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現状はフリーハンド~オーストラリア経済とRBAの出方 

今日の東京市場は株式が3日続伸、債券は続落、外為市場はユーロが買われている。株式市場は朝方Globex安から急落する場面があったが、上海市場が大幅反発となった流れから買い戻しが入り、切り返す動きとなった。債券市場はアジア市場の株価が堅調だったことや10年債入札がやや弱めだったことを受けて午後から下げ幅を拡大する展開となった。外為市場ではアジア株高からリスクアペタイトがやや高まる展開となり、ドルが売られユーロが買われる展開となった。


本日はオーストラリア準備銀行(RBA)の金融政策会合が行われ、結果が公表された。声明文は以下のとおりである(出所:RBA)。


At its meeting today, the Board decided to leave the cash rate unchanged at 4.5 per cent.
本日の会合で、RBAはキャッシュレートを4.5%に据え置くことを決めた。


The global economy has continued to expand over recent months, consistent with a trend pace of growth. The expansion remains uneven, with the major advanced countries recording only modest growth overall, but growth in Asia and Latin America, to date, very strong. There are indications that growth in China is now starting to moderate to a more sustainable rate. In Europe, while output in some key countries has been improving recently, prospects for next year are more uncertain given the budgetary constraints governments face and the pressure on euro area banks. US growth has looked stronger in the first half of 2010 but the pace of labour market improvement is slow.
Caution in financial markets has been evident in the past couple of months, driven principally by concerns about European sovereigns and banks but also by some uncertainty about the pace of future global growth. Financial prices have been more volatile and equity prices and government bond yields in major countries have declined. Some tightness in funding markets is evident, though not on the scale seen in late 2008. Commodity prices are off their peaks but those most important for Australia remain at very high levels, and the terms of trade are approaching their peak of two years ago.

グローバル経済は直近数カ月にわたって拡大し続けているが、成長ペースのトレンドは調和のとれたものになっている。経済の拡大は平坦なものではなく、主要先進国は全体的に緩慢な回復であるが、アジアやラテンアメリカの成長はとても力強い。中国の成長は現状モデレートになってきており、より持続的な成長率となる兆候がみられる。欧州では主要国では直近でも改善が進んでいるが、来年の見通しは、財政上の制約に政府が直面しており、ユーロ圏の銀行システムにおいても圧力がかかっていることからより不確実なものとなっている。米国の成長は2010年の前半は力強いものに見えたが、労働市場の改善のペースは緩やかであった。金融マーケットの警告はここ2カ月の間に明確になってきており、主に欧州のソブリンや銀行に関わることだけでなく、先行きのグローバル経済の成長ペースの不確かさによって駆り立てられている。金融市場ではよりボラタイルになってきており、主要国の株価や政府債のイールドは下落している。ファンディング市場においていくらかタイトさも明白になってきているが、2008年の暮れのような状況ではない。コモディティ価格はピークを打ったが、オーストラリアにとって最も重要なことは、依然としてコモディティ価格が高止まりしており、交易条件は2年前のピーク時に近づいている。


With the high level of the terms of trade expected to add to incomes and demand, output growth in Australia over the year ahead is likely to be about trend, even though the effects of earlier expansionary policy measures will be diminishing. Consumption spending is recording a modest increase at present, with households displaying a degree of caution, but most indicators suggest business investment will increase over the coming year. Business credit appears to have stabilised, though credit conditions for some sectors remain difficult. Credit outstanding for housing has continued to expand at a solid pace, but dwelling prices are rising more slowly than earlier in the year.

交易条件の高いレベルは収支と需要を期待させるが、以前の景気刺激策の効果が終わっているにもかかわらず、オーストラリアにおける生産の伸びは1年前倒しでトレンドとなっている。家計には警戒の度合いが示されているにもかかわらず、個人消費は現在のところ緩やかな拡大を記録している。しかし、多くの指標はビジネス投資が翌年にわたって増加するということを示している。信用状況はいくつかのセクターでは困難ではあるが、ビジネス信用は安定的になってきている。住宅用信用は堅調に拡大しているが、住宅価格の上昇は年初からすればよりスローなものとなっている。


The labour market has continued to firm gradually, and after the significant decline last year, growth in wages has picked up a little, as had been expected. Underlying inflation appears likely to be in the upper half of the target zone over the next year. The rate of CPI increase is likely to be a little above 3 per cent in the near term, due to the effects of increases in tobacco taxes announced earlier in the year and significant increases in prices for utilities.

労働市場は徐々に堅調となっている。そして賃金の伸びにおいては、昨年に大幅に減少した後やや上昇しており、期待通りとなっている。潜在的なインフレは来年にわたってターゲットの半分より上になるのだろう。CPIはは直近の期間で3%をやや上回っているが、年のはじめに導入された、たばこ税の影響や、公共料金の大幅な値上げの影響を受けている。


The current setting of monetary policy is resulting in interest rates to borrowers around their average levels of the past decade. Pending further information about international and local conditions for demand and prices, the Board views this setting of monetary policy as appropriate.

現状の金融政策の結果、借り手の金利は過去10年間の平均に戻っている。国際的、あるいは国内における需要と価格についてのさらなる情報を待って、RBAは必要に応じて金融政策の決定を考えていく。


このような声明文であり、市場ではこれを中立的なものとして受け取ったようだ。以下のチャートはADU/USDの5分足チャート。


AUDUSD


オーストラリア経済はややスローダウンしているが、概ね巡航速度をキープしているというべきものだろう。但し、グローバル経済と金融市場の動向には注意深く見守っているとしている。特に直近の金融市場の動向に関しては注意深くモニタリングしていくといった感じだろう。さらに国内においては住宅価格の上昇ペースが落ち着いてきているとの解釈だが、現状住宅着工はやや落ちてきており、スローダウンといった感じで捉えている。


金融政策については、現状平均金利にあるので中立スタンスというべきなのだろう。今後の政策動向は金融市場環境と経済及び物価次第というところなのだが、その手掛かりとしては長短金利差及びイールドカーブがポイントとなるのかもしれない。以下は2000年以降のオーストラリアの10年債-2年債スプレッドの推移である(出所:RBA/塗りつぶしの箇所は利下げ局面)


10Y-2Y spread


直近1年のイールドカーブ推移(出所:RBA)


Yield Curve


これをみると現状の63bpはそれ程大きくはないが、今後イールドカーブがさらにフラットニングしていく場合、もしくは、インフレや経済がさらに拡大する場合によって政策判断が異なってくる。現状はRBAが示している通り、欧州の問題と世界経済の減速を織り込んでフラット化しているものと考えられる。仮に長期金利が上昇しないまま利上げを行っていった場合、あと2回(25bp)で逆イールドになるわけであり、そのような政策を取ればオーバーキルの懸念を強くする。従ってここから現状の金融市場の環境ではなかなか利上げを行うのも容易ではない。逆に、金融市場の進展度合いによっては利下げを催促される可能性もある。仮に長期金利が政策金利を下回る水準にまで低下するならばこれもまた逆イールドになるので、今度は短期からイールドを潰すところに追い込まれる可能性も考えなけれないけないのかもしれない。


現状はフリーハンドという感じなのかもしれないが、金融市場や世界・国内経済の減速が色濃く出れば、即座に対処できるというべきなのだろう。そういう意味ではこれまでの利上げで大分伸びシロが出来ているというのが強みなのかもしれない。


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カテゴリ: 市場視点

タグ: マクロ  金融政策  RBA  金利  債券 
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2010/07/07 02:09 * 編集 *

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