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米国5月雇用統計~何がネガティブだったのか 

今日の東京市場は株式が大幅安、債券が大幅高、外為は朝方ユーロ安に振れた。株式市場では先週末の雇用統計を受けてNY株式が急落した流れを受け、朝方から売り優勢の展開、全面安商況の中今年最大の下げ幅となった。債券市場は先週末の米国債券高や株安から先物が買い進まれ、先物で141円台を回復した。外為市場ではユーロが売られる展開、一時1.19ドルを割り込んで推移した後は買い戻しが入る形で推移している。


雇用統計については完全なネガティブサプライズとなった。見方としては、以下のような感じである。ネガティブだったのは民間セクターの雇用増加モメンタムが低下していた、ということである。


6月4日に発表された米雇用統計はNon Farm Payrollが43.1万人、失業率は9.7%に低下した。市場予想ではNon Farm payrollが51.3万人の増加であったため、予想を下回るものとなった。特に、ネガティブサプライズであったのは、民間セクターの雇用者数が4.1万人と、前月の21.8万人から大きく減少していたことである。そして国勢調査による一時的な雇用は41.1万人となっていた。従って、5月の雇用増は国勢調査によって支えられていた部分が大きいことを示している。以下のグラフはNon Farm PayrollとUnemployment Rateの推移(出所:BLS)


Non Farm Payroll and Unemployment Rate



また、失業率は低下しているが、失業率の算出として用いられる労働人口(Civilian labor force)については前月から32.2万人の減少を示している。このことは職探しを諦めざるを得ない人が増加したということでもあり、ネガティブに捉えられる。また、27週以上の長期失業者(27 weeks and over)も4.7万人増加の676.3万人となっている。短期失業者の数は減っているものの(5月では5週以内及び15-26週が減少)、長期失業者はまだ伸びていることを考慮すると一旦長期間失業してしまうとなかなか職につけないという労働市場の厳しさが依然として続いている。一方で広義失業率(U-6/完全失業者・緑辺労働者・経済情勢のためパートタイムで就業している者)は16.6%となり、前月の17.1%から減少している。もう一つポジティブであったのは時間あたり労働賃金が前月比+0.1%の18.99ドルに伸びており、やや賃金抑制バイアスに一服の兆候がみられることである。この点に関しては個人所得にも反映していくものとみられる。以下のグラフは27 weeks and overの推移(出所:BLS)


27 weeks and over


Non Farm Payrollの内訳をみると、民間雇用者数は先述の通り4.1万人に留まっているが、そのうち製造業が4千人の増加でしかなかった。製造工業(Manufacturing)は2.9万人増加となっており、このセクターの好調さは裏付けられているものの、建設業で3.5万人の減少が大きく響いている。建設業の雇用者は4月まで大幅に増加していた(4月は6.2万人増加)ことを考慮すると、オバマ政権が打ち出していた住宅購入時の税還付策の終了が4月末であったため、それまでは住宅建設の稼働が大きかったものの、5月になってからその反動が大きく出ているということが雇用のデータからも浮き彫りになっているとみることが出来る。このことは今後発表される住宅指標においてもネガティブな数字が出されることが示唆されており、いずれ住宅市場が再度低迷期に入ることも想定しておかなければならないだろう。


さらにサービス業の雇用も3.7万人増加と前月の15.6万人増から急減速している。Temporary help servicesが3.1万人増加となっており、一時職の雇用増は継続しているものの、金融が1.2万人減少となったのを始め、小売業も前月の雇用増から雇用減になっている。このことは米国の内需の回復が平坦ではないことを表しているともいえる。6月のNon Farm Payrollは引き続き国勢調査による臨時の雇用が見込まれるが、民間雇用の伸びが5月 並、もしくはそれよりも低下していた場合には、米国経済のモメンタム低下が雇用面からも裏付けられることになる。


単月の雇用統計をみて物事を語るのはやや危険かもしれないが、建設業の雇用減少は、今後の米国経済をみるにあたって負の部分である住宅がクローズアップされていく可能性がある。結局住宅問題が解決されない限りにおいてはアウトプットギャップも解消されてこないし、消費者信用も戻ってこないので消費も盛り上がってはこない。


マーケットの反応からすれば、ハンガリーの問題もインパクトとしては大きいものの、米国の持続的な雇用の回復シナリオという梯子が外された感もある。これによってディスインフレ的な傾向を再度織り込む形で債券が買い進まれているし、早期利上げ論が大幅に後退している。FF金利先物市場でも25bpの利上げを完全に織り込むのは1ヶ月程度先送りされ、2011年4月となっている(以下はFF金利先物の推移、出所:CME)


FF Future


今週はベージュブックが出され、FOMCに対する市場の意識が高まっていくものと思われる。またバーナンキ議長を始めFedの高官の発言も相次ぐ。ここで確認したいのはこの雇用統計をどのようにみているのか、政策判断上どのような影響を与えることになるのか、そういったところを見極めたい


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カテゴリ: 市場視点

タグ: マクロ  雇用統計  Fed 
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