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ユーロドルで追う24時間のマネーフロー~乱高下の背景考察 

東京市場は株式が続落、債券が続伸、外為は円安進行となった。株式市場は鳩山首相辞任を受けて短期的なアク抜け感を期待した買いが入ったが、後場になると往って来いの展開となった。債券市場は米債券高を背景に買い先行で始まったが首相辞任のニュースを受け上げ幅を縮小したものの、株安から買い戻される展開となっている。外為市場では首相辞任を受け円が売られる展開となっている。


鳩山首相辞任のニュースに関してはほとんどマーケットに影響を与えていないというのが本当のところだろう。小沢氏辞任はサプライズがあったためそれゆえ50銭程度円安が進行したという解釈に過ぎない。財務相の人事は円債市場に影響を与えるものの、毎週行われていた英国の総選挙の際の世論結果で数百ポイント変動するポンド相場と比較すればこの国の政治のマーケットに対するプレゼンスは極めて弱い。JPモルガンの佐々木融氏も顧客向けノートで(FT Alphavilleの"How much is a Japanese PM worth?"より)、


In this country, politics do not have significant impact on the economy, therefore, they do not have meaningful impact on the market.

この国では、政治は経済に強いインパクトを当たることはないので、マーケットにも大きなインパクトを与えない。


としている。個人的にも円債は財務相人事(国債管理政策)による影響がそれなりにあると思われるが、株式や外為市場に与える影響などほとんど皆無なのだろう、という感じもする。


それ以上にグローバルのマネーフローは6月に入りダイナミックな様相を呈している。特にユーロの動きが極めて激しくなっている。以下のチャートはユーロドルの24時間のチャートである。ここから少しグローバルマネーの変遷について少しみていきたい。

EURUSD


(1)欧州株式下落


昨日の欧州時間はBPのメキシコ湾での原油流出事故で原油流出の食い止め(top kill)に失敗したことを受け資源株中心に欧州株が大幅安となったことでユーロ売りが加速した。金融セクターもスペインの格下げなどを受けたロングウィークエンド明けの相場でもあり下落圧力を強めることとなった。そういった動きからユーロからドル、スイスフランへ資金を逃避させる動きが活発化した。


(2)下攻め、1.210ドルの攻防


そしてユーロは対ドルに対して2006年以来の安値を更新、1.210ドル台をめぐって投機的な動きが活発化した。このラインを割り込めば次は1.20の大台トライということにもなるので、投機的な売りが活発に出されたという格好であるが、株式も下げ渋りの展開となっていくと、次第にこのラインが下値支持線として意識されていくようになる。


(3)BOC利上げ


日本時間1日の22時にカナダ中銀(BOC)の政策金利の発表があり、予想通り利上げとなった。声明文は以下のとおりである。


Bank of Canada increases overnight rate target to 1/2 per cent and re-establishes normal functioning of the overnight market

OTTAWA- The Bank of Canada today announced that it is raising its target for the overnight rate by one-quarter of one percentage point to 1/2 per cent. The Bank Rate is correspondingly raised to 3/4 per cent and the deposit rate is kept at 1/4 per cent, thus re-establishing the normal operating band of 50 basis points for the overnight rate.

BOCは本日オーバーナイト金利の誘導目標を0.25%から0.5%に引き上げると通告した。バンクレート(ロンバート型補完貸付金利)を0.75%に引き上げ、預金金利を0.25%に据え置きた。これはオーバーナイト金利とのバンド幅を通常の50bpに再び設定しなおすということである。


The global economic recovery is proceeding but is increasingly uneven across countries, with strong momentum in emerging market economies, some consolidation of the recovery in the United States, Japan and other industrialized economies, and the possibility of renewed weakness in Europe. The required rebalancing of global growth has not yet materialized.

グローバル経済の回復は進展しているが、国々によってばらつきがみられるようになってきており、エマージングマーケットは強いモメンタムであり、米国や日本や他の先進国の回復も強化している。そして新たなところとしてはユーロッパ経済の弱さが目立っている。世界経済の成長に求められるリバランスはまだ具体化されていない。


In most advanced economies, the recovery remains heavily dependent on monetary and fiscal stimulus. In general, broad forces of household, bank, and sovereign deleveraging will add to the variability, and temper the pace, of global growth. Recent tensions in Europe are likely to result in higher borrowing costs and more rapid tightening of fiscal policy in some countries - an important downside risk identified in the April Monetary Policy Report (MPR). Thus far, the spillover into Canada from events in Europe has been limited to a modest fall in commodity prices and some tightening of financial conditions.

