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Global Market Weekly Focus~11.22-26 

先週のグローバルマーケットは指摘通りアイルランド救済の動向や新興国の動向などに焦点が集まった。アイルランドの動向に関しては11月21日のFTでユーロ圏の財務相がアイルランドの要請に従いEUとIMFが800-900億ユーロの救済を承認した(FT "Eurozone agrees Irish aid package"など)とのことから、救済に向けての合意がなされたことから、今後ギリシャと同様の展開が想定される。IMFのストロスカーン専務理事は以下のようなコメントを出している(IMF "Statement by IMF Managing Director Dominique Strauss-Kahn on Ireland")

“I welcome the response from the European Union and euro-area Member States to the Irish Government's request for financial assistance to safeguard financial stability.

私は欧州連合とユーロ圏のメンバー国は、アイルランド政府が金融市場の安定を守るための金融支援の要求に対して応じたことを歓迎する。


“At the request of the Irish authorities, the IMF stands ready to join this effort, including through a multi-year loan. An IMF team, currently in Ireland for technical talks, will now begin to hold swift discussions on an economic program with the Irish authorities, the European Commission, and the European Central Bank."


アイルランド当局の要請に応じて、IMFはこの取組にすみやかに参加し、複数年間のローンも含まれている。現在アイルランドに技術的な協議を行っているが、IMFチームではアイルランド当局や欧州委員会、ECBと経済プログラムへの迅速な協議を持ち始めるだろう。


市場ではこの動きを好感、ユーロに買いが入り、オセアニア時間で1.37台からの取引開始となっている。今後アイルランドは取り敢えず当局の救済を受けることにより事態は一旦沈静化されるものの、今後ポルトガルなどまだまだ状況が厳しい国への伝播も想定されるため、その進展には神経を使う展開となる可能性がある


さらに新興国の動向では中国が2週間弱で2度目となる預金準備率を50bp引き上げ、一部品目の物価統制を行うとした。しかし、中国において預金準備率操作だけでインフレを抑制するにはあまり大きな効果が発揮できずいずれ利上げが行われる可能性がある。先週は韓国中銀も利上げを行ったことから、日本を除くアジアを中心として金融引き締めの姿勢に傾斜している。しかし、中国などドルペッグを敷いている国は独自の金融政策だけではあまり大きな効果が見込めない。バーナンキ議長も先週末のフランクフルトの講演で以下のように述べている(全文はFed:Bernanke "Rebalancing the Global Recovery")。


The current international monetary system is not working as well as it should. Currency undervaluation by surplus countries is inhibiting needed international adjustment and creating spillover effects that would not exist if exchange rates better reflected market fundamentals. In addition, differences in the degree of currency flexibility impose unequal burdens of adjustment, penalizing countries with relatively flexible exchange rates.

現在の国際金融システムは「あるべき」というようにはワークしていない。黒字国による通貨の減損は、もし為替レートがマーケットのファンダメンタルズによりよく反映されていないのであれば、国際的な調整やその波及効果を作り出す必要がある。さらに、通貨の柔軟性の程度の違いは不平等な調整の負担を課すことになるので、ペナルティが与えられている国はより為替レートを柔軟化させる必要があろう。


このような形で経常黒字を抱えている国は通貨をより柔軟にさせて通貨価値は市場のファンダメンタルズに即したものとすべきということを指摘し、中国に対してRMB改革を行うように促している。米国からすればグローバルインバランスの是正のためということであるが、中国からすればドルペッグにしている悪影響、すなわちインフレにもかかわらず自由な金融政策が出来ない「国際金融のトリレンマ」という問題を抱えている。従ってRMBの柔軟化については今後中期的なタームで焦点となっていくものと思われる


今週のマーケットの焦点については、日本では火曜日に勤労感謝の日、米国ではThanks Givingといった休日を迎えるため、世界的にマネーフローが落ちやすい。米国住宅市場動向、FOMC議事録あたりが注目されよう。


■米国住宅市場


米国の住宅市場に関してはあまり改善がみられていない。先週発表された10月の住宅着工件数は年率換算で前月から12%低下の51.9万戸となり、過去最低となった2009年4月の47.7万戸以来の水準となり、米国経済そのものは堅調とみえるが住宅市場は二番底への懸念を強くさせている。以下のグラフは住宅着工件数の推移である(出所:StLouisFed)。


HOUST



今週は以下のような住宅指標が発表される。


11/23 10月中古住宅販売件数 予想:44.8万戸(9月:45.3万戸)
11/24 10月新築住宅販売件数 予想:435万戸(9月:439万戸)


このように予想されている。ここで注目しておきたいのは住宅の販売の状況だけでなく、価格や在庫の状況などである。Foreclosure問題も影響していることから在庫整理についても進捗が遅れている可能性がある。価格についてもForeclosure物件が増加すれば下押し圧力になることも想定される。住宅セクターに関しては先週の10月の米CPIでも落ち込みが確認されており、全般の物価下落圧力として作用している。またホームエクイティの回復には程遠く、住宅問題が如何に米経済にとって根深いものであるかを印象づけられるものとなっている。


■FOMC議事録


11月2・3日にFOMCが開催され、QE2の実施が決められた。当日の声明文のポイントは以下の通りであった。


・FedのSOMA(System Open Market Account)ポートフォリオに米国債をさらに6000億ドル保有する
・買い入れ期間は2011年6月末、月に750億ドル程度の買い入れ
・定期的に証券の買い入れペースや全体の資産買入プログラムの全体の規模について、経済指標などを照合しながら見直しを行い、調節する
・声明文に現在は「デュアル・マンデートにかなうよりも低いインフレ率」を強調することで暗にインフレターゲット的な政策を意識している


議事録ではこの決定に関しての議論のプロセスがポイントとなる。さらに、現状の経済において、どのような点について問題を共有しており、その解決策としてのQE2であったのか、といったところの踏み込んだ議論にも関心が集まる。また、セントルイス連銀のブラード総裁はBloombergとのインタビューで、「経済に著しい改善がみられた場合にのみ米連邦準備制度理事会は6000億ドルの国債購入計画を縮小する」と言及した(Bloomberg:"セントルイス連銀総裁:国債購入、規模縮小は景気の大幅改善が前提に "参照)。これについては声明文にもあるように「買い入れプログラムのレビューを行う」という意図に沿った発言である。そして具体的にどのような基準で買い入れの見直しを行い、規模の増減を行うのかといったところにも関心が集まるものと思われる。場合によっては今後規模を縮小すべきか、あるいは満額の6000億ドルの買い取りを行うのか、といったところがFedの内部でも議論として高まっていく可能性もある。さらに、インフレターゲティング的な政策の意識についても一部メンバーからプライス・レベル・ターゲッティング政策にまで踏み込むべきとの主張があるため、メンバー間でどのようなやりとりがあったのかについてもポイントとなっていくだろう。


マーケット全体からすればヘッジファンドなどの決算に対する調整はもう少し続きそうであるが、その峠は超えつつある。そしてThanks Givingから海外の投資家を中心にバカンスのシーズンに入るため、今後は次第に各マーケットともフローに乏しい展開が見込まれそうである。



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カテゴリ: 市場視点

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