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「流動性相場」? 

今日の東京市場は株式が反発、債券が続落、外為ではユーロが買われている。株式市場では昨日のNY市場においてアルコアなどの決算が好感され大幅高になり、さらに取引終了後に発表されたインテルの決算もアップビートとなり朝方から買い進まれる動きとなった。債券市場は米債券安や株高から売られる展開、先物は2週間ぶりの安値を付けた。外為市場ではリスクアペタイトの高まりからユーロが買われ、1.2735ドルを示現した。またクロス円が堅調となり、円安に振れて89円台に乗せる場面もあった。


FT Alphavilleで気になるエントリがあった。直近の株式市場のラリーについてGluskin Sheffのストラテジストであるデービット・ローゼンバーグ氏が「流動性相場」ではないかとの指摘を行っている(FT Alphaville "Nothing fundamental about this rally"より)。


We’ve been asked repeatedly how the stock market has managed to bounce off the nearby lows with such veracity. Especially with the ongoing weakness we have seen in the incoming U.S. economic data due to the fact that the retail investor still refuses to participate and is solely focused on income-generating strategies. The answer is that the market may have been on the receiving end of another few jolts of liquidity. M2 money supply has expanded $38.5 million in the past two weeks and the M1 money multiple has risen from 0.839 to 0.862.


株式市場が直近の安値からどのようにしてリバウンドしたのか信憑性をもって質問が多く投げかけられた。特に米国の経済指標にみられる継続的な弱さが個人投資家の参加を拒み、所得獲得のための戦略にのみ焦点を当てているという事実に結び付けられている。その答えは、マーケットがいくらかの「流動性の衝撃」の受け皿になったのだろう。マネーサプライM2はこの2週間で3850万ドル拡大し、M1の信用乗数は0.839から60.862に増加している。


When we go to the weekly data from the Fed, we see that “trading assets” on commercial bank balance sheets expanded to $325 billion in the past two weeks from $297 billion. And, when we go to the Commitment of Traders report, we see that there has been a big swing in the net speculation position on the S&P 500 “E-minis” on the Mercantile Exchange (futures and options) to a net long position of 28,172 contracts from 15,155 net shorts just two weeks ago. That’s a big part of the bounce-back ― prop traders and short-coverings. Nothing fundamental here, as far as we can see.

Fedの週次のデータをみると、商用銀行の"trading assets"のバランスシートは2週間前の2970億ドルから3250億ドルに拡大している。そしてCFTCのレポートをみると、S&P500の"E-Mini"の投機筋ポジションは2週間前の15,155枚のネットショートから28,172枚のネットロングになっている。相場の戻りの大きな2つの要因はプロップトレーダーとショートカバーである。ここにファンダメンタルズの裏付けはどこにもみられない。


とあり、直近のマーケットの戻りは「流動性」という喜ばしいドラッグが放たれた結果としている。確かにこの文脈はよく語られる。金融市場が緊張しているから中央銀行が流動性を供給し、それがマーケットに流れるというロジックである。2009年からの株式市場の戻りに関しても過剰流動性相場といったような解釈が一般的になされている。


しかし、注意深くみなければいけないのは、Fedがこの欧州危機に際してプリンティングマネーを行ったかどうか、といったところだろう。以下の図はマネタリーベースと準備預金、超過準備の推移である。


Fed B/S



相変わらずFedのバランスシートは膨大ながらも目先の動きだけ見ていれば僅かながらではあるが減少傾向にある。特に過剰流動性の源泉となりFed幹部も常に警戒する超過準備(Excess)に関してはここ2週間で1兆341億ドルから1兆229億ドルとなり、12億ドル程度減少している。2週間おきに試験導入的に20億ドルのタームデポジットファシリティ(TDF)を行っているので、その分が吸収され、バランスシートが圧縮され、マネタリーベースも減っているという解釈を行ったほうが適当なのかもしれない。つまり、


Fedが6月30日時点で追加の流動性を供給したという痕跡はみられない


ということになる。従って、この株式市場の戻りが流動性相場と位置づけるというのはやや乱暴な論議ではないかとも思われる(もちろん明日発表されるデータを注視してみなければならないのだろうが)。マネーサプライM2が増加しているということについていえば、マネタリーベースがわずかに減っているので、それだけ貸出などを通じて信用創造がなされた可能性(結果的に信用乗数が増加した)を指摘したほうがよかったのではないかと思われる。



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