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年金のホームアセットバイアスの見直しについての雑感 

今日の東京株式市場は反落した。本日は権利落ちであったが落ち分が70円ほどあったので、実質上プラスとなった。基本的に好需給が相場を支えていることもあるし、上海・香港市場が強い相場だったことも支援している格好となっている。モスクワの地下鉄で爆破テロがあったが、これに関しては今のところ目立った影響は出ていない。債券市場は続落歩調となった。日米景況感の改善観測から買い手不在の相場展開となり、JGB10年利回りは一時1.395%で取引された。外為市場はユーロのリバウンドが続いている。ギリシャ問題に目処がたったことから過去最高水準に膨らんだ投機筋ポジションのアンワインドを誘っている。


本日は年金のホームアセットバイアスについて話題になっているが、少し個人的な雑感を。ロイター記事より。


国内年金基金は昨年、金融危機に伴う世界株安で08年度の運用利回りが過去最悪のマイナス水準に落ち込んだため、変動が激しい株式の配分を減らし、運用の安定化に動いた。年金コンサルタントによると、この流れは継続しており、複数の基金が先月開催した代議員会で、新年度以降も株から債券への切り替えを続けるとともに、国内株を減らし外株を増やす「ホームカントリーバイアス(自国偏重)の修正」方針を決めた。



この問題は深刻なテーマではある。日本株離れを心配する声が大きい。しかし、現実的な問題としてどこまで日本株のウエイトを落としてワールドワイドのベンチマークを採用することは理解できるが、新興国の組入を拡大する場合、ある懸念を抱く。


・新興国市場にマネーを振り向けたとして、日本株以上の流動性及び換金性、すなわちキャッシュアウト出来るかどうか?


という問題がある。日本の年金資金はそもそも膨大な額(厚生年金と確定給付企業年金合算で50兆円)であり、いきなり新興市場にマネーを流入させるということは「池の中の鯨」の状態になる可能性がある(中国などは別なのだろうが)。かつて商品バブルの時にカルパースといった米国の年金資金も2008年の商品高に乗ってコモディティに投資していたが、その後どうなったのか?


カルパースのアロケーション


calpers1


2009年のカルパースのパフォーマンス(http://www.calpers.ca.gov/eip-docs/about/board-cal-agenda/agendas/invest/200912/item04a-04.pdf参照)


calpers2


インフレ連動投資のなかにはTIPS(インフレ連動債)やコモディティなどが含まれるが、アロケーションの目標は5%である(運用実績は2.4%)。2000億ドルの資産を有している機関なので、株式や債券よりもはるかに流動性に乏しいTIPSやコモディティのアロケーションを見直すだけでも当該マーケットにバイアスが掛かりやすくなる。少し古いデータだが、コモディティのマーケットのキャパは債券市場や株式市場よりも遥かに小さい(日経BPより)。


コモディティー市場の規模は小さい。最大のWTI先物市場でも10兆~15兆円程度、金の先物市場は4兆5000億円程度でしかない。これに対し、世界の株式市場の規模は約7200兆円(うち米国約2400兆円、日本550兆円、中国390兆円)、債券市場の規模は5500兆円と言われる。



このようなことを考えていくと、日本の企業年金がいきなり日本株のアセットをリデュースし、それを新興国に振り向けたとしたらやはり両方のマーケットにバイアスを掛けやすくなる。アロケーションの入れなおしだけでも相当マーケットの変動要因になる可能性がある。さらに、今後少子高齢化により年金資金もネット流出超となっていくことになるので、キャッシュアウトする場合新興国市場の流動性を考えないと厳しいような感じもする。とはいえ運用リターンを求めるのであれば日本株だけで株式運用を行っていけばよいかといえば、それは"No"という感じもする。日本株市場が世界をアウトパフォームしていけるだけの期待リターンがあればよいが、今の段階ではなかなかそれも期待しにくい。従って新興国にいきなりドラスティックに振り向けるという感じではなく、数年単位でプラスマイナス数%のリバランスが行われるか、アロケーションの一部のベンチマークをMSCI Worldベースに持っていくという感じが現実的なのだろう(個人的にはこのような記事は年金の運用担当者の愚痴を代弁しているようにも聞こえなくはないけど)。


とはいえ、SWFの資産規模が大きくなればなるほど、世界の時価総額の6%のウエイトを占める日本株市場にもそれ相応のパッシブ資金が入ってくるのかもしれない。結局はADIA、CIC、テマセク、GICなどの膨大な資金を有するファンドがある程度年金のホームアセットバイアスの見直し分の受け皿となってしてしまうのだと思われる。


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