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Global Market Weekly Focus~11.29-12.3 

先週のグローバルマーケットは米Thankagivingなどからフローがあまり多くない中を、ユーロ圏のソブリン財政問題の高まりや年末の決算期にあたることからヘッジファンドなどの短期筋がポジションを巻き戻す動きが見られた。特にアイルランドの政局不安から同国の救済スキームが円滑に図られないのではないかとの懸念や、財政危機のポルトガルやスペインなどへのContagion(伝播)などからユーロが売られる展開となった。ユーロエリアの各債券市場の動向では、PIIGS各国の国債とドイツ連邦債との利回り格差が過去最大水準に拡大しており投資家の懸念が継続している。以下のグラフはユーロゾーンの国債と利回りスプレッド(出所:Reuters)。


Eurozone Bond Spread 20101129


そのような中で28日に臨時のEU財務相会合が行われ、財政危機の拡大を防止する措置について討議を行い、アイルランドは850億ユーロの緊急支援パッケージを確保した。このうち、500億ユーロが財政赤字に対処、350億ユーロが銀行支援となっている。パッケージの資金の出し手としては、アイルランドが積立金などを使って175億ユーロを捻出、EUが450億ユーロ、IMFが225億ユーロを拠出することが決まり、金利はギリシャ救済の時の5.2%から高くなり、5.8%程度になるものとみられている。このような状況の中で今後はポルトガルやスペインなどへのContagionの動向に焦点が集まっていくものと思われる。


また、地政学的リスクも大いにマーケットに影響を及ぼした。北朝鮮が韓国の延坪島で銃撃戦を行い、民間人の犠牲者を出す事態となった。そして28日から米韓合同軍事演習が行われており、北朝鮮と周辺国との間での緊張状態が高まっている。今後事態が深刻化するようであればマーケットでも極東においての地政学的リスクがさらに意識されることになり、当該地域からの資金流出の懸念も考慮すべき問題であると思われる。

このような状況を踏まえつつ、今週のマーケットでは米国マクロ動向、ECB理事会に関心が集まるものとみられる。


(1)米国マクロ動向


今週は米国のマクロ動向について重要な指標が相次いで発表される。特に3日の11月雇用統計はFedがQE2を実施している中での雇用の指標として関心が高い。11月の雇用統計について、マーケット予想は以下の通りとなっている。


・非農業部門雇用者数 +145K
・民間雇用者数 +155K
・失業率 9.6%
・時間あたり平均賃金 +0.2%(MoM)


米国の雇用情勢に関しては週次の新規失業保険申請件数がこのところ低下傾向に振れている。11月20日終了時の週の新規失業保険申請件数は40万7千件となり、2008年7月19日の週以来最低を記録した。このことから米国の雇用情勢に関しては改善の傾向を強めていることが示されている。以下は新規失業保険申請件数の推移(出所:米労働省)。


Initial Claims 20101129


3日に発表される指標においても非農業部門雇用者数は10月の15万1千人と並ぶ水準の増加が見込まれている。しかしながら、失業率は高止まりするものと見込まれている。現段階は雇用者数の大幅増加によって失業率が低下しにくい状況であることを認識しておく必要がある。失業者(Unemployed)が減少しない状況においては高止まりする公算が高く、仮に労働力人口(Civilian Labor Force)の減少によって低下していたことが示されていたならば、労働参加者の減少が示されることになるので、ネガティブな要素となる。労働参加率(Participation Rate)は過去25年で最低の水準を示しており、就業機会の低下により「職探しを諦めた」労働者が増加していることが浮き彫りとなっているが、その傾向が11月も強まっているのかどうかを見ておく必要もあろう。以下のグラフは労働参加率の推移(出所:米労働省)。


Participation Rate 20101129


また、雇用統計においては賃金(Wage)の動向も意識しておきたい。賃金は時間あたりの労働賃金と週間労働時間を考慮していく必要がある。10月の統計では週間労働時間の上昇が示され、賃金も増加したが、引き続き緩やかながらも賃金上昇が見られるかどうか確認しておきたいところである。さらに労働のミスマッチを巡る論議として長期失業者の動向を見ておく必要もある。国勢調査によって臨時雇用が増加したものの、その反動から10月の統計では長期失業者が増加している。10月において失業期間が12-26週の失業者が18万3千人増加していることから11月は失業期間27週以上の失業者が増加している公算が見込まれる。


