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米GDPの検証~民間需要の回復シナリオ 

今日の東京株式市場はまちまちだった。朝方はしっかりもTOPIXが重く、900割れの展開で推移した。中国PMIが前月に対して下回るなどして上海市場とドル円相場の展開次第となっていったが、ドル円の90円割れのところは底堅く推移し90円台に戻すと先物に買い戻しを誘うような展開となった。自動車や新興国関連が軟調だったものの、銀行や通信など内需関連が総じてしっかりの展開となった。225は小しっかりでTOPIXが小甘く、N>Tの相場展開が続いている。


先週末に米国のGDPが発表されたが、これについて個人的な見解をまとめておきたい。まず、2009Q4のGDPは前期比年率で+5.7%となった。市場予想が+4.7%だったので四半期では2003Q3以来の水準である。以下のグラフは米国GDPの推移(出所:BEA)


USGDP


これを見ればわかるが、何がこのGDPを牽引しているかといえば、輸出と設備投資、さらには在庫移動である。在庫移動に関してはGDPの3.4%の寄与度となっており、純輸出寄与度は+0.5%となった。これらを除く国内最終需要は+1.7%にとどまり、個人消費は2009Q3の+2.8%から+2.0%に、住宅投資は2009Q3の+18.9%から+5.7%に、それぞれ伸び率が鈍化した。依然として個人消費を含む内需が弱いようにも感じられるが、それぞれ自動車買い替え促進策や住宅購入減税といった政策効果が剥落した格好で、さらに政府支出がマイナスとなっていることからみることが出来るように、政府による景気刺激策の効果が剥落している。内容を精査すれば下駄を履かせてはいるものの、政府支出によって支えられたGDPではないので、依然として最終需要が弱いのは致し方がないのだろう。あと、これはいろいろ論議になったのはGDP寄与度が異常に高い在庫移動(Change in private inventories)に対する扱いをどうみるか?というところあり、寄与度でみるのとグロスでみるのとではこの指標の見方が180度変わる。以下は在庫移動の寄与度とグロスの推移である(出所:BEA)。


PrivateInventories寄与度


PrivateInventories寄与度


PrivateInventoriesグロス


PrivateInventoriesグロス



確かにこのGDPの上ブレは在庫移動、すなわち在庫圧縮が抑制され、新規に在庫投資を行った結果だろう。従って、これが寄与率となってGDPを嵩上げするとすれば2010Q1には剥落するので、5.4%といった数字はまずでないだろうし、GDPの伸び率は鈍化するだろう。しかし、この寄与率だけをみるのは少々危険ではなかろうか?思われる。グロスの数字を見れば、2009Q3→2009Q4に掛けて実に在庫減少幅が1000億ドルも減少しており、それだけ在庫を過度に圧縮する動きが足元で止まりつつあるが、それでもなお在庫は減少している、とみる方が素直な見方なのではないだろうか。さらに企業在庫を取ってみれば10月から在庫増に転じており、在庫の積み増しペースにもそれ程無理はないし、在庫を民間需要で捌けるかどうか懸念する水準でもない。以下のグラフは米国の企業在庫の推移である(出所:Census)


BusinessInventories



在庫が積み上がるというのは悪いことではない。企業部門では2009年10月から在庫増に転じており、在庫サイクルはようやく回復したばかりであり、これから生産が拡大する、というシグナルである。在庫サイクルはそう簡単に短期間で終わるものではなく、直近10年でもっとも短くても2002年の5月から2003年の4月までの期間であり、その間12ヶ月である。実はこの在庫サイクルの持続性こそが米国経済の回復への鍵となるのだろう。在庫を積み増している間に何が起こるかといえば、生産が拡大するということである。生産が拡大すれば設備稼働率も上昇し、新規採用も増加する。さらに労働市場がタイト化すれば賃金抑制バイアスに歯止めがかかり、個人消費支出も増える。こういったものが通常の景気変動であり、民間需要によって今後景気が緩やかに拡大していくことのシグナルでもある。そのように考えると2009Q4GDPは政府需要に頼るところから民間需要主導へと景気の軸足がシフトしていくという方向性を示しただけでも実は意味があるのではなかろうか。とはいえ、サイクルが長ければよいが、短いと再び雇用の問題が重くのしかかる。雇用は直接個人消費に直結するので、この点は注意が必要だろうし、まだまだセンサスに頼らなければ雇用増とならないところを考えるならば未だに米国経済の脆弱さも指摘出来るだろう。


それ以上にシカゴPMIの数字が個人的にはポジティブだった。1月の数字は61.5となり、市場を驚かせた。シカゴ(デトロイト含む)地区なので、メインは自動車産業であり、そういったところの影響を受けやすい。そしてフォード・モーターが2009Q4に黒字に転じていることにも表れているように自動車産業にまで景況感が改善しているとみることも出来る。米国経済の牽引役は製造業回復であり、それゆえ輸出も大きく伸びている。ジョブレスリカバリーといえばその通りだが、製造業が順調に回復していることはある意味でこのGDPが民需によって支えられていることの表れであるようにも思われる。問題はこれから米国経済が製造業から個人消費といった内需まで裾野を広げて回復させていくことができるのか?このあたりは今後キーとなっていくだろう。


但し、相場的にはポジティブサプライズだと足元金利上昇懸念があり、悪い数字だと経済回復鈍化を懸念する可能性もあり、このあたりは指標と相場との関係はこれまでとは異なっていることには留意したい。1月29日の相場ではGDPもシカゴPMIもミシガン大学消費者信頼感指数確報値もポジティブだったものの、株価は下がっている。



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