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国内マクロ定点観測~日銀短観・鉱工業生産 

9月29・30日に国内のマクロ指標が出された。市場が注目していたのは日銀短観と鉱工業生産である。


■日銀短観


日銀短観であるが、大企業製造業業況判断DIは+8となり、市場予想の+6近辺をやや上回る内容となった。大企業非製造業業況判断DIも+2となり、サービス業も2008年9月以来初めてプラスに転じた。一方、先行きについては大企業製造業で-1、大企業非製造業で-2となり、業況は悪化するものと見込まれている。これにより2008年の景気後退以降のリカバリは明らかに局面変化を迎えたといっても過言ではない。以下は日銀短観大企業業況判断DIの推移(出所:日銀)。


Tankan DI


特にここまでモメンタム回復をリードしてきたと思われる自動車(大企業)のDIについては、以下のような推移となっている。


2009/03 -92
2009/06 -79
2009/09 -49
2009/12 -21
2010/03 -2
2010/06 18
2010/09 32
2010/12 -6


このようになっており、昨年の3月からするとV字回復なのだが、そのモメンタムが急に低下している。この理由としてはエコカー減税の終了に伴なう反動や円高などが要因となるのだろう。また、サービス業については夏場の猛暑による消費が盛り上がっており、先行きに関してはその反動が出ているものと思われる。9月の現状判断DIがプラスで、先行きDIがマイナスに転じる製造業の業種は化学、石油・石炭製品、造船・重機、自動車、その他製造、素材業種である。一方でモメンタムをさらに拡大させるのは生産用機械であり、設備関連の業種は軒並み先行きもプラスをキープしているのも特徴的である。サービス業も全般的に先行きのモメンタムは低下するものの、通信が29→26など高い業況を維持するものもあれば、小売のようにプラスからマイナスに転じるものもあり、製造業に比べれば景況感の推移はまちまちである。なお、建設業は現状-21から先行き-19に改善が見込まれる。規模別では中堅企業の製造業までプラスに転じてきている。6→9月の変化幅も最も大きい。一房で中小企業は製造業で-14(前回から+4)、非製造業で-21(前回から+5)となっており、未だ業況は厳しいものとみられる。最も厳しいのは中小企業の木材・木製品で-73だった。住宅不況は未だ厳しいことを示唆している。


企業の収益状況であるが、売上高は大企業製造業で前年同期比+7.4%を計画しており、前回6月調査から+1.2%の上方修正、非製造業は4.1%となっており、前回から+0.4%上方修正している。経常利益についても大企業製造業は前年同期比+54.3%となっており、前回から+7.3%上方修正、大企業非製造業は+13.3%となっており、+4.2%の上方修正となっている。このあたりはQ1及びQ2においては企業業績が上振れて着地していることを示している。Q3以降は為替や景気刺激策の反動が気にかかるが、Q2までの下駄は履いた形となっており高い増益率を維持していくものと思われる。一方で気になるのが想定為替レートであり、以下のようなものとなっている。


2010年度通期 89.66
上期 89.90
下期 89.44


つまり、下期の計画が89.44円となっており、今のレートから6円も乖離したところとなっている。9月10日あたりが基準であると考えると為替相場の変動を織り込めていない可能性が強く、仮に現状のレートが継続するとなると輸出企業を中心に利益面を相当圧迫するものと思われる。設備投資であるが、大企業製造業の設備投資額(計画)は前回から+0.8%の+4.0%を見込んでいる。さらに大企業非製造業は前年同期比プラスであるものの下方修正しており、設備投資に関してはやや緩慢な回復という印象を受ける。設備判断DIをみても大企業では6月の17から12にまで改善してきたものの、先行きは13にわずかながら悪化している(出所:日銀)。


Investment


このあたりは2009年以降のストック調整については大分進捗はしているが、先行きの設備増強にはなお慎重な姿勢が見て取れる。国内及び先進国における需要が不確実であることを反映しているものとみられる。国内設備投資に関しては極めて緩慢な回復の中の踊り場的な状況も想定されうる。ストック調整については雇用もこれまで余剰感が強いものであったが、改善はしているもののこれも極めて緩慢というべきものだろうと思われる。以下のグラフは大企業の雇用人員判断DIの推移(出所:日銀)。


Employment


このように人員余剰の状態が解消されない限りなかなか雇用主が雇用を増加させたいという感じにはならない。従って現状しばらくの間はジョブレスリカバリの様相ということになるのだろう。


最後に資金繰りであるが、改善の一途を示している。以下のグラフは大企業の資金繰りDIの推移(出所:日銀)


Funding


7-9月期は欧州の金融不安などがあり、社債やCPでの調達に影響を与えたかどうかが注目されたが、これをみる限りあまり影響はなかったようだ。国内においては引き続き日銀が市場に潤沢な資金を供給し、マーケットも流動性が安定しているわけだから、現状況で悪化するということはあまり考えにくい面もある。但し、中小企業においては商工金融や消費者金融などの破綻の影響も少なからず資金繰りに影響していくものと思われ、この動向は注視が必要である。


日銀の政策については各種報道でなされており、新型オペの拡充で一致しており、あとは量と期間ということになる。新型オペに関しては市場対策という側面が強く、国内債券や株式市場などの動向を見ながら包括的な判断が求められる。単に為替市場で効果がないから、という決めつけはやや論議不足の感がある。あとは一部で出されているのが輪番の増額ということになるがかつて札割れにもなっているため、資金需要がない中ではあまり大きな効果が期待できるとは思えない。波及効果も明瞭ではない。資産を買い取って中央銀行のバランスシートを拡大するのが金融緩和競争なのであるならば、マーケット向けに日銀もそのポーズを見せるというのは分からないではないが。


■鉱工業生産


30日に鉱工業生産が出されたが、6月以降横ばいが続きながら8月以降低下するという形になる。以下のグラフは鉱工業生産指数と在庫指数の推移(出所:MEIT)。


Industrial Product


在庫循環図(出所:MEIT)


Inventory Cycle


在庫循環図ではそろそろピーク感が強く出てきている。そして今後9月以降在庫が増加基調に入り生産・出荷が落ちていくことになれば「意図せざる在庫増」のフェーズに入り、生産調整を迎えることになるだろう。在庫水準があまり大きくないので、生産調整もそれほど大掛かりになるものとは思えないが、景気の減速局面に入っていることを示すには十分であると思われる。



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