多くの先進国では、成長は金融や財政出動に大きく依存したままである。一般的には、家計、銀行、政府のデレバレッジの大きな圧力はばらつきがみられ、グローバル成長のペースの足かせとなっている。最近の欧州での緊張は借り入れコストを大きくさせ、いくつかの国では急速な緊縮財政に移行している(この点のダウンサイドリスクは4月のMPR(金融政策レポート)で具体化している)。これまでのところ、欧州での出来事がカナダへの波及は、コモディティ価格の下落や金融環境の緊張に留まっている。


Activity in Canada is unfolding largely as expected. The economy grew by a robust 6.1 per cent in the first quarter, led by housing and consumer spending. Employment growth has resumed. Going forward, household spending is expected to decelerate to a pace more consistent with income growth. The anticipated pickup in business investment will be important for a more balanced recovery.

カナダの経済活動は期待通り展開している。第1四半期の経済成長率は6.1%であり、住宅及び家計消費が主導している。雇用の伸びは復活してきている。今後、家計消費は所得の伸びに応じてペースが減速していくものと思われる。ビジネス投資の立ち上がりの予測はよりバランスがとれた経済回復にとって重要である。


CPI inflation has been in line with the Bank’s April projections. The outlook for inflation reflects the combined influences of strong domestic demand, slowing wage growth, and overall excess supply.

CPIのインフレ率はBOCの4月の想定に沿っている。インフレ見通しは、強い国内内需と、賃金の伸びの減速、余剰資金が結びついて反映していく。


In this context, the Bank has decided to raise the target for the overnight rate to 1/2 per cent and to re-establish the normal functioning of the overnight market.

この文脈において、BOCはオーバーナイト市場の機能の正常化を再構築するためにオーバーナイト金利の誘導目標を0.5%に引き上げることを決めた。


This decision still leaves considerable monetary stimulus in place, consistent with achieving the 2 per cent inflation target in light of the significant excess supply in Canada, the strength of domestic spending, and the uneven global recovery.

この決定においても、未だ金融緩和的である。カナダにおける大きな余剰資金や、国内の消費の力強さ、そして平坦ではない世界経済の回復に照らして2%のインフレターゲットの到達に一致する。


Given the considerable uncertainty surrounding the outlook, any further reduction of monetary stimulus would have to be weighed carefully against domestic and global economic developments.

見通しを取り巻く不確実さを考慮すると、これ以上の金融緩和策の解除は国内とグローバル経済の発展に比較して用心深く検討されるべきである。


これは予定通りであったので、ファーストインプレッションでカナダドルは出尽くしで売られたものの、利上げをしない場合のネガティブサプライズは避けられた格好なので、マーケットにとっては安心材料として捉えられた(朝方の某経済番組でBOCの利上げについてKY的な行動と指摘したコメンテーターがいたようだが、金融市場にとって予定調和が崩れるリスクを全く考慮していないといえる)。これにより金融市場での過度な悲観が後退したことから株式指数先物もユーロも買い戻された。


(4)NYオープン


NY市場がオープンして以降はこの流れが続き、寄り付きこそ安く始まった株式市場も切り返していく展開となった。大幅安でスタートしていた欧州市場も大分戻した。


(5)ISM製造業景気指数


ISMMfg


ISM製造業景気指数は59.7となり市場予想の59.0を上回った。先日のシカゴPMIで米製造業が足元急減速しているのではないかとの懸念を和らげるものとなった。特に雇用は前月よりもプラスになっており、このあたりで今週末の雇用統計への期待を大きくさせるものとなっている。新規受注も生産も急ブレーキが掛かったというわけではなく、返って相対的に米国経済の力強さを印象づけられるものとなっている。


(6)NY株弱含み


このようなポジティブな材料で株式やユーロは買い戻されたものの、一時的なものとなった。昨日スペインのカハマドリードが公的資金を申請したとのニュースやパレスチナ情勢の緊迫感、さらにはBPの原油流出事故で刑事、民事で捜査を行うとのニュースが嫌気され、NY株式は安値圏での引けとなった。それとともにユーロも戻り一杯となっていった。


(7)Pru/AIA買収断念


英保険大手のプルーデンシャルがAIGのアジア部門のAIAの買収を断念したというニュースから、ポンドが大きく買われていったことを受けてユーロも連れ高した。鳩山首相辞任のタイミングとほぼ同じくらいであるが、市場はこちらのニュース(資本の流出入を伴なう話であるため)を重視した。日本株が一旦戻していったこともユーロのフォローとなったものの、上海市場が下げ幅を拡大するとユーロも軟化していった。


(8)アジア株軟調


本日も上海市場が引け間際に大分戻したとはいえ、終日軟調な展開だったことを受けユーロも次第に軟調な展開となった。夕刻から取引が始まる欧州株式市場への警戒が怠れないといった感じで再度1.22ドルを割り込む場面もあった。その後は1.220ドル台前半でのレンジ取引となっている。


このような形でユーロが乱高下した昨日の動きについてまとめてみた。今後6月もしつこいようであるがユーロの話から目が離せない状態が継続していくものと思われる。


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カテゴリ: 市場視点

タグ: ユーロ  BOC  マクロ  欧州金融不安 
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