07« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カテゴリ: スポンサー広告

tb: --    cm: --

Global Market Overview~円・ユーロ・米国債 

今日の東京市場は株式が続落、債券は反落、外為は円高進行となっている。株式市場では日銀による追加金融緩和の後退から売りが優勢の展開となり、小安く引けた。債券市場では日銀の追加緩和への期待から中期ゾーンに買いが入ったものの、20年債入札を控え超長期ゾーンから上値が重くなっていく展開となった。外為市場では、仙谷由人官房長官が菅首相と白川日銀総裁の電話会談が行われたものの為替介入の話は出ていないとの発言から円が買われる展開となった。


1週間ほど夏休みということでblogのエントリ更新を休ませていただいたが、その間も市場は動いている。現状注目を集めているのが円、ユーロ、米国債相場という感じだろう。少し各相場の背景要因から考えてみることにする。


■円

円は非常に買われやすくなっているものの、85円では買いが入り現状膠着状態となっている。ドル円で85円のサポートが非常に強固となっているが、円安方向には進行しないといった感じである。85円では継続して支えられているといったイメージだろう。とはいえ、円安方向に進むかといえばそんな感じではない。そこにはかなり強力な円買い要因が存在しているからだ。その強力な円買い主体とは、中国なのではないかと思われる。ここからは個人的な推論でしかないが、中国が円買いを進めるロジックは以下の通りである。


何のために円を買うかといえば人民元の弾力化政策の一環というべきだろう。中国は以前から外貨準備政策を変更してきている。現在2兆4543億ドルの外貨準備のうち、ドルは65%、ユーロが25%、円・ポンドがそれぞれ10%だと推定されている(中央日報「中国、米国を売って日本を買う」)参照。そして今年に入ってから中国の外準政策のリバランスによって円資産を買ってきている。以下のグラフは財務省対内証券投資における中国の短期債購入の推移である(出所:財務省)。

China S/T


5月までは外準運用のリバランスだったが、6月からは様相が異なってくる。外準運用のレベルから通貨管理政策にフェーズが移行する。6月19日に人民元弾力化政策を打ち出したが、本ブログの6月20日エントリ「Yuan is Moving Dynamically~当局の動きと興味深いフロー」でも指摘している通り、この政策には2つのポイントがある。


・対ドル相場の変動幅を拡大させるということ、すなわちドル買い・人民元売り介入を行う許容レンジをワイドにさせる
・ドルペッグ体制の事実上の撤廃・通貨バスケット制へ移行


この2点だったが、特に後者が円買いニーズを強めている。これまで中国の外準当局はドルペッグなので介入時に大量のドルを購入し、ドルに連動させてきたが、そこから通貨バスケット制に移行させるのである(当然円も含まれる)から、当然円の保有比率を上げるためにドル売り・円買いのオペレーションを行う必要がある。従って実際に外為マーケットでそのようなフローが流入してきているのか、あるいは思惑なのかはわからないものの、そのような流れから円が買われやすくなってきているのは事実だろうと思われる。


このような円買いニーズがある中で単独介入はほとんど無意味であろう。アナウンスメント効果も一瞬に留まると思われる。但し、中国がバスケット制に完全移行すれば円買いニーズは次第に弱まっていくものと思われるので、それまでの時間稼ぎ的な行動には一理あるものと思われる。


■ユーロ

ユーロについては先週まで円に関心が奪われており、あまりマーケットの話題になってこなかったが、先週末のドイツ連銀ウェーバー総裁発言から急速にその動向が意識され始めている。先週末、Bloombergで以下のように語っている。以下はBloomberg "Weber Says ECB Should Plot Out Exit in First Quarter "より。


European Central Bank council member Axel Weber said the ECB should help banks through end-of-year liquidity tensions before determining in the first quarter when to withdraw emergency lending measures.

