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嵐の9月相場の予兆?~欧州金融リスク 

今日の東京市場は株式市場は急反落、債券市場は急反発、外為は円買いの動きとなった。株式市場では昨日のNY株安や円高などを受け、リスク回避姿勢から大きく売られ年初来安値を更新した。債券市場は昨日の米国債の急反発や世界的な景気懸念などを背景に大きく買い進まれ、JGB10Y利回りは再度1%割れとなり、0.96%となった。外為市場では朝方からユーロスイスに売りが出され、ユーロは対スイスフランで過去最安値を更新する動きとなっていった。


本日はどうもベンダーなどのマーケットコメントと実際のマーケットの動きとの「温度差」が目についた。政策期待剥落だけで日経平均が300円安を示現するほど日銀の緩和策などに期待を寄せていたというわけでもなかったはずだった。無論本日のアジア時間のマーケットは"Fly to Quality"の動きであり、個人的にはこれから訪れるであろう9月相場の前哨戦的な意味合いがあったのではないか?と思っている。朝方から(昨日のNY市場)ユーロは不穏な動きをしていた。アジア時間の朝方といえばそれほどユーロスイスのフローは大きくはないが、かなりの売り物が出されていた。以下はEUR/CHFのチャート。


EUR/CHF


おそらくは香港もしくはシンガポールで売りが出されたものと思われるが、断続的なユーロ安がアジア時間のマーケットにおいてリスクアペタイトを大きく低下させたのではないかと思われる。ユーロがこれだけ売られる材料はなかなかフローには出てこなかったが、現状のマーケットにおいて最も警戒されているのがアイルランドの動向だろう。昨日のFTでは、以下のような記事が掲載されていた。FT "Eurozone test over EUR25bn repayment"より。


Irish banks are gearing up to repay more than EUR25bn of debt in the coming month, in what could prove an important test of investor sentiment towards the broader eurozone financial sector.
アイルランドの銀行は来月に約250億ユーロ以上の債務返済の準備を進めている。この動向は幅広いユーロ圏の金融セクターへ向けて投資家のセンチメントへの重要なテストを証明することになる。


Bond markets will begin to re-open in Europe this week after the summer hiatus. The Irish redemptions have prompted concern over whether a slew of bonds from the country, to refinance the maturing debt, could weigh on the wider market and affect investor appetite for other bank borrowing.
債券市場は欧州で夏の中断のあとの今週からリオープンが始まる。アイルランドの償還は満期を迎えリファイナンスを行う債券の多くがどうなるかへの懸念を促し、広く市場の重石となり、他の銀行の借入れにおいて投資家の意欲に影響することになるだろう。


“Everyone is expecting a big September and the market is already trading poorly in expectation,” one debt banker said.
「皆は"大きな9月"を予測し、マーケットはほとんど期待を持たずに取引している」とある債券トレーダーが述べた。


European banks have struggled to consistently access the market this year. In May and June they were virtually shut out after the eurozone sovereign debt crisis created turmoil, sending government borrowing costs among the weaker economies soaring and pushing up bank borrowing costs.
今年、ユーロ圏の銀行にとってマーケットへのアクセスは一貫して苦戦を強いられている。5月及び6月、欧州の銀行はユーロ圏のソブリン債務危機が作り出した混乱以降シャットダウンを受けていた。弱い経済圏の政府の借入れコストが上昇することが、銀行の借入コストを高騰させ押し上げた。


Improving sentiment allowed a number of banks to sell bonds in July and early August, including successful issues from banks in weaker eurozone countries such as Spain.
センチメントの改善は、7月と8月の初旬にいくつかの銀行に起債を容易にさせ、それはスペインを含む弱いユーロ圏の国の銀行の成功案件を含んでいる。


But increasing concerns about the health of Ireland’s economy have raised the premium it pays over benchmark German borrowing costs to record levels, which will push up the price the country’s banks must pay to refinance their debt.
しかし、アイルランド経済の健全性についての懸念が高まっていくことは、ベンチマークである対ドイツ連邦債との借入れのプレミアムが過去最高レベルにまで上昇し、それはアイルランドの銀行の債務のリファイナンスで支払わなければならないコストを押し上げていくことになる。



つまり、ストレステスト終了から夏場にかけてはソブリンリスクが沈静化し、銀行などの借り換えも上手くいっていたのだが、アイルランドの格下げ以降ややその問題が再燃し、250億ドルのアイルランドの銀行の借り換えが9月に迎え、市場の緊張を高める要因として意識されている。アイルランドの問題は8月26日のエントリ"Is this The 2nd Stage of "Story of Soverign Debt Crisis"?~"Ireland Ploblem" を参照していただきたいが、銀行の国有化こそが国の債務負担を大きくしており、アイルランド経済の脆弱性も加わってソブリンリスクを高める一方で、財政懸念が国有化された銀行への懸念に結びついていくということである。昨日、ロイターで「アングロ・アイリッシュ銀行、清算も選択肢に=アイルランド政府」という記事が出されていた。


もうひとつの波乱要因があるとすれば、9月末にはLTRO(ECBによる長期リファイナンスオペ)の3カ月物の満期を迎える。6月30日のエントリ「Expire Day~欧州金融市場の緊張」を参照していただきたいが、7月1日に1年物LTROの償還を迎えたが、その際にECBでは3カ月物などを拡充していくことで流動性を維持していく措置を取った。その際、借り換えの額が注目され、その額(=借り換えニーズ)によって銀行がどの程度資金繰り難になっているかを図るバロメータとなっていた。6月のLTRO3カ月物の応募は1319億ユーロであり、市場に楽観ムードを与えたが、その借り換えが9月末に行われる。仮に借り換えニーズが大きくなる場合、欧州の金融機関が現状もなお流動性不足に陥っているとマーケットで受け止められる懸念もある。仮にアイルランドなどで金融セクターへの懸念が高まっていけば、欧州の金融機関の流動性懸念も大きくなっていくのかもしれない。


今週ECB理事会が行われるが、そこで今後も(少なくとも年越えの時期まで)流動性の拡充を続けていく方針であるか?ということについてトリシェ総裁の発言も注目されていくことになるのかもしれない。



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カテゴリ: 市場視点

タグ: ソブリンリスク  欧州金融不安  ユーロ 
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