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現状の金融市場の理解~センチメント支配の展開 

今日の東京株式市場は続落した。前場はNY反発や円安に振れたこと、日銀会合における追加緩和策への期待も合いまり底堅く推移したが、昼休み中に中国当局が預金準備率引き上げを行ったということからリスクアセットを処分する動きとなり、今晩のNY市場下落を織り込む展開となった。さらに日銀会合において追加緩和策が示されなかったことを受け失望売りを浴びる展開となっていった。結局短期筋の投げ売りが嵩む展開、安値圏での引けとなった。


日銀のステートメントは以下のとおりである。


1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致)。

無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.1%前後で推移するよう促す。

2.わが国の景気は、国内民間需要の自律的回復力はなお弱いものの、内外における各種対策の効果などから持ち直している。すなわち、内外の在庫調整の進捗や海外経済の改善、とりわけ新興国経済の強まりなどを背景に、輸出や生産は増加を続けている。設備投資は下げ止まりつつある。個人消費は、厳しい雇用・所得環境が続いているものの、各種対策の効果などから耐久消費財を中心に持ち直している。公共投資は頭打ちとなりつつある。この間、金融環境をみると、厳しさを残しつつも、改善の動きが続いている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給緩和から下落が続いているが、石油製品価格変動の影響が薄れてきたことなどから、下落幅は縮小している。

3. 先行きの中心的な見通しとしては、2010年度半ば頃までは、わが国経済の持ち直しのペースは緩やかなものに止まる可能性が高い。その後は、輸出を起点とする企業部門の好転が家計部門に波及してくるとみられるため、わが国の成長率も徐々に高まってくるとみられる。物価面では、中長期的な予想物価上昇率が安定的に推移するとの想定のもと、マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比下落幅は縮小していくと考えられる。

4.10月の「展望レポート」で示した見通しを比べると、成長率は、概ね見通しに沿って推移すると予想される。物価については、国内企業物価・消費者物価(除く生鮮食品)とも、原油価格高の影響などから、見通しに比べてやや上振れて推移すると予想される。

5.リスク要因をみると、景気については、新興国・資源国の経済の強まりなど上振れ要因がある一方で、米欧のバランスシート調整の帰趨や企業の中長期的な成長期待の動向など、一頃に比べれば低下したとはいえ、依然として下振れリスクがある。また、最近における国際金融面での様々な動きとその影響についても、引き続き注意する必要がある。物価面では、新興国・資源国の高成長を背景とした資源価格の上昇によって、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れするリスクもある。

6.日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することが極めて重要な課題であると認識している。そのために、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく方針である。金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく考えである。

以上




まず、物価のアウトルックを上方修正した。さらに展望リポートの中間レビューでGDP見通しをCPI見通しを上方修正した。相変わらず「金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく考えである」とあることから、昨日のエントリで触れたシナリオは維持する。外為市場でドル円が85円台に接近する場合にはデフレ警戒から臨時会合を開催し、追加緩和策を講じる可能性を考慮したい。今回追加緩和策を見送ったのは、もう少し様子を見極めたいという感じであり、いずれの案にしてもデフレ対策というよりは金利及び外為市場に対する金融政策としてのアプローチであり、日銀としては積極的になれない姿勢は理解出来る。とはいえ、マーケット的には容認出来ない局面も出てくることになろう。


さらにS&Pが日本ソブリンのアウトルックを「ネガティブ」に引き下げた。リリース文章は以下のとおりである(S&P)。


スタンダード&プアーズは本日、日本の外貨建て・自国通貨建ての長期ソブリン格付けのアウトルックを、「安定的」から「ネガティブ」に変更した。長期・短期ソブリン格付けは、外貨建て、自国通貨建てともに、それぞれ「ダブルA」「A-1プラス」に据え置いた。個別債務の長期・短期格付け(「AA/A-1+」)も据え置かれた。

スタンダード&プアーズでは、日本の経済政策の柔軟性が縮小しており、財政圧力・デフレ圧力を食い止める対策がとられなければ、格下げになる可能性があるとみており、今回のアウトルック変更はこの見解に基づく。日本の一般政府債務残高の対国内総生産(GDP)比率は2010年3月末時点で100%に達する見込みであり、日本はスタンダード&プアーズの格付け先ソブリンのなかで一般政府の債務負担がもっとも重いグループに属している。しかも、民主党政権の政策では、財政再建がスタンダード&プアーズの従来の予想より遅れるもようである。一連の社会政策が中期的な経済成長見通しの向上を見込みにくいものであることや、デフレ圧力が根強いことも勘案すると、日本の一般政府債務残高は今後数年で対GDP比115%に達する可能性が高いとスタンダード&プアーズはみている。

