03« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»05

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カテゴリ: スポンサー広告

tb: --    cm: --

BOJ's Eye & ZEW~欧州経済 

今日の東京市場は株式市場が4連騰、債券市場は続伸、外為市場ではユーロ安となっている。株式市場では昨日のNY市場がMoody'sによるギリシャ国債のジャンク等級への格下げを受けて横ばいで帰ってきたものの、それをさらに嫌気する動きにはならず、フローが無いまま小幅高となった。債券市場も小幅続伸、ギリシャ国債の格下げを受けて欧州問題の先行き不透明感から買われる展開となった。外為市場はギリシャ国債の格下げを受けてユーロが軟調となっている。


今日の日銀金融政策決定会合はマーケット的にはほとんどノーインパクトだった。3兆円規模の成長基盤強化策を行うとしても、金融市場に与えるインパクトは皆無である。この政策は擬似ミクロ政策という感じなので、苦肉の策といえばそれまでなのかもしれない。但し、この政策に関しては、資金循環の"beyond the interbank"という問題意識が根底にあるので、一概に「産業政策」だとか「日銀の投資銀行化」というように片付け、資金循環の論議をストップさせてしまうことはあまりにも拙速のような感じもする。つまり日本の資金循環の流れ(流動性選好)を変えることがなかなか容易ではないのでデフレが続いてしまっていると思われるので、最終的にはバンキングシステムのあり方とか、民間資金需要の喚起とか、様々な部分でこの国の資金循環の在り方について財政当局と金融当局が考えていかなければならない問題なのだという感じに捉えている。さらに、日銀が緩和策に関して慎重なスタンスを取るのは、ベースマネーをいくら増やしても、金融政策だけで流動性選好という資金循環を変えるのは容易ではないし、緩和強化によって返って金融市場のボラティリティを高めてしまうリスクを増幅させるだけ、という考えがあるのだろうと思われる。


政策論よりも現状の経済のアウトルックについて関心が集まったのだが、これもアップサイド・ダウンサイド両面をにらみつつという感じである。


リスク要因をみると、景気については、新興国・資源国の経済の強まりなど上振れ要因がある一方で、国際金融面での動きなど下振れリスクもある。この点、一部欧州諸国における財政状況を巡る動きが、国際金融や世界経済に与える影響に注意する必要がある。物価面では、新興国・資源国の高成長を背景とした資源価格の上昇によって、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。



確かにこのような感じなのだろうが、欧州諸国の財政問題を巡る動きが金融や経済に与えるインパクトはどの中央銀行もモニタリングしているところであり、日銀も例外ではないということを示している。白川総裁の会見でも、


欧州の金融市場では社債の発行が減るなど企業の資金調達環境にも若干の影響が出ている。こうした動きが欧州経済の回復の力を弱めることがないか注意深く見ていきたい




と述べており、現状の欧州を中心としたクレジット市場の動向が世界的なレベルにまで波及していかないか、すなわちクレジットクランチに陥らないかというところを注意深く見極める作業が必要になるとしている。


そしてその欧州経済であるが、ドイツの6月ZEW景況感指数は思いのほか下ブレしていた。5月が45.8であったのに対して6月は28.7と大幅な低下を示した。ZEWのステートメントでは(全文はZEWのサイトより)、


ZEW Indicator of Economic Sentiment - Economic Recovery Slows Down


Thus, the financial market experts expect the German economic recovery that can be observed in the second quarter 2010 to weaken towards the end of this year. Despite the decrease of the economic expectations, the economic outlook still remains positive. Nevertheless, the economic sentiment is weakened by the uncertainty about the future developments of the debt crisis and the perspective of necessary cuts in public expenditure in EU-member countries.

従って、金融市場の専門家は、ドイツ経済の回復が2010年の第二四半期から年末に向かって弱くなっていくとみられると予想している。経済への期待の低下にも関わらず、経済見通しはポジティブである。しかしながら経済のセンチメントは欧州債務危機の先々の進展についての不確実性やEU諸国の歳出削減の必然的な見方から弱まっている。


"The current recovery is still fragile. Fiscal policy is therefore well advised to define necessary consolidation measures now, but to implement them not until 2011," says ZEW President Prof. Dr. Dr. h.c. mult. Wolfgang Franz.

ZEWのWolfgang Franz所長は、「現在の経済の回復は壊れやすいままである。財政政策はそれゆえ健全化措置の見極めを行い、実施は2011年以降とすることを勧める」としている。


としている。今のところZEWでは資金調達など金融市場が与える影響については言及していない。むしろ不透明さの要因は各国の緊縮財政への懸念ということとなっている。グローバルリセッションにより民間部門の自律的な回復が期待しにくい状況下では、結局公的需要を創出することで経済を持ち直してきたが、各国の債務問題が深刻化するとそれも効かなくなるという欧州経済の悩ましさが浮き彫りにされた感じがする。また、ユーロ安がドイツの製造業中心に恩恵を受ける、といった論調にも一石を投じる事になるのかもしれない。確かにドイツは輸出国だが、相手先の2/3は欧州であるため、通貨安の恩恵以上に当該地域の需要低下懸念が強まっているとみた方がよいのかもしれない。


その欧州経済がグローバル経済にどのような影響を与えていくか、このあたりは、需要の低下と金融市場の混乱、この両面で見極めていかなければならないだろう。


人気ブログランキングへ ←皆さんの応援よろしくお願いします! 

 

 人気ブログランキングへ


関連記事
スポンサーサイト

カテゴリ: 市場視点

タグ: マクロ  BOJ  欧州金融不安  ソブリンリスク 
tb: 0   cm: 0

« スペインの銀行の苦境~不良債権問題とクラウディングアウト  |  Rally, Really ?~債券高・株高の構図 »

この記事に対するコメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://marketwatcher.blog61.fc2.com/tb.php/224-4e2071bb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。