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BOJの出方~外堀は埋められたが 

今日の東京株式市場は小幅続伸した。CME225先物がやや高いところで帰ってきた流れを受けて買い先行で始まり、SQを抜けたが、そこで利食い売りが出され、その後上海市場が軟調でオープンすると下落する局面もあった。ただ、下値では買い物もそれなりに入っており、前日終値近辺でのもみ合いとなった。債券市場は円債先物でやや買い戻し優勢、現物債市場では押し目買いも入ったが明日の20年債入札を前に様子見となった。外為市場は中国の温家宝首相が全人代後の記者会見で早期の人民元切り上げに対して牽制する発言を行ったことから円安基調となった。もっとも日銀会合が相場の下支え要因となっている。


その日銀会合であるが、今回の経緯としては、


・3月5日の日本経済新聞朝刊で、追加の金融緩和策の検討に入り、4月にかけて本格的に協議する、という報道
・3月5日の夕刻に時事通信が新型オペレーションの拡充策を軸に、早ければ今月16~17日の金融政策決定会合から論議を本格化させると報道
・3月10日にロイターが16・17日に開かれる次回の金融政策決定会合で、追加的な金融緩和策の可能性を探るとみられると報じる
・3月11日にBloombergが「外堀埋められた日銀、新型オペ上積みで急場しのぐか」と報じる
・3月12日の日本経済新聞朝刊で16日から2日間の日程で開く金融政策決定会合にて新型オペの供給額を現行の10兆円から20兆円程度引き上げることが議論の軸になる見通し


といった感じでなし崩し的に今週のBOJ会合では新オペの拡大を行うということを周知させてしまった。従って市場的にはその額が本当に「20兆円」なのか、ということと、ステートメント及び白川総裁会見で4月に2回行われる会合への読みが焦点となりつつある。今回の会合で仮にサプライズとなる場合は、


(1)何もしない or 反対票の存在
(2)時間軸政策の強化


この2点となる。(1)はもうこれだけ市場に織り込ませているのだから、自らマーケットを崩すことは出来ないというBOJのコンセンサスは決まっているような感じなので「何もしない」というのは現実的ではないが、反対票を投じる審議委員が存在する可能性は考慮に入れておかなければならないだろう。LIBOR3Mの0.25%レベルに関してはもう少し低下余地があるものの、JGB5Yの0.5%以下という金利をさらに一層低下させるというのは、その影響が限定的であるどころか、マーケット機能を低下させる副作用を指摘してくる委員の存在も考えうる。従って反対票を入れる審議委員の有無は確認が必要となるし、仮にそういった場合、4月の決定会合においてさらなる緩和策へのコンセンサスが得られにくい可能性も考慮に入れておかなければならない。


(2)の時間軸政策の強化について、この時期に出して来れば、強力な緩和策を行っていることを市場にメッセージを送ることになる。12月18日の決定会合でコミットされたことは、「中長期的な物価安定の理解」について、


・ゼロ%以下のマイナスの値は許容していない
・中心は1%程度
・金融政策運営に当たり、各政策委員が、中長期的にみて物価が安定していると理解する物価上昇率を「消費者物価指数の前年比で2%以下のプラスの領域にあり、委員の大勢は1%程度を中心と考えている」


としているが、仮に物価安定の理解について追記として「理解」に「名目GDP」が付け加えられることや、許容するCPIを1%以上に引き上げた場合、あるいは「極めて緩和的な金融環境を維持していく」という文言のトーンを強めることがあれば、マーケットでは時間軸政策の強化と受け止め、さらに長いゾーンの金利まで低下バイアスが加わりやすくなる。現状5年くらいのゾーンまで時間軸政策の効果が効いているような感じでもあるが、これを10年くらいのゾーンまで拡大させる必要が生じればこのような可能性も指摘出来る。但し、「理解」の数字を引き上げるような時間軸政策の強化に関しては4月末の会合における「展望リポート」にて決定される可能性の方が大きいのではないかとも思われる。あと、期末に向けた臨時的な措置も考慮したい。


しかしながら、有力BOJウォッチャーからは緩和政策の強化に対して疑問を呈する声が多い。Bloombergの「日銀サーベイ」にいくつかのエコノミストが指摘しているが、いくつか整理すると、


・(金利マーケットに介入することによる)市場機能の低下(JPモルガン・菅野氏)
・マクロ安定化政策の長期化・固定化がもたらす副作用(BNPパリバ・河野氏)
・日銀ができるのは緩和的な金融環境の提供で、金融面の安定による側面支援にとどまり、根本的な解決には至らない(日興コーディアル・岩下氏)
・時間軸効果を強めすぎると後で債券市場のボラティリティが高まるリスクもある(東短リサーチ・加藤氏)
・最近の政府閣僚の金融政策に対する圧力の強さは近年の他の先進国の政治家の言動には見られない強烈なものだ。高齢化社会でいずれ日本国債の何割かを海外投資家に保有してもらう必要が生じる。日本の政府・議会が規律を持っていることを印象付けていかないと、国債を彼らが購入する際は高いプレミアムを要求してこよう。(同上)



こんな感じである。個人的には、


金融政策でのみデフレ脱却を図ろうとするのは困難である
・仮に外部要因の影響によりCPIが上ブレした場合、金利マーケットのボラティリティが激しくなる可能性、債券市場でVaRショックの再来がある
デフレ脱却が実現した場合のBOJの出口戦略が取りづらくなること


などが指摘出来る。金融政策で有効なアプローチは非不胎化円売り介入だろうが、これは日銀ではなく財務省の管轄事項である。2003年の溝口・テイラー介入は一定の効果は見いだせたと思われる。それはあくまでも景気回復ではなく、金融緩和政策としての効果である。現に中国のマネーサプライの伸びはそういったことを強固に裏付けていると思われる。輪番増額はソブリンリスクがマーケットの関心事となっている以上、マネタイゼーションとの誤解を与える可能性があるため、慎重に物事を考えるだろうと思われる。仮に増額が行われた場合、政治圧力に屈したとのイメージは払拭出来ない。


なお、FOMC Viewは明日まとめておこうと思う。なお、今回のFOMCはBOJ会合よりもはるかに重要性が高いことは認識しておいた方がよく、FOMCに関する織り込みは米国債市場が中心で、外為市場での織り込みはあまりなされていないような感じがする。



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