格付け据え置きは、高水準の対外純資産残高、準備通貨としての円の地位、世界的な金融危機に対する耐性を示した金融セクター、多様化された経済に基づく。これらの強みにより、たとえ財政再建がさらに遅れて格下げとなった場合でも、「ダブルA格」にとどまるだろう。

高水準の対外純資産と世界の基軸通貨としての円の重要性に支えられ、日本政府は潤沢な対外流動性を維持するとともに、世界の資本市場から資金調達を行うことが可能となっている。日本の2009年末の対外純資産残高は概算で経常取引受取額の309%と世界最大、また同年末の外貨・金の準備高は1兆ドルで、中国に次いで世界第2位である。経常黒字が続いていることから、対外純資産は今後数年でさらに増加するとスタンダード&プアーズはみている。

重い債務負担と人口の減少傾向に鑑み、経済指標が弱さを示したまま、中期的な成長戦略がとられなければ、格付けを1ノッチ(段階)引き下げる可能性がある。スタンダード&プアーズでは2010年前半に発表される予定の中期財政計画に、財政再建に向けた政策が盛り込まれるものと考えている。7月の参議院選挙後にも、追加的な政策が公表されるだろう。一方で、財政面または構造改革面の政策によって、一般政府債務の増加が抑制される見通しとなった場合、格付けは現水準で安定するだろう。




これに対する見方であるが、格付機関の評価としては妥当であり、これまでの財政政策のツケがこういったアウトルックに反映させている。マーケットの動向であるが、円債市場に関してこれをもって短期的に売られるような需給環境ではない。相変わらず国内資金が円債選好を強める、ということもあるし、市場は財政プレミアムをほぼ織り込んできているものと思われる。但し、長期的な財政リスクは強まっており、超長期債への選好度は落ちていくと思われる。やがてスティープニング圧力として意識されていくのではなかろうか。株式市場に関しては一旦悪材料視される可能性は高いが、今後の相場テーマがクレジットリスクである以上、バランスシートが健全な銘柄を中心に物色されていくのではなかろうか(BofAメリルリンチ・ファンドマネジャー調査参照)。日本株に対する外国人のアプローチはバランスシートの良好さである。外為市場に関しては円売りの口実が一つ出来たが、本来積極的に円を買う局面はいわゆるショック時であるということは変わりはなく、引き続き経常黒字が続く以上セーフティ通貨としての役割を果たす時だろう。低金利が続く限りにおいて平時には売られやすい通貨であることも変わりはなく、巻き戻しの時に突発的に円高になる、という理解でよいだろう。


現状のマーケットに関する理解であるが、オバマ政権はマサチューセッツ州補選で民主党議員の敗北を受け、上院で60議席を割り込むに至った。これはフィリバスター(議事妨害)を阻止出来る安定多数を失ったので、議会運営も困難になっていく。ボルカー・ルールはあくまでも”Too Big, To Fail”を予防する目的があり、オバマ大統領は国民世論を気にするような形となりポピュリズムに走らざるを得ないという、両者の利害が一致したという形となっている。バーナンキ議長の再任の行方も気にされており、市場のムードは段々悪くなっている。銀行規制を強化すれば、直接金融で成り立つ米国経済に与える影響や株価下落による逆資産効果への懸念もそれなりにあるので、政策不況への懸念も強くさせていく。ただ、ファンダメンタルズ面では米経済は回復基調に変わりはなく、現状の経済指標の多くが寒波による一時的な落ち込み要因で説明付けられる。従って、今のマーケットはマクロ的な局面変化や、金融システム不安といった要素はみられず、あくまでもセンチメントで動いているわけであり、事態の収拾を待つべき時間帯だろう。但し、一般教書演説及びダボス会議は政治リスクであり、見極めておかなければならない。そのあたりが一番神経を使う時ではなかろうか。また、FOMCは政治的な動向に左右されることなく政策判断が行われる可能性が高いし、そうでなければ中央銀行の独立性が問われていくことはいうまでもない。



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