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売られる米国債~需給とデフレとインフレの狭間で 

米国債がここのところ軟調に推移しており、16日の債券市場では中長期ゾーン中心に急落の展開となってきている。以下は16日の米国債イールドカーブ(出所:Bloomberg)


UST



12日からNYFedでは米国債の購入(追加投資)を開始しており、多数の投資家の売りに対して中銀の買いという構図がはっきりしているようだ。そして長期のイールドカーブを連続してみると、以下のようになる。


UST



FOMCでQE2が決定される以前から30年債を売って中期ゾーンを買い入れる動きが見られていたが、先週あたりから中期ゾーンを中心に売りが出されている。11月4日に5年債の金利は1.03%まで低下していたが、16日の段階では1.52%にまで上昇し、10年債についても3%の大台がみえてきている。一方30年債も売られてはいるものの、FOMC以前から下落しているので急落というよりも継続的に下落しているというイメージだろう。30年債が売られたのは、インフレ期待とFOMCで決まった長期債の買い取り年限のうち、10年以降のゾーンが合計で6%程度だったことも要因として考えられる。しかし、6000億ドルのうち、46%を買い入れると決まった5-10年のゾーンをはじめとして大きく売られているのがここのところの相場の特徴だろう。その要因としては、


・QE2期待相場で買われた反動
・銀行などが決算期にあたるため一旦ポジションを落とす動き



このような感じではないかと思われる。現状米国の銀行の米国債保有高は運用難から急増している。以下のグラフは米銀の米国債保有高の推移(出所:StLouisFed)。


USGSEC


この増加ピッチはおそらくQE2が決められた直後くらいまで続いていたものの、12月にかけて決算期ということもあり、金融機関中心にそのポジションを一旦落とす動きが出ているのではないかと思われる。特にトレーディング目的の債券においては、一旦そのポジションを落としてより高い安全投資先として例えばリザーブ((超過)準備預金)などに資金を回す動きが出ているのではないかと思われる。リザーブで運用すればB/S上も安全性が高まり、さらには25bpの付利があるので、金融機関にとって短期的な運用先からすれば都合が良い。そういったことからここ数カ月間で大量の米国債を抱えた金融機関は少しでもB/Sを「きれいにする」ために債券を売ってリザーブもしくはキャッシュで運用する動きが出ているものと思われる。従って11月から12月にかけてのリザーブ増減には気を払っておきたい(Fed公表は隔週、"Aggregate Reserves of Depository Institutions and the Monetary Base - H.3"を参照)。そして、NYFedが買い取りのオペを連日にわたって行ってもそれ以上の売りが出てきてしまえば相場は軟調になるわけで、現状においては売りバイアスが強い米国債市場ということになろう。


では、ファンダメンタルズを考える際にここ一両日の物価指標はかなり重要になるのではないかと思われる。本日は10月の卸売物価(PPI)、明日は10月の消費者物価(CPI)が発表される。予想ではコアPPIが前年比+2.1%、コアCPIが前年比+1.3%となるものと予想されている。ここで注目しなければいけないのは、PPIとCPIの差であろう。以下はPPIとCPIのスプレッド(対前年比、出所:StLouisFed)。


PPI-CPI Spread


このスプレッドが意味するところとは、コスト上昇圧力である。このスプレッドについては、大雑把に言えば、


・プラスの時には川上の価格が上昇しており、川下に価格が転嫁できない(コスト高、低デマンド)
・マイナスの時には川上の価格の上昇が緩やかで、川下の価格は需要の高まりにより上昇する(低コスト、高デマンド)


といったことがいえるだろう。現状ではプラスの基調となっており、本日及び明日の物価指標でこのスプレッドが拡大するかどうかがポイントとなろう。スプレッドが拡大した場合、短期的なインフレ期待の強まりがドル安や商品市況に及んで川上のコストを引き上げるものの、デマンドが押し上げられていないことから最終価格にまでは転嫁できないことから企業などにとって負担となる(「本日のドラめもん」参照)。企業業績に悪影響が出れば景気自体を押し下げることになるので、最終的に需要の低下から川上のコストも低下してデフレ基調に陥りやすく、中期的な視点で金利を低下させやすい(2008年の商品高騰→金融危機の動きが記憶に新しい)。一方でその逆になればデマンドの上昇によるインフレということになるのでよりデフレ懸念を後退させるものとなるのだろう。短期的な視点ではCPIとPPI、どちらがMagnitudeが強いものであったか、ということ相場の地合というものに左右されるのだろうが。



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タグ: マーケット  米国債  マクロ  金利  米国 
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