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グローバルマクロ運用~HFNレポートより 

今日の東京市場は株式が大幅反発、債券市場は反落、外為市場はドルが強含みの展開となった。株式市場ではNY株式がしっかりしていたことを受け朝方から買い先行で始まり、200円を超える大幅高となった。債券市場は40年債の入札が無難だったものの株高から売られる展開、外為市場では夕刻以降ドルがしっかりしている。


今日は特段書くことがないので、ヘッジファンドのグローバルマクロ運用に関するレポートがHedge Fund Netからリリースされたので抄訳と解説を入れたい(抄訳は一部意訳あり)。


Strategy Focus Report
Global Macro



■概要


HFNグローバルマクロインデックスは279本のファンドのパフォーマンスからトラックを出している。一見したところ、2009年と2010年年初来からはHFNインデックスのベンチマークからアンダーパフォームしている。しかし、インデックスを構成するファンドをよくみると、いくつか異なった特徴がみられた。


・HFNマクロインデックスは3月に+1.8%のパフォーマンスで、年初来からは+1.47%となっている。HFN総合インデックス(HFN Aggregate Index)は3月は+2.84%であり、年初来は+2.86%となっている。

・HFNでは全体のマクロフォーカスファンドのアセットは2010年3月時点で1兆7748億ドルとなっていると予測している。

・2008年、マクロストラテジーは経済危機を上手く操縦出来ていた。しかしながら総合的なパフォーマンスは比較的保守的なものだった。2008年と2009年のHFNマクロインデックスは-1.71%と+10.23%だったが、HFN総合指数はその期間、それぞれ-15.75%と+19.43%だった。


マクロ運用はポジションのエントリとイグジットはグローバル経済の状況の認識に基づいている。投資アイデアは金利動向、為替変動、政策や政治の傾向などの要素に結びづけられたマクロエコノミックフォーキャストから導き出される。ストラテジーは、エクイティ、債券、通貨、先物やその他のデリバティブなどの金融商品を使って実装される。


HFNのデータベースを利用することで、どのマーケットを主戦としているのか、あるいは戦略として裁量的な(discretionary)投資戦略を用いる、あるいは純粋な定量的(purely quantitative)投資戦略を用いるのか、ということなど、マクロファンドのサブ分類を追跡することが出来る。マーケットの分類ではエクイティ、フィックスド・インカム、外為、商品を含んでいる。それらを使ってパフォーマンスを検証してみた。


■マクロファンドの総資産のレベルとフロー


・マクロファンドの総資産は2010年Q1末時点で、1兆7748億ドルに増加しており、2009年末から率にして+11.80%、金額にして18億7300万ドル増加した。

・2009年は、マクロファンドの運用資産額(AUM/Asset Under Management)はネットで1547億ドル増加した。運用パフォーマンスは約1583億ドルであり、投資家への分配金は年間0.36ドルとなっている。

・マクロファンドの資産レベルは2008年のQ2時点の1兆8163億ドルのピークを下回ったままとなっている。資産減少の多くは金融危機時における投資家の解約の結果だった。

・パフォーマンスでは、14クオーター中13クオーターで資産を増加させている。トータルのマクロのAUMは2008年のQ3、Q4、2009年Q1で減少しており、これは投資家への償還によるものである。


ここでいくつかマクロファンドへの投資家のフローの分析から興味深いポイントに気づく。2008年では、マクロファンドは多くの他のHFストラテジーをかなりアウトパフォームしていたが、投資家は2008年Q4と2009年Q1の間に3368億ドルも換金している。これは、投資家がマーケットの混乱でキャッシュ化しておかなければならかなったことや、マクロ戦略が関与する市場の流動性の高さの結果だろう(*訳者註:ディストレストファンド等は市場流動性がなくロックアップが掛かっているので換金性が効かない)。


2009年中、そして2010年初では、マクロは多くのHFストラテジーをアンダーパフォームしている。しかしながら、投資家はこの間2702億ドルを追加投資しており、とりわけ2009年Q4から2010年Q1の間で際立っている。これらは典型的な投資傾向の転換シグナルとして示される。第一にマクロファンドは、現在のマーケット環境や将来の見通しに応じて速やかにポジションを再構築することが出来るストラテジーを、積極的に投資家に提示出来る。不確定なマーケットのイベントにおいて、マクロファンドは、リスクを軽減し、一方で最大のリターンを追求する最良の選択肢を探し出す。第二に、金融危機のピーク以降、多くの機関投資家は新しいリスクマネジメントプラクティスを確立している。マクロファンドのほとんどの場合、常時流動性を提供し、ブル・ベア両方のマーケットで良好なトラックレコードをたたき出している実績がある。


