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BOJ Review~機動的な金融政策 

10月28日に日銀は金融政策決定会合を開催、さらに展望リポートを公表した。まず、金融政策決定会合では、以下のことが決められた。


・政策金利を0-0.1%のレンジ内に推移するよう誘導:据え置き
・資産買入等基金について、長期国債1兆5000億円、短国2兆円程度、CP・社債はそれぞれ5000億円程度、ETFは4500億円、REITは500億円
・トリプルB格の社債買い取り
・次回政策会合を11月15・16日から11月4・5日に変更


このようなことが決められた。資産買入れについては2011年末を目標に規模が5兆円になるように実施するとしている。REITの買入額が500億円に留まったことからREIT市場では失望売りが出されたような感じである。市場規模に配慮したような感じであるが、株式市場は規模の小ささを嫌気したようだ。


長期国債の入札に関しては残存期間1-2年の既発債で、下限利回りを0.1%に設定して、当該利回りからの利回り較差方式とした。これにより2年程度のゾーンまでは0.1%に推移するようなイメージとなっている。この意味では日銀の政策金利は未だに0.1%である。日銀の金利誘導体系は、以下の通りとなるのではないかと思われる。


・無担保コールO/N金利 0-0.1% O/N
・当座預金への付利金利 0.1% O/N-ターム
・固定金利オペの金利 0.1% ターム
・1-2年ゾーンの国債入札の下限利回り 0.1% 2年までの短中期ゾーン
・中長期は手前0.1%から時間軸政策による効果に期待


当然1-2年のゾーンはターム物よりもリスクプレミアムが付くが、0.1%という水準からそれほど大きくは逸脱しないのだろう。その先の中長期ゾーンに関しても低位安定への誘導を促していくものと思われる。当面中長期ゾーンに関しては時間軸政策で金利の低位安定を促進するのだろうが、さらに追加の緩和が必要になるのであれば買い取り年限の延長がコミットされる可能性がある。


低格付け社債の買い取りに関しては事前観測などからもあったとおりである。トリプルB格までの信用スプレッドを潰していく方向であることが明確に示された。


そして最もサプライズであったのは次回の会合を11月4・5日に前倒しされる点だ。FOMCは11月2・3日の開催であり、結果如何によっては金融市場が不安定に陥るリスクがある時期である。白川総裁はFOMCのタイミングということを否定してはいるものの、市場動向が不透明な時に会合を行ない機動的な金融政策を行えるようにした、ということだろう。必要であれば追加の緩和策(すなわち買い取り基金のうち、長期国債1.5兆円からさらに増額される)が導入される可能性がある。この点はポジティブなものとして捉えたい。


次に展望リポートであるが、以下のような見通しとなった(出所:BOJ)。


展望リポート



目をひくのは2011年7月のコアCPI見通しが下方修正されたものの、プラスを維持しているという点であり、2012年のコアCPIは+0.6%程度となっていたことだ。2012年に関しては今回の公表がはじめてとなるが、強気な見通しだ。エコノミスト諸氏からは意外なほど強気であり、達成困難という見方が大半であり、個人的にも需要が拡大するイメージが掴めず、投入価格が例え上昇しても消費者物価にまで波及することは難しいと思われるので、やはり2011年にCPIがプラスに浮上し、2012年に+0.6%というシナリオは難しいというイメージだろう。但し、注意しなければならないのは、この記述である。


消費者物価指数は、中長期的な予想物価上昇率が安定的に推移するとの想定のもと、マクロ的な需給バランスが改善していくことなどから、今後とも、前年比下落幅は縮小していくと考えられる。



中長期的な予想物価上昇率が安定的に推移していく中でCPIが2011年に浮上し、2012年には+0.6%となることを想定しているわけであり、逆に言えばそのような予想物価上昇率を維持し、実際の物価をそれに近づけていくべく金融政策を強化するというニュアンスも含まれているものと思われる。展望リポートなのであくまでもアウトルックを示しているに過ぎないが、「中長期的な物価安定の理解」にもある1%レベルを大きく下回っている物価上昇率は許容できず、金融緩和を続けていくとした時間軸政策の根拠ともなっている。この1%に届くまでは金融緩和の姿勢は緩めず、具体的に言えばゼロ金利を解除しないということだろう。そこからさらに、2011年にはCPIがプラス浮上、2012年には同様に0%台半ば以下は許容されない、といった形での「(努力目標型の)時間軸政策」の根拠に使われる可能性もある。すなわち、単年において2011年、2012年の見通しをそれぞれ下回る物価上昇率であれば積極的に緩和政策を強めていくといった形の時間軸政策が取られるかもしれない、ということだ。そのような文脈であれば意外なほどポジティブなアウトルックにも意味合いが持たれる可能性がある。今流行のプライス・レベル・ターゲットの議論の根拠にも使われるかもしれない。この点はもう少し思考実験が必要かもしれない。


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タグ: BOJ  金融政策  金利 
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