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China is going "off the wheel to tighten" 

今日の東京株式市場は反落した。昨日のNY市場がアルコアの予想外の赤字決算を受け同社株が11%下落、さらに中国人民銀行(PBOC)が、18日から預金準備率を50bp引き上げると発表したことを受け世界的な景気減速懸念というものが意識され、リスクアセットからセーフティアセットに流れる動きとなった。寄り付きこそは買いが入り、TOPIXがプラスに転じていく場面もあったが、その上海市場がオープンして2%下落していく段階で売りが出され、その後は押し目買いと利食い売りが出されるような感じだった。円高に振れる局面でハイテクなどに売りが出され、中国関連株といわれる商社なども売られる展開となった。JALが7円で寄り付き、8億株の商いとなって東証での過去最大の売買を記録、東証一部出来高の嵩上げにつながったが、売買代金はたったの57億円に過ぎない。


さて、その火種となった中国のパンダ市場であるが、上海A株ベースでは、


中信証券 31.79 -5.33%
海通証券 18.17 -5.12%
招商銀行 16.15 -5.39%
民生銀行 7.56 -4.42%
工商銀行 5.09 -4.68%


こんな感じなので、投げ売り的な感じだったのだろう。これまでは緩和的な政策が継続するという中央経済工作会議でコミットしたことを受けて上昇基調にあったが、どうやら突如の預金準備率引き上げは本土の投資家もビックリしてしまったのだろう。少なくとも引き締め転換のタイミングは、上海万博後ということもコンセンサスとしてあったのかもしれない。


しかし、中国の引き締め政策転換はいつ起こっても不思議ではない。中国では確実にインフレ懸念が存在する。まず、以下のグラフは中国のマネーサプライM2と人民元建て新規貸出(Total Loans(RMB))の推移である(出所:PBOC)。


China Monetary


この預金準備率(=銀行が人民銀行に預ける比率)引き上げは新規貸出の抑制に目的がある。すなわち、中国の市中銀行は貸出金利の低さや当局による貸出奨励策などを背景に貸出を行い、それを元に様々な設備や不動産などに投資をしてきた。その結果マネーサプライが増加しており、ハイペースの信用創造が行われているということだ。不動産価格の上昇があったとしても、CPIがマイナスであればまだ黙認することも可能であったが、12月にプラスに転じたことから物価にもインフレ懸念が生じてきている。そういう段階に来ているからこそ引き締めに転じてきたということがいえる。


さらに、昨日、中国のSWFであるCICのPeng Junmin氏が興味深いことを話している(ロイター参照)。要点をまとめると、


・ドル相場は底を打っており、一段の下げ余地は限定的
・円相場については悲観的で、引き続き下落すると予想
・金相場については現在、割高になっているため、中国は購入を急ぐべきではない
米国と中国は2010年下期に利上げを実施するとの見通し
・ドルや円についてのコメントは個人的な見解


この発言が出たタイミングよりも少し前にPBOCは2000億人民元の売りオペ(資金吸収)を実施すると通告した。売りオペを行うタイミングに、半ば当局者のような身分の人物がドル高誘導ともとれる発言を行った。これには様々な憶測があるが、個人的な読み筋としては以下のようになる(あくまでも勝手な読み筋)。


・人民元の売りオペを行うということは、すなわちドル買い・人民元売り介入(人民元はドルにペッグ)は取りづらくなる。従って、当局はCICの担当者という名前でドル高誘導することで、自国通貨売り介入を抑止したいという背景があるものと思われる。売りオペを行っている以上、非不胎化的な介入で市中に資金を供給することは効果を半減させる。

・さらに、「米中ともに下半期に利上げ」、ということについて。これについてはグローバルカレンシーであるドルとローカルカレンシーである人民元が表裏一体であるということを意味している。現在、Fedは世界的な経済を安定化させるためにドルを刷り緩和的な金融政策を取っているが、人民元はドルとペッグしている以上、中国も緩和的な政策を取らざるをえないことになる。しかし、高成長国の緩和政策はインフレ懸念やバブルを膨らませるだけなので、PBOCベースでは引き締めを行いのだろう。しかし、Fedが緩和政策を取り続ける以上、国内だけで引き締めを行ってもドル安になれば介入しなければならないので、その時点で人民元がばらまかれ、実効性は薄くなる。そこで、米中ともに引き締めを行えればドル高にもなるわけなので、もっと効果的に引き締められるという意味もあるのではないかと思われる。

・円安に言及しているというのは、人民元の切り上げに対して日本サイドへの配慮を行っているという感じで捉えている。菅財務相は11日にガイトナー財務長官を電話会談を行い、為替変動への懸念で認識を一致している。従って中国側としても、人民元切り上げに対して最も影響を受ける円に対して配慮しているという感じなのだろうと思われる。また、ゴールドが割高であるというのは、他のコモディティを選好するというCICとしての立場もあるが、外準としてゴールドを積みますことを勧めない、すなわちPBOCはドルの外準比率を引き下げるべきではないとの発言にも汲み取れる。もちろん、CICは外準のドルを運用する機関であるから、減らしては欲しくないということもあるのだろうが。

・最後に「ドルや円についてのコメントは個人的な見解」と述べたのは自分の発言で外為市場が変動してしまったことから、(菅財務相ではないですが)反省した感じなのではないだろうか。米国は2010年下期に利上げを実施するとの見通しを発言したことを踏まえて「Fedの高官(=8-11日に上海で講演したセントルイス連銀ブラード総裁などの人物)とあって話をした」という勘繰りを打ち消す感じなのだろう。

・この人物の発言は、当局者の意図なのか、個人的な見解なのかはわからない。


この後に預金準備率を引き上げた。これはPBOCの出口戦略の一環だろう。個人的に預金準備率の引き上げは利上げとセットして行うと思っていたが、どうも違ったようだ。そして当局の次の一手は銀行の自己資本規制改革による貸出抑制と増資による資金吸収だろう。その次にさらにドラスティックな政策である人民元切り上げである。これに関しては水面下で日米中の枠組みが意識されるので、協調体制で行わなければならない分時間を要するものと思われる。利上げに関しては最終的な引き締め手段となるが、Fedの出方待ちということも考慮しておく必要があるだろう。


【追記】

共同通信が、小沢民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入問題で、東京地検特捜部は陸山会を家宅捜索していると伝えている。このあたりは外国人投資家の目線からすれば、政治リスクとして捉える向きもある。このあたりの動向には注意されたい。


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