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米国の中長期金利をウォッチする~スティープ化が物語るもの 

今日の東京株式市場は反落した。NY市場は小幅安も材料難から小動きの展開、日本株も戻り売りに押される場面もあったが、後場は朝方売られたコア系銘柄中心に買われたものの、水面上には浮上出来ないままで推移した。昨日のイエレン総裁のハト派的スタンスからFedの早期引き締め観測が後退、ドル円も売られる展開となったこともやや嫌気された向きもあるのだろう。


今日もネタ的に材料難なので、定点観測的に米国の債券市場について少し整理しておこうと思う。以下のグラフの出所はFedと米財務省。


2年債から30年債の利回り推移


UST


3ヶ月前・1ヶ月前・昨日のイールドカーブ


USTYC


10年債-2年/3年/5年債利回りスプレッド


10Y-Spread


まず、2年債~5年債の中期のゾーンの債券は買われている。一方で10年債以上の年限は売られている。この傾向は半年間の利回り推移からみてもわかるし、2-10年債スプレッドは過去最大水準にある。要はスティープニング圧力がかなり強いマーケットである。これが何を意味しているのか?少し考察したい。


長期ゾーンの金利の決定要因は3つあるが、それは(1)期待インフレ率、(2)期待潜在成長率、(3)リスクプレミアムである。現状の期待インフレ率はさほど低くない。BEIからは2%位を織り込んでいる感じである。リーマンショック以降デフレ的な経済であったが、ようやく物価も安定してきている。物価上昇圧力は失業率や設備稼働率、さらには住宅価格などをみればわかるように当面抑制されるだろう。特殊要因こそあれ1月のコアCPIは1982年以来初めてマイナスだった。米国の潜在成長率にしても2%台くらいなのだからそれを織り込んで推移している。今年の米国のGDPは3%くらいの成長率と見込まれており、昨年から比べれば格段に改善する。景気回復期は金融政策が緩和的なので短期金利が低く誘導されている。しかし、長期金利は先々の景気を織り込みに掛かるので、ある程度このスティープニングの動きを期待成長率から説明するのは難しいことではない。現状でショートターム(O/N)の金利はゼロなのだから当然2年債などにも金利低下圧力がかかる。それゆえロングタームにおいて景気回復期待がある以上、長期ゾーンに金利上昇圧力が加わりやすいのは事実なのだろう。


問題は(3)のリスクプレミアムという点だろう。リスクプレミアムを考える際、例えば同じトレジャリーにしても10年保有するのと5年保有するのでは5年の方がリスクは小さい。それゆえデュレーションを短期化させている動きは想定出来る。米国債のリスクプレミアムは、一つには財政不安がある。(個人的には今はないだろうし、将来的にも考えにくいシナリオだが)仮にダウングレードでも食らおうならば一気に売られる。


そして、もうひとつ考えなければいけないのは供給過剰という点だろう。今週も1260億ドルの入札が行われるが、短中期債の入札規模はかなり大きい。以下のグラフは2009年1月以降の各年限別入札額の1年及び10年平均である(単位:10億ドル/リオープンも含む)。


Auction Ave


明らかにわかることはここ1年間の米財務省のファンディングは短中期ゾーンに依存している傾向があるということである。すなわち10年平均入札額は見た目ほど大差はないがここ1年間はより短い年限で大量に債券を発行しており、とりわけ5年以下の年限の額が著しく大きい。このことは何を意味するかといえば、米財務省は政策金利が低いのでファンディングコストを抑制するために短期ゾーンでの発行に依存しているということである。さらに、米国債をオークションで落札する側からすれば、入札額>償還額という状況でもあるため(すなわちそのままロールオーバーは出来ないので)、長い年限をキャッシュアウトしておかなければならない。それゆえ長期ゾーンの需給は必然と悪くなり、スティープニングの圧力が加わりやすいということがいえるのではないかと思われる。これもリスクプレミアムの一種として意識されているのだろう。


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