■マクロと他のHF


2008年には明確にマクロは他のアセットグループをアウトパフォームしていた。マクロファンドの50%は、ダウンサイドプロテクションを提供していた。エクイティや債券マーケットが下落しても、マクロファンドの多様性は、より有利なマーケットへのエクスポージャを有していたことを示唆している。例えば、コモディティフォーカスドファンドは2008年のはじめから急騰し始め、1月と2月は合算して19.88%の利益をたたき出した。一方でFXフォーカスドファンドは2008年を通じて安定的に6.16%のリターンを出しており、パフォーマンスがダウンしたのはたったの2ヶ月であった。


2009年から2010年のマクロファンドと他のHFとの間のパフォーマンスは、全てのアセットレベルではっきりと後者の方が上回った。多くのエクイティや債券のストラテジーはマーケットラリーをうまく利用したが、マクロファンドは逆張りとなっており、小さなリターンしか得られなかった。


■定量的投資戦略 vs 裁量的投資戦略


定量的投資ストラテジー(Quantitative investment strategies)とは、潜在的な収益機会を識別する独特なモデルを使ったシステマティックなアプローチを用いる。これらのモデルは、リスクを最小限に抑えながら最大のリターンをたたき出すという目標のため、広範なアセットクラスの膨大なデータから分析する。一方で裁量的ストラテジーはファンダメンタルズ的なトップダウンやボトムアップアプローチを用い、相場観に基づいたマネージャーの見識を利用したものである。2004年初にはっきりしたことは、これらの戦略はお互いにミラーリングしているように見え、定量的ストラテジーの方がややリターンが高かった。両方のストラテジーは金融危機の時に特にパフォーマンスが落ちたが、裁量的な戦略をとるファンドは危機からの立ち直りは素早かった。一つの結論かもしれないが、(定量的なストラテジーの)独特なモデルはやや歪んできており、(裁量的なストラテジーの)ご都合主義的なアプローチに比べ、より守備的なアングルをとらざるを得なかった。裁量的なストラテジー、すなわちファンダメンタルズ分析を通じた人間の専門知識は、収益機会を認知する優位なアプローチを浮かび上がらせたのに対して、定量的なファンドは価格の異常を正確に識別するのにより多くの時間がかかってしまった。


■マーケット別のパフォーマンス


HFNマクロインデックスのサブカテゴリの直近の相対的パフォーマンスでは、エクイティが最も高いリターンを示しており、FXが最も低いリターンとなっている。マクロマネージャーの専門知識は、他のHFに比べて2008年から2010年のパフォーマンスの数値に現れている。他のHFNインデックスの項目に比べてこれらのマクロファンドの多くは、2008年、もしくは利益が出ている2009年・2010年においても、ダウンサイドリスクを最小化させ、よりベターなポジションを組むことが出来ている。


■Going Forword


この2年間の暴力的なマーケットは圧倒的な数のHFストラテジーを揺さぶり、ファンドの解散の刈跡だけを残し、ファンドの資産は最高水準をマークしたところから大きく下回ってしまっている。しかしマクロ戦略はこの嵐を上手く航行し、その過程で強固さが示された。2008年ではS&P1200グローバルインデックスが-41.92%、HFN総合インデックスが-15.75%だったのだが、HFNマクロインデックスは-1.71%の悪化でしかない。


この2クオーターで投資家はおよそ2666億ドルをマクロファンドに投入することをコミットした。今後、金融規制改革、欧州経済の混乱、そして自然災害といった今後の不透明な環境の中で、投資家は絶対リターン、透明性、換金性、成功実績を求めて投資機会を探すことになる。マクロストラテジーはその中で最も資格を有している対象として浮上していくだろう。


以上がレポートの抄訳。


・マクロ系のファンドは、そのストラテジーが投資家に説明しやすい。トップダウンアプローチであれば、こういうアウトルックであることを示し、そうであればこのアセットはこのように動くから、このような戦略を執行する、といったプロセスが明確に説明出来る。


・主に流動性の高い4つの市場(エクイティ、Fixed Income、カレンシー、コモディティ(一部はクレジットなど))を投資対象としているため、例えば合併アーブといったイベントドリブンやディストレストなどの戦略に比べ換金性が高く、透明性も高い


・一方でレバレッジを多大に掛ける傾向にあるストラテジーであり、また、ポジションに対してマーケットニュートラルではなく相当なバイアスを掛けるため、戦略が外れた時のロスは大きめになりやすく、テールリスクも大きいといわれている。但し、本文中にもあるようにダウンサイドリスクのミニマイズは行われてきている傾向にあり、その点では大分以前とのイメージとは異なってきているようである。



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