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SMRT~マーケットの懸念事項 

今のマーケットを俯瞰すると、いくつかの懸念事項が生じてきている。SMRTと名付けるとスマートなのだが。


・ソブリンリスク(Sovereign risk)


現状のグローバルマーケットで最も意識されているテーマはドバイ・ショックに端を発したソブリンリスクであろう。今やPIIGSの問題を始め、ついにはPIMCOのビル・グロースがInvestment Outlookで"The Ring of Fire"としてまとめてしまったところがあり(Twitter上で大騒ぎ)、いろいろと各国の財政問題が深刻化してきている。もともと、Debtは民間にあった。しかし、サブプライム危機以降、金融システム維持と恐慌抑止のためにそれをソブリンが引き受けた。そしてソブリンのバランスシートが傷んでいるところ及び景気が悪いところから危機が生じていく。


ソブリンは破綻しない、というのがコンセンサスだろう。仮にギリシャがデフォルトすればそれは国内の金融システムにとどまらずいろいろなところへと飛び火する。BNPパリバが「CDS相手方リスクが市場を揺るがす恐れも」というレポートをリリースした(Bloomberg参照)ようだが、こういったことにでもなれば域内全体の金融システムがおかしくなる。リーマンショックからまだ2年も経っていないし、大恐慌の教訓もある。従ってIMFなり欧州委員会なりが手を打つだろうと思われる。


しかし、あまり語られていないのだが、喫緊のリスクとして現在ドイツ連邦債とPIIGS債とのディールの問題がある。ドイツ連邦債とギリシャ国債の利回りのスプレッドがワイド化しているという話は常にマーケットの話題となるが、股裂き状態となったファンドの存在が今後クローズアップされていく可能性がある。すなわち、いくつかのファンドはドイツ連邦債とギリシャ国債とのスプレッドのタイト化に賭けていた場合、現状のワイド化した状況では多額の損失を抱えている可能性がある。また、流動性の高いドイツ連邦債を借りてきてレポ市場でファンディングしたマネーを使ってPIIGS債に投資をしている場合も想定出来る。そういったファンドの損失額は今後確定していくものと思われ、もしかしたら新たなLTCM、といった話が現在進行中なのかもしれない。


・金融政策の転換(change of Monetary policy)


金融政策の転換も意識しておかなければならない。中国やインドは引き締めの方向に舵を取っており、利上げというカードを切るところまで近づいている。Fedも同様で、MBSの買い取り打ち切り→ディスカウントレート(公定歩合)引き上げまでのロードマップは出きているようにも思われる。その後に利上げを行うことをマーケットに浸透させていくことになるのではないか?と個人的には思うのだが、当然利上げとなれば景気回復のモメンタムは緩やかなものとなっていくし、株式市場もそれを織り込むべく推移していく。


・銀行規制(Regulation)


銀行規制もイベントリスクである。特に今週末のG7で何がコミットされるのか?というところが焦点となる。ボルカー経済回復諮問会議議長は「大手金融機関の範疇としては、米国の大手金融機関4~5行、世界では20数行」が銀行規制の対象になるとしている。そのうち日本の銀行にも言及しており、本日の東京株式市場でもメガバンクが値を下げていた。仮にグラス・スティーガル法的なボルカールールが強行的にコミットされた場合、世界的に銀証分離という流れとなる可能性も否定出きず、ユニバーサルバンキング路線を歩んでいる邦銀にとってもダメージがないとは言い切れない。


・トヨタ問題(problem of Toyota Motors)


最後に東京株式市場にとって最も意識されているのがトヨタ問題だろう。リコール問題の影響はこれから数値化されていき、どれだけの引当を計上すべきなのか、現段階では量り知れないところが大きい。会社側は「リコール問題で1700~1800億円費用計上」と決算説明会の会見上で発表しているようだが(NIKKEI NET参照)、最終的な引当金など今の段階では不透明である。米道路交通安全局(NHTSA)はリコール問題の対応に関して、米政府がトヨタに民事制裁金を課すことを検討しているとのニュースフローもある(Bloomberg参照)。最終的な負担金額はまだ何も確定しておらず、この段階で業績に関して不確定要素が多い中、何故業績修正を開示情報として出してきたのか分からない(個人的な意見として、「業績予想は未定」とすべきだったと思われる)。増額修正の数値だって今後の自動車の売上の回復を見込んで作成されているが、今後のリコール問題の拡大如何によっては同社の販売活動そのものに甚大な影響を与える可能性もある。個人的に失言だと思うし、当の本人も撤回したが、ラフード米運輸長官によるリコール対象車種の保有者は「その車の運転をやめるべき」との発言は同社の自動車販売に少なからず風評といった形で影響を与えている懸念もある。日本の新聞各紙はトヨタの問題を大々的に扱っていないが、ウォール・ストリート・ジャーナルフィナンシャル・タイムズニューヨーク・タイムズもトップエントリはトヨタである。


WSJ


WSJ



FT(despite recallという見出しに象徴されている)


FT


NYT


NYT


従って、このような問題のほとぼりが冷めるまでにはそれなりの時間がかかるものと思われ、本日の増額修正でアク抜けとなるのかどうかは分からない。決算を受けて本日現段階のフランクフルト市場ではやや買い戻しが先行しているが、ADRがどのような形で帰ってくるかわからないし、社債・CDS等クレジット市場の動向も見定めておかなければならないだろう。


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