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金利週間(3)~試練のECB 

今日の東京株式市場は反発した。昨日のNY市場が反発した流れを受け買い先行で始まったものの、週末ということもあり様子見気分が強まったが一部内需系に買いが入る展開となった。値幅は僅かしかなく、SQ分を除いた商いはあまり多くはなかった。債券市場は白川日銀総裁と鳩山首相の会談が行われる中憶測が飛び交う形となったが、実需の買いが入る展開となった。外為市場はややユーロへの悲観的な見方がやや後退、買い戻しが入る展開となった。


昨日はECB総裁の会見が注目されていた。嵐の中の会見だったと言っても良い。ユーロ発足後のギリシャ国債利回りの対独スプレッドが過去最大となっていき、さらにギリシャのCDSスプレッドが450bpを超えていく中での会見となった。以下のチャートはギリシャ10年債利回りの推移である(出所:Bloomberg)。


Greece 10Y Yield


ECB総裁会見はまず最初にステートメントの読み上げがあり、その後質疑応答形式をとる。ステートメントの中でギリシャに関しては、


The Governing Council welcomes the statement on Greece made by the Heads of State and Government of the euro area countries on 25 March. We fully support the intention to strengthen surveillance of economic and budgetary risks and the instruments for their prevention as well as the excessive deficit procedure. We also welcome the decision to work on a robust crisis resolution framework. Progress in these fields should aim to support the sustainability of public finances and promote the smooth functioning of EMU.

(要約)理事会は3月25日に行われたEU首脳会合で決められたギリシャに関するステートメントを歓迎している。我々は経済と財政リスクや過大債務の進行だけでなく、その予防のための手段を強力に監視していく。我々は堅牢な危機解決のフレームワーク策定の決定も歓迎している。これらの分野での進行は安定した財政とEMUの円滑な機能をサポートしていくことを目的にすべきである。


そして質疑応答で、"A default is not an issue for Greece"(デフォルトはギリシャにとって問題ではない)とした。さらに当初IMFの介入に対して不快感を示していたのだが、ここに来て発言を否定、"We never said the IMF doesn't have very good expertise"(我々はIMFが最善な専門機関だとは思っていないと述べたことは決してない)としてIMF関与に反対的なスタンスではないとし、ユーログループが関与して全面的な責任を持つとした。さらに適格担保債券の最低基準を2011年以降もトリプルBマイナスに維持し、同ランクの民間セクターの債券に対して新たなヘアカット(担保掛目の変更)を設定するとした。これにより、ギリシャ国債はしばらくの間適格担保となり続ける。


また、ユーロ相場やCDS、債券市場に関してはノーコメントを貫くことが多く、財政問題に対しては"Governmental Issue"としてあまり突っ込んだコメントを行わなかった。火に油を注ぐことを避けたかったのだろうが、それと同時に、ECBはこの問題ではイニシアティブを握ることは出来ないことを示唆しており、結局EU内の各国政府のコミットとIMFが全てを決めるということになるとの解約もできよう。そういった意味からすればECBは金融システム面でのサポートしか出来ないといった感じにも取れる。とりあえずこの会見でネガティブなコメントは特になかったことから一旦ユーロは買い戻される展開となった。


ギリシャ問題に関しては2つの見方をしておかなければならない。


(1)ソブリンリスクの拡散
(2)その裏にあるEU圏の金融システムの問題



(1)に関しては膨大な債務を抱え、財政赤字が大きい国へのダウングレード懸念からそのソブリン債が売られやすくなり、ファンディングが困難になることである。今後ギリシャならずともこういった懸念のあるところの債券は売られ続け、そういった発行体はリスクプレミアムとしてペナルティーを払わなければいけない。リスクプレミアムの肥大化はそれらの国にとって、新たな起債を行う際、とても大きな負担となる。リスクプレミアムの増大に関しては、現段階では規制論議が出ているCDS市場の投機的な動きが原因として指弾しているが(CDSスプレッドの拡大→レラティブバリューによる債券売り/金利上昇)、ソブリンリスクの拡散によってその国の債券が投げ売られることがストレートに反映していくことになるのかもしれない


(2)に関してはECBも巻き込むことになる。すなわちギリシャでもどの国でもそうなのだが、EU圏内でそういったソブリン債を大量に保有している、もしくはCDSのプロテクションの売り手が評価損を抱えてしまっていることもある。仮にギリシャがデフォルトといった事態にでもなればCDSの清算をせざるを得ないわけだし、その場合プロテクションを売っていた金融機関やヘッジファンドなどは多額の評価損を計上することにつながるわけであり、場合によっては危機的状況に追い込まれるかもしれない。また、ギリシャ国債は多くの金融機関でレポ取引など資金調達の担保として使われており、仮にデフォルトならずともECBの定める適格担保基準よりもさらにダウングレード(=ジャンク等級)された場合には一気にEU圏の金融システムにおいて信用不安が起こっていくことになるのかもしれない。


そういった意味でまだまだこの問題は続いていくことになるが、市場はギリシャ救済の具体的なフレームワークを催促しており、これが提示されなければますます問題は複雑化していくことになる。とはいえ、(2)の問題が当局者に共有されているのであれば、IMFなりEUなり、どこかが最終的に救済していくことになるのは自明なのだろう。



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タグ: ユーロ  ECB  ソブリンリスク 
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