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温度差 

今日の東京株式市場は辛うじて反発した。しかしDJIAが112ドル上昇していてもCME225先物は70円高の9,750円で帰ってきたわけであるから、東京の市場関係者にとっては手放しでNY株高を喜んでいるというトーンではなかったのだろう。むしろ冷めていた。そんな感覚だから個人から機関投資家、あるいは外国人までの幅広い投資家層の目線は「戻り売りのタイミング」を見極めること。そんなスタンスだったのだろう。


外為市場では二つのニュースフローにサプライズを呼んだ格好だ。一つは英インディペンデント紙の電子版の記事なのだが、"The demise of the dollar"という見出しで原油取引での通貨バスケット建て移行を協議しているとのフローからドルが急落した。要約すれば湾岸アラブ諸国が石油のドル取引をやめ、円や人民元、ユーロ、金とGCC(湾岸協力会議)が計画しているの統一通貨などで構成した通貨バスケット建てに移行するというものらしい。さらにはRBAの利上げサプライズを受けてドルは売り込まれる展開となっている。その後サウジがこの話を打ち消したことからドルは瞬間反発しているが、今後果たしてどうなるか。


ドルインデックスの15分足チャート


DX_CONT



RBAの利上げに関する考察はまつよし氏のCFD グローバルマクロ投資戦略に詳細に述べられており、そちらを参照していただきたい。個人的な所感をいえば豪州のドメに係る部分において、①もともとリセッションにはなっておらず、GDPは2008年Q2レベルまで回復している、②住宅価格が4%もの伸びをみせていて貸出も増加している、といったような現状を鑑みれば利上げできる環境が整っていたというべきなのだろう。しかし、G20など国際協調の枠組みから逸した行為と映っても仕方がないところでもあるので(無論ニュースフローに出てこない部分で合意形成がなされていた可能性はあるが)、微妙な評価しかできない。


一方でもう一つのドル安要因となった"The demise of the dollar"であるが、これは一連のドル安容認論の中で出てきた文脈通りである。ガイトナー財務長官の「強いドル」というのは歴代長官の挨拶代わりの文句であるから、あまり意味はなさない。むしろゼーリック世銀総裁の発言の延長上にある政治的駆け引きと考えた方が分かりやすい。10月2日に世銀年次総会を控えてイスタンブールで興味深い話をしている(いずれもBloomberg)。


ドルに代わる準備通貨


 世界銀行のゼーリック総裁は2日、米国は歳出を抑制し、市場から流動性を吸収する必要があるものの、ドルは短期的には安全な逃避先としての地位にとどまるとの認識を示した。

  同総裁はユーロが今回の危機の後、ドルに代わる準備通貨としての地位を高める可能性があると指摘。それは金融市場とユーロ圏の成長見通し次第だと語った。



ペッグ制導入国について


 世界銀行のゼーリック総裁は2日、通貨のペッグ(連動)制を導入している国は為替相場の変動の高まりを警戒する必要があると指摘。準備通貨として保有する資産構成のバランスをさらに取るよう促した。

  ゼーリック総裁はトルコのイスタンブールで開催されている国際通貨基金(IMF)と世銀の年次総会でのパネル討論会で発言。よりバランスのとれた準備通貨構成の必要性から、IMFの特別引き出し権(SDR)を準備通貨として利用する構想が一部のアナリストの間で浮上したと述べた。



そしてそのような発言が援護射撃になってG20後のG7でガイトナー財務長官が成長のリバランス論を以下のように述べた(以下はロイター)。


 よりバランスのとれた、持続的な成長にシフトする必要がある。このシフトはすでに始まっている。米国人は何年も過度な借り入れを続けたが、再び貯蓄し始めており、海外からの借り入れは劇的に減少した。これはわれわれにとって、必要で非常に健全な調整だ。しかし、米国の貯蓄と投資が国内で行われれば、世界は将来の成長を米国の支出に依存できなくなる。つまり、世界経済の高い成長率を望むなら、米国以外の国が輸出に頼ることのない内需主導の成長へと構造的な変化を遂げることが必要になる。

 われわれはこれまで、この不均衡に苦しめられた。過度の借り入れをした米国の消費者も、その消費に依存して成長した国々も両方が痛手を受けた。成長の急速な落ち込みを経験したことで、われわれ全員がこのシフトに強い関心を持っている。



つまりグローバル経済の不均衡の一因が米国の過剰消費にあったため、貯蓄を通じて国民のバランスシートを改善させていく必要が出てくる。そして米国は成長の舵を「さらに購買力が高まる国」への輸出にシフトしていくことが必要になる。そのためにはドル安という条件が欠かせない。財務長官の名刺には「強いドル」と書かれている以上、ゼーリック氏などの発言に依るところになるのだろう。先ほどの話に戻せば中東産油国がペッグ制であるからSDRと原油の通貨バスケット云々という話が文脈となって「ドル離れ」、そしてドル安のストーリーを作っているに過ぎない。上記の英紙の記事は各国当局が通貨ダンピング競争を行っている中でのワンエピソードにしか映らない


東京株式市場に話を戻せば、そこにも温度差がある。米国のハイテク株は軒並み堅調だ。グローバル依存度が高いといわれるインテルなどへの決算期待も大きい。半面で当然のことながら経常黒字国の円に対してもドル安が進むことになるわけであるから逆に本邦輸出の株価は厳しくなる。そういった温度差が激しい株式市場ということになるのだろう。


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