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日本マクロ定点観測~日銀短観 

7月1日日銀は6月短観(全国企業短期経済観測調査)を公表した。業況判断DIは大企業製造業で-9、大企業非製造業で-5となった。以下は短観業況判断DIの推移(出所:BOJ)


短観 業況判断 20110701.



大企業製造業業況判断DIは6月の-9のあと、先行きDIは2となったことから、製造業の業況は震災後6月にかけて急低下を示したあと回復を見込んでいる。このことは、減速感はあるものの海外需要が低下しているわけではなく、あくまでもサプライチェーンや電力供給障害といった国内要因であり、電力供給の動向こそ不透明さは残るものの、足元でサプライチェーン障害は次第に解消されつつあることから、先行きの改善につながっていると見ることが出来る。このことから国内の製造業については震災後に一時的なディップを形成したあとはV字的な回復を見込んでいることが示唆されている。製造業については中堅企業も足元DIで-9であるが、先行きDIで+2まで改善を見込んでいる。しかし、中小企業については厳しさが残り、足元DIは-21であるが先行きDIは-15までの回復でしか無い。業種別では大企業ベースで自動車の振れが大きくなっており、足元は-52であったが、先行きは+6にまで回復すると見込んでいる。さらに電気機器についても足元で-16であるが、先行きは+2に改善することが見込まれている。大企業非製造業業況判断DIは-5のあと-2となっており、震災からの業況の回復が遅れることを示唆している。特に大企業小売業の足元は+10であったが、先行きは0にまで低下することから、夏場の電力供給の問題による国内消費の落ち込みを警戒していることが示唆されている。卸売や建設、不動産などで先行きの業況改善を見込んでいるものの、そのペースは緩慢であることが示唆されていることから、国内需要については依然として楽観視出来ないことが示唆されている。一方で通信は足元DIが+40、先行きDIも+36であり、スマートフォン商戦が好調なこともあり、ハイレベルな業況となっている。宿泊・飲食サービスについてはサービス業種で震災後最も落ち込んだセクターであり、足元は-40となっているが、今後自粛ムードが緩和されていくことから-17にまで改善していくことが見込まれている。


想定為替レートについては2011年度上期82.59円、下期82.59円、通期で82.59円が見込まれている。このことから現状は円高で推移しているものの、先行きについてはやや円安への期待込みとなっている。但し、依然として80円での推移となっており、今後の為替市場の動向において70円台となってしまうと、製造業においては利益の下方修正に繋がる可能性があるが、一方で今後も貿易赤字で推移していくことになれば原燃料費などの交易条件の改善にもつながることになる。経常利益は大企業製造業で前年度比0.4%増益(前回調査から5.3ポイント上方修正)、大企業非製造業においては6.1%減益(前回から2.7ポイント上方修正)となっていることから、震災後の業績の回復はあくまでも製造業主体となる。非製造業は国内需要の低迷により、業績の回復は遅れるものと見込まれている。ソフトウェアを含む設備投資額については大企業製造業で+10.5%、非製造業で+5.8%を見込んでおり、製造業は前回から1.2ポイント上方修正となっている。このことから、今後震災復興需要を見込んでいることや、海外需要の高まりから設備投資意欲が高まってきていると思われる。生産・営業用設備判断DIについても大企業は3月の11から6月は10、9月は8と順調に低下していることから、リーマンショック時に大きく高まった設備余剰感は徐々に改善されていくことが示唆されている。このことから2011年後半から2012年に掛けては設備投資が成長にポジティブに寄与することも考えられる。以下は設備判断DIの推移(出所:BOJ)。


短観 設備判断 20110701.



大企業雇用人員判断DIは7となり、3月調査時の4から悪化している。これは震災の影響や電力供給障害の影響から生産が制限される中で余剰人員が新たに発生しているものとみられる。今後8月までは電力使用制限があり、生産設備の稼働率が向上しない中人員余剰の状態がしばらく続くことにはなるものの、秋以降生産活動が活発になるに連れ、震災によって高まった人員余剰感は解消されていくものとみられているが、しかし、依然としてリーマンショック以降から続く長期的な人員余剰感の解消は至って緩慢であり、失業率もなかなか低下していかないものとみられている。以下は雇用人員判断DIの推移(出所:BOJ)。


短観 雇用判断 20110701.



資金繰りDIについては3月から6月にかけてやや低下しており、大企業は17から15に低下している。銀行の貸出態度判断DIは改善されているものの、全体的に震災後の信用市場の緊張の影響などから悪化している。また中堅・中小企業もやや低下しており、資金繰りの状況はリーマンショック以降改善が続いているものの、震災の影響から小幅に悪化している。今後は震災の影響が薄まるに連れ、徐々に回復していくことが見込まれるが、東京電力の経営動向如何で再度信用市場の緊張感が高まるといったリスクは残る。以下は大企業資金繰りDIの推移(出所:BOJ)。


短観 資金繰り 20110701.



まとめとして、今後日本経済はサプライチェーン障害など震災の影響が次第に薄まっていくことから製造業中心に改善していくことが期待されている。また復興需要が本格化していくに従い、設備投資が成長のドライバーとなっていくことが見込まれていく。しかし、国内需要は依然として改善が緩慢であり、今後の電力供給の動向によっては消費の落ち込みからなかなか回復できないというシナリオもある。世界経済に減速感もあることから、先行きの製造業の業況にも今後影響を与えていく可能性もある。震災復興の後は、国内需要の回復が緩慢な中で世界経済のシクリカルな動向に左右される日本経済という構図となっていく可能性もある。




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カテゴリ: 市場視点

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