“Most of these discussions about the continuation of the exit I think will be focused on the first quarter,” Weber, who heads Germany’s Bundesbank, said in an interview with Bloomberg Television in Frankfurt yesterday. “It’s clear that we need to re-embark on a normalization procedure.”
欧州中央銀行(ECB)のメンバーであるアクセル・ウェーバー独連銀総裁は、ECBが緊急貸出措置の打ち切りを来年の第1四半期に決める前に、年越えの流動性の緊張から銀行を手助けする必要がある、と語った。

ウェーバー独連銀総裁はBloombergテレビジョンのインタビューにフランクフルトで答え、緩和策の継続の終了のほとんどの論議は来年の第1四半期に集中するであろうとし、「正常化への道筋をつけることが必要であることは明確である」と語った。



この発言からユーロ圏の金利が急低下した。以下のグラフはEONIA SWAPのフォワードカーブである(出所:EURIBOR)

EONIA Forward Curve


ウェーバー発言を受けて急低下してきている。ウェーバー独連銀総裁はECBの中でもタカ派的だと見られており、ECBが国債を買い入れる際に反対を表明した人物であるが、このようなハト派的な発言を行ったことは市場ではサプライズとして受け止められた。もともとECBとしては年内にも出口戦略に着手するという見方が高まっていたため、それを来年に先送りし、それまでは緩和を大きく継続させる意向を示したことから、市場ではECBの方向転換とはいかないまでも金利の先高観を打ち消すのには十分すぎる発言だったとみなしている。これまではユーロドル相場を考える際に米国サイドの金利の問題がクローズアップされてきたが、今後はユーロ圏の金利の動向にも注視しておく必要があるのではないかと思われる。個人的にはこの発言で1987年のdejavuは遠のいたように感じる。


■米国債

米国債に関しては現状フラットニングが大きく進行している。以下のグラフは米国債のイールドカーブ推移(出所:Bloomberg)。


UST Yield


これをみればわかるとおり、超長期のイールド低下が顕著である。これについてはかなり大きなシグナルを送っている(ある投資系ブログで「シグナルとしての機能を喪失しつつあるイールドカーブ」というエントリがあったが、これは極めて的外れな論議である)。つまり、超長期のイールドが潰れていくということは物価が低下する、すなわちマクロ的な観点ではデフレを織り込んでいるような相場展開となってきている。そしてこのようなイールドカーブの形状がいわゆる「日本化」を示唆するものとして深刻に受け止める向きもある。またFedが償還再投資を行っており、2-10年のゾーンで米国債を購入する方針であるということも相場の下支え要因となっている。今後も金利低下によるモーゲージローンの借り換え増加によるコンベクシティヘッジ、それに伴いMBSの期限前償還が進みFedによる償還再投資の活発化、あるいは年金等のアセットアロケーションの変更などからデュレーションを長期化させることで超長期/長期ゾーン金利の一層低下も指摘されている。そのことから今後も金利が低下していくものと思われるが、ここ数日個人的に議論していることとして、


・米国における潜在成長率の低下のクレディビリティ


というものがある。今後米国の金利が一層低下していく段階では、デフレというだけではややファンダメンタルズを裏付けるものとして十分ではなくなる可能性がある。その時に潜在成長率が低下するか否かという問題が論議され、仮に低下することでコンセンサスが固まれば金利は大きく低下していくものと思われるし、そうでなければ反動もあるのかもしれない(個人的には米国はネット人口流入増が継続する限り潜在成長率が大きく低下するとは考えていない)。


人気ブログランキングへ ←皆さんの応援よろしくお願いします! 

 

 人気ブログランキングへ





関連記事
スポンサーサイト

カテゴリ: 市場視点

タグ: マーケット    ユーロ  金利  債券  外為 
tb: 0   cm: 0

« 住宅市場と米国の金利低下~二番底懸念  |  US 3 Indicators~リテール・CPI・ミシガン »

この記事に対するコメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://marketwatcher.blog61.fc2.com/tb.php/268-95988604
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。