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人民元切り上げの現実味~中国サイドの意図とは? 

今日の東京株式市場は大幅続伸した。先週末の雇用統計でNon Farm Payrollが-36Kと市場予想から上ブレたことを好感、さらに1月のコンシュマークレジットが市場予想に反して1年ぶりに増加を示したことも好感材料となって値を上げたことや、雇用統計で良好な数字が示されたことから円安方向に進んだことも好感、朝方から幅広い銘柄に買いが入った。但しメジャーSQ前のロールオーバーを控えて動きづらい展開だったものの終盤ジリ高の様相となっていった。円債市場は朝方大きく売られるも先物で140円の攻防のところでは買い物が入り、7銭安となった。もっとも30年債の入札を明日に控えて長期ゾーンには積極的な買いは入らかなった。外為市場でドル円は朝方こそ買い戻し先行で始まったものの、次第にリパトリの円買いが入り上値が重い展開、90.30-40円台の小幅なレンジで推移した。


今週は特段イベントもなく、リスク選好の地合であれば、内外金利差拡大観測から素直に出口戦略のアンカー役としてキャリー通貨としての円というテーマに移行するものと思われる。特に高金利通貨の動向が見逃せない。しかし、一方で人民元切り上げというテーマが次第にマーケットに意識されていくものと思われる。現在、中国では最高会議である全人代が開催されているが、当局者からは人民元改革の話も出てきている。FTに載せられた2本の記事が話題となった。まず1本目の記事(原文はFTの記事を参照)


Beijing studies severing dollar peg
北京はドルペッグをを断ち切ろうとしている


Zhou Xiaochuan, governor of the People’s Bank of China, gave the strongest hint yet from a senior official that China would abandon the unofficial dollar peg, in place since mid-2008. He said it was a “special” policy to weather the financial crisis. "This is a part of our package of policies for dealing with the global financial crisis. Sooner or later, we will exit the policies"


(抄訳)人民銀行総裁の周小川氏は政府高官から、2008年半ば以来から続く非公式のドルペッグを中国は断ち切るという強い示唆はまだ受けていない。(ドルペッグについて)金融危機の下「特別な」政策であると述べた。ドルペッグはグローバル金融危機によってもたらされた政策パッケージである、と述べている。「遅かれ早かれ、われわれはこのような政策を終了するだろう。」


こう述べている。つまり非公式のドルペッグを廃止するとともに人民元改革が必要だと述べている。その理由に関しては同じFTの以下の記事に詳しい。


China hints at addressing trade imbalance
中国は貿易不均衡の問題に対処を示唆


The country’s central bank chief described the current dollar peg as a temporary measure, laying the groundwork for a “return to ordinary economic policies”. Such a move could address global trade imbalances.


中国人民銀行総裁は、現在のドルペッグ制は一時的であり、「通常の経済政策に復帰する」ための土台作りを行っていると説明した。それはグローバル貿易のインバランスに対処することが出来るだろう。


Keeping the renminbi pegged to the dollar at an artificially low level - as the Americans claim - has widened the gap between what China pays and what it spends, by making exports cheap and imports expensive. This current account surplus has been a thorn in the side of developed economies struggling to rebuild their exports.


米国が異を唱えているように、人民元をドルに人為的に低くペッグし続けることは、(中国が)安いもの輸出し、(米国が)高いものを輸入することによって貿易収支のギャップが拡大している。中国の経常収支の黒字は、先進国にとって輸出を立て直すのに悩みのタネとなっている。


このようにしており、1ドル6.83人民元にペッグする政策はグローバルインバランスの最大要因であると意識され、米国をはじめとした先進各国から保護貿易ではないかとの批判がなされている。しかし、中国が人民元改革の実施について「外圧に屈した」と解釈してしまうと、それはミスリードになると同記事では指摘している。つまり中国サイドもいつまでも人民元を安いままドルにペッグし続けていると、インフレやバブルへの懸念を強くしてしまうことを理解しておかなければいけない。サンフランシスコ連銀のイエレン総裁も、


the dollar peg means that the Chinese government is effectively stuck with the inflationary effects of US monetary policy


ドルペッグは、中国政府にとって米国の金融政策によるインフレ的な影響を事実上固定化させられていることを意味する


と指摘している。つまり、ドルと人民元が表裏一体のものである以上、米国の緩和的な金融政策の影響を受けるということである。ドルと人民元のレートを固定させるために非不胎化的な介入を行うことは、同時に市中にマネーをあふれさせることにもなるし、それが資産バブルを生む素地になる。さらに安いドルにペッグするのであるから輸入物価を押し上げ、CPIを上昇させる要因になる。従ってインフレやバブルを気にしなければならない中国当局にとっても切り上げをいずれ行わなければならないということはコンセンサスとして出来ている。米国が出口戦略に向かうことがあればそのままドル高の恩恵を受けられるだろうが、そうもなかなか米国もすぐには出口には向けられない。その間に中国経済が過熱してしまうようだと中国サイドで手をうつしかあるまい、ということになる。


3月11日に中国の経済指標が一斉に発表されるが、とりわけCPIには一段と注目を集めることになる。市場では前年比+2.3%くらいがコンセンサスとなっているようだ。仮に上ブレするようなことがあれば市場は人民元の動向を次第に意識していくことになる。最後に同記事では以下のように伝えている。


On February 26, the Chinese newspaper the 21st Century Business Herald reported stress tests being carried out to gauge the effects of a strengthened yuan on earnings in labour-intensive industries.


2月26日付けで、中国紙「21世紀ビジネス・ヘラルド」では人民元の強化による労働集約型産業の利益への影響についてストレステストを実施すると伝えている。


このような背景から人民元の切り上げがCPIを受けて実施されるのかどうか、常に意識をしておく必要がある。しかしながら、先行き12カ月のノンデリバラブル・フォワード(NDF)を5%程度下落を容認させても、瞬間ショック的な円高となるのかもしれないが、それは一時的なフローのような感じもする。ドル円も(1)本邦勢のリパトリが続くこと(峠は超えた感じもするが)、(2)円転圧力もそれなりにあることなどを考慮すればしばらく重い展開が続くだろうが、雇用統計前後の日米「金利差」の部分が一気に解決されたことや、投機筋がやや円買いポジションを取ってきていることを考えれば、円高バイアスは先週に比べて大分緩和されたような感じである。あとは人民元の切り上げというイベントが通過すれば次第にクロス円、特に高金利通貨主導で円安方向に進んでいくのではないかとも思われる。


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