また、米国の製造業の状況をみる上で欠かせないのがISM製造業景気指数ということになる。11月のPMIは56.5と予想されており、10月と同水準になるものとみられている。10月は新規受注が持ち直し、在庫調整の進展が見られたことから、受注と在庫のバランスが改善された。以下はISM製造業景気指数の在庫/新規受注レシオの推移である(出所:米ISM)。


Inventories-order 20101129


11月もこのような傾向が示されていくことになれば、米国の製造業の業況は7-9月に一旦そのモメンタムが低下していたが、足元では再度持ち直し、加速の動きが見られる公算が高まる。また雇用指数も9月の56.5から10月には57.7に改善しており、製造業の雇用環境の改善が引き続き見られるかどうかも意識しておきたいところである。


その他の米国マクロ指標では30日の9月S&P/ケース・シラー住宅価格指数、11月シカゴPMI、1日の10月建設支出、Q3労働生産性、2日の10月中古住宅成約指数、3日の11月ISM非製造業景気指数などである。さらに12月のFOMCに向けて現状の米国経済の動向をまとめたベージュブックが1日に発表されるが、経済全般、個人・ビジネス消費、雇用、住宅・不動産市況、インフレなどの動向が前回のものに比べどのような変化を見せているかが焦点となっていくだろう。


(2)ECB理事会

12月2日にECB理事会が行われ、同日にトリシェECB総裁の会見が行われる。政策面では金利は据え置きとなるが、政策の方向性として出口戦略を模索し続けている。しかし、出口戦略を行うにあたり問題点となっているのは、PIIGSの財政危機と当該地域の銀行を中心として資金手当が市場ではなくECBのオペレーションに依存していることだ。以下は前月のトリシェ総裁の記者会見の席上でのやりとりである(全文はECBサイト参照)。


Question : We have heard that the ECB is looking to create disincentives for the “addicted” banks to refinance exclusively via the ECB. Can you confirm that such deliberations are taking place, and what are the options that you might be considering? Also, at this month’s meeting, did you discuss the liquidity framework going forward?
質問者:ECBで借り換えを行う「依存性の高い」銀行が(出口政策の)阻害要因を作り出していると聞いている。そのような審議が行われているのかどうか確認したい。そしてあなたが考えている政策のオプションは何かあるのか?そしてこの会合で将来の流動性のフレームワークについて何らかの論議が行われていたか?



Trichet: First, it is not a normal situation to have institutions that are “addicted” and we are continually reflecting on how to deal progressively with this problem, because we are not in a normal situation. So yes, we are constantly reflecting on what could be done, but I have no decision to announce to you right now. As regards our own framework and the possible decisions that we will take, bearing in mind what we have always said, which I repeated today on behalf of the Governing Council, the non-standard measures that we have taken are, by definition, of a transitory nature. (後略)
トリシェ総裁:「依存性の高い」金融機関があることは平常時ではなく、我々はこの問題についてどのように徐々に対処していくか継続的に議論を行なっている。もちろん、我々は常に何が出来るかということを反映しているが、現状においてあなたがたに対してアナウンスするための議論は持ち合わせていない。我々のフレームワークや我々が取りうる政策の決定への可能性に関しては、念頭に我々が述べているように、理事会に代わって繰り返していることだが、我々がとっている非標準的な対策は一過性のものである。



としており、現段階でこのような問題について協議しているところであるとしているが、11月に入って以降アイルランドの問題などから、エクスポージャーリスクとカウンターパーティリスクからPIIGSの銀行中心に市中におけるファンディングが難しくなっている可能性があり、ECB依存をさらに強めている可能性がある。このため現段階で流動性供給のスタンスについてはなかなか変えられない状況となっているものとみられる。従ってECBの出口戦略についてはPIIGSなどの財政危機のContagionがどの程度進展しており、11月に比べ銀行間市場などがどのように変化しているかに掛かっていくものとみられる。前月の記者会見では米国のQE2に関するやりとりが多かったが、今回はアイルランドを中心とした財政問題とユーロエリアの金融市場の状況についてのECBの認識に関して多くのやりとりが行われるものとみられる。


ユーロ圏のソブリン問題が足元で再燃している以上、ECB理事会はその金融システムの状況についてモニタリングを行い、年末に向けて流動性を確保していく姿勢が示され、またECBとしてソブリン問題のContagionについて如何にして食い止めるか、その取組についても問われることになるのだろう。



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カテゴリ: 市場視点

タグ: マーケット  ソブリンリスク  欧州金融不安  ユーロ  ECB  マクロ  米国  雇用統計 
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