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ネガティブな要素が多い短観 

今日の東京株式市場は反落し、10,000円の大台を割り込んで引けた。やはり日本株に対するパフォーマンスの悪さから、日本株をアンダーウエイトにしてブラジルとかに流れているのではないか?と勘繰る。IOC総会があすに迫る中で東京落選リオ当選になればますますその流れが加速する。以下のグラフはボベスパとTOPIXの比較である(Bloombergより)。


TOPIXとボベスパ


ここからが本題。日銀短観について個人的な所見を書いておこうと思う。


(1)業況判断DI


製造業業況判断DIは-33に改善し、市場予想の-33に一致。個人的にはもう少し改善があっても良いと思ったが、どうも低空飛行だった感じも否めない。また製造業の12月の先行きDIは-21と7-9月と同じくらいのピッチで改善するとみている向きが多いのにはやや楽観すぎるきらいがあるのではないかと思われる。


昨日シカゴPMIが発表されたが、8月が50.0であったのに対して9月は46.1に低下、内訳は生産が52.9→47.2、新規受注が52.9→46.3となっていた。市場の予想を大きく裏切りDJIAは一時3桁の下げを演じた。これについては新車買い替え策が期限を迎え自動車需要が低下したため、一時的なものという見方もある。しかし、直近の米国の経済指標は消費者信頼感や各種住宅指標も市場の予想を裏切り弱いものとなっている。そして今晩のISM製造業景気指数でも同様の数字が出され、モメンタムの低下が確認されれば、それは米国経済回復の基調転換を示唆する可能性が高くなる。つまり米経済がダブルディップに向かうということである。中国も新規融資を制限していることもあり、高水準の投資に影を落としかねない。国内においても予算執行停止の影響がどの程度あるのか測りきれない。エコカー減税などが取り止めになった場合の影響もそれなりにあるのだろう。


このような中で楽観すぎる先行きDIではなかったかと思われる。想定為替レートも下期94.77円となっているため、現状の90円前後からははるかに距離がある。上期は良好であった企業業績にも暗雲が漂う。


(2)ストック調整圧力


昨日も少し書いたが、個人的にはストック調整圧力がのしかかっている以上、日本経済の回復は弱々しいものになると考えている。そのために生産・営業用設備判断DIと雇用人員DIがどの程度回復しているかに注目していた。しかし、結果は、


生産・営業用設備判断DI(「余剰」-「不足」、大企業) 6月:38→9月:34
雇用人員判断DI(「余剰」→「不足」、大企業) 6月:20→9月:18


となっておりどちらもまだ高い水準(余剰感が強い状態)にある。その結果、設備投資計画(土地含む)が6月より-1.7%下方修正された。またこのような雇用人員余剰の状態であれば有効求人倍率がさらに低下し、失業率は高止まりする懸念があり、消費も抑制されるだろう。


つまり、6月の時点からストック調整圧力は全く緩和されていなかった。このことがとてもネガティブに映った。力強い経済とは、生産・消費・設備投資の三役そろい踏みの状態のことを指す。今は生産だけが伸びているが、先ほど述べたように米中経済がダブルディップとなるリスクが浮上してきているとそれも低下すると思われる(在庫水準は相変わらず低いので落ち込みはそれほど大きくはないが)。そうなれば日本経済の腰折れ懸念が高まっていくことになる。


そして今晩はISM製造業景気指数、あすは雇用統計、週末はイスタンブールG7とイベントが続く。イスタンブールG7はコミュニケを出さないかもしれないといわれており、なんだか奇怪な感じもするし、嫌な予感もする。


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