に振れている。株式市場では昨日からの円高進行を嫌気し、売り先行で始まったあとは戻す展開もあったものの、野田財務相の牽制発言を受け円高に振れると売りが持ち込まれた。債券市場は世界景気の減速感や日銀による緩和策への期待から買い進まれた。外為市場では昨日の円高進行を受け当局の介入警戒感が浮上、やや円が売られる展開となった。


このところの市場は世界的に当局の対応を催促する相場となっている。それと共に、当局者の景気減速へのトーンも日増に強くなってきている。昨日のシカゴ連銀エバンス総裁の発言は踏み込んだものとして市場にインパクトを与えたと思われる(シカゴ連銀のサイト参照)。


Although there are some encouraging signs of general economic recovery and some evidence of home price stabilization, we are certainly not out of the woods. Projections suggest foreclosed housing units could reach as high as 3 million in 2010 with over a million lender repossessions. Mortgage distress is not limited to those with subprime loans. For example, in the state of Indiana, the inventory of subprime foreclosures actually decreased by about 4 percent from 2008 to 2009, while the inventory of prime foreclosures rose by over 36 percent. This is because job loss and unemployment are now causing more defaults than imprudent lending.
総合的な経済回復に明るいサインがみられ、住宅価格の安定化にいくつかの兆候が見られるものの、我々は森の中からはっきりと抜けだしてはいない。予測では、差し押さえ住宅物件は2010年には300万件に達することになるだろう。そのうち100万件は貸し手の責任で生じたものである。不良化しらディストレスト債権はサブプライムローンに限定されたものではない。例えば、インディアナ州ではサブプライム向けの差し押さえ物件の在庫は2008年から09年にかけて約4%減少しているが、一方でプライム向けの差し押さえ物件の在庫は36%を超えて上昇している。これは職がなく、失業こそ、安易な融資よりもより多くのデフォルトを引き起こしている。



としており、米国経済における雇用の問題が住宅市場を落ち込ませているというところまで発言している。さらに記者会見では以下のように述べている(Reutersより)。

The risks of a double-dip U.S. recession have risen in the last six months,
米国経済の二番底のリセッションのリスクはここ6カ月で高まった。



このような背景から米国経済が現在急減速しており、金融緩和によってサポートしていくとしている。米国経済におけるダウンサイドリスクとして最も意識されるのは住宅市場であるが、昨日出された7月の中古住宅販売は前月から27.5%も落ち込んでいる。以下のグラフは中古住宅販売件数の推移(出所:Bloomberg)。

ETSL


このような中で米国経済について住宅市場がコアとなって二番底を模索するというのであればFedによる追加緩和策を打ち出すのではないかと市場では期待している。昨日のBloombergラジオでゴールドマン・サックスのハッチウス氏は資産買取かその他の異例の手段を通じた追加緩和策に踏み切り、証券買い取りについては1兆ドルを下回る規模では意味が無いとの見解を出している(Bloomberg "Hatzius Says Fed Will Move Toward Additional Stimulus")。従って昨日はエバンス総裁の発言とそれを裏付ける中古住宅販売の(ある外国人投資家曰く)"miserable"な結果を受けてリスクアセットが売られ、セーフティアセットが買われている。UST10Y利回りは既に2.5%台であり、10-2年スプレッドは200bpを割り込むところまでイールドカーブがフラット化してきている。以下はUSTY10-2年スプレッドの推移。

10Y-2Y


おそらく米国債市場では(潜在成長率の論議は棚上にしておいて)Fedの追加緩和策でさらに国債買い入れが行われ、金利が一層低下することを織り込んでいる。超長期債については住宅ローンの借り換えにともなう住宅ローン業者によるコンベクシティヘッジのニーズ、年金などの長期投資家のデュレーションの長期化、さらには借り換え増加に絡めてFedによる償還再投資の余力への期待が急速に高まるのではないかという期待も背景にあるのだろう。以下のグラフはMBA住宅ローン借り換え指数(出所:Bloomberg)。

MBA Refi


本日発表されたものでは借り換え指数は前週から5.7%上昇し、4,994.70となっている。この水準は2009年5月以来の水準だとしている。このことから住宅ローンの借り換えが急増し、MBSの期限前償還が促進されれば、Fedの償還再投資に必要な資金が増加し、米国債の買い余力が増加する。このため長期-超長期ゾーンには需給的に買いが入りやすくなり、金利が低下しているものと思われる。ここからの注目ポイントとしてはFedの償還再投資がどの程度の額でどの年限を買っていくのかというところが焦点となっていくのだろう。


しかしもっとも重要なことは、借り換えが増えても新規購入は増加していない。購入指数が増加しなければ金利がいくら低下しても本当の意味で景気刺激効果にはならない。以下のグラフは購入指数(出所:Bloomberg)

MBA purchases


それゆえ、住宅需要の低迷を脱却するには金利面でのサポートだけでは焼け石に水で、構造的な住宅市場の需給バランスとエバンス総裁が指摘するように労働市場の改善による消費者の収入増が必要となってくるのだろう。



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カテゴリ: 市場視点

タグ: マクロ  金利  債券  Fed  QE  米国 
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