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ベージュブック~強気なトーンが目立つ 

12月1日にFedはベージュブック(地区連銀経済報告)を発表した。ベージュブックはFOMC2週間前に出され、会合時に現状の米国経済及び政策を議論する際の叩き台として注目される。


■基調判断

Reports from the twelve Federal Reserve Districts indicate that the economy continued to improve, on balance, during the reporting period from early/mid-October to mid-November. Economic activity in the Boston, Cleveland, Atlanta, Dallas, and San Francisco Districts increased at a slight to modest pace, while a somewhat stronger pace of economic activity was seen in New York, Richmond, Chicago, Minneapolis, and Kansas City. Philadelphia and St. Louis reported business conditions as mixed.

12の地区からのレポートは10月上中旬-11月中旬に掛けて経済がバランスよく改善し続けていることを示している。ボストン、クリーブランド、アトランタ、ダラス、そしてサンフランシスコ地区は緩やかなペースで拡大している一方で、NY、リッチモンド、シカゴ、ミネアポリス、カンザスシティで経済活動は幾分強いペースとなっているようだ。フィラデルフィアとセントルイスの業況はまちまちの状況が継続している。



このあたりは全米12地区の経済活動が改善を続けていることを示しており、一部の地域ではその改善ペースが強まってきていることを示している。前回も12全地区での改善が示されたが、今回はその中でも一部の地域ではモメンタムが加速しているということを示唆している。


■業況

Manufacturing activity continued to expand in almost all Districts, with relatively strong growth seen in metal fabrication and the automotive industries. Reports also showed steady to increasing activity for professional and nonfinancial services. Two Districts noted a decline in demand from government agencies due to budgetary shortfalls. Reports on consumer spending tended to be positive. Nonetheless, several Districts noted that households remain price sensitive and focused on buying necessities. Expectations for the holiday shopping season were generally positive, with several Districts expecting higher sales when compared to year-ago levels. Sales of new cars and light trucks were largely higher than in our last report. Tourism improved in all reporting Districts.

製造工業の活動は12地区のほとんどで拡大し続けており、金属や自動車産業で強い伸びを示している。報告では、専門職や非金融サービス業の活動が安定していることが示された。2地区では予算不足で政府機関の需要が落ち込んでいるとの報告があった。消費支出の報告はポジティブな傾向だった。それにもかかわらず、いくつかの地区では家計が価格に敏感で必需品の購入に絞っているとの報告があった。ホリデー買い物シーズンへの期待は総じてポジティブであり、いくつかの地区では1年前のレベルに比べて高い期待が見込まれている。新車やライトトラックの販売は前回の報告よりも高くなっている。


Housing markets remain depressed, with several Districts reporting further weakening during the past six weeks. Conditions in commercial real estate were mixed, and activity stayed at low levels. Agricultural conditions were generally favorable, with several Districts reporting yields nearing historic highs. Agricultural sales to off-shore buyers increased. Overall activity in the energy sector continued to expand.

住宅市場は抑制され続けており、いくつかの地区ではこの6週間でさらに弱まっている。商業用不動産の状況はまちまちであり、活動は低い水準のままである。農業の状況は一般的に良好であり、いくつかの地区ではイールドが過去最大に接近している。農産品販売はオフショアの買い手が増加している。全般的にエネルギーセクターの活動は拡大し続けている。


Lending activity remained stable across most Districts. Credit quality has been steady to improving for most of the Districts that commented on it. Prices for final goods and services were fairly stable, despite rising input costs, especially for agricultural commodities, metals, and fuel. Hiring activity showed some improvement across most Districts. Wage pressures were contained.

貸し出しは多くの地区を通じて安定したままである。信用の質はほとんどの地区で改善を示している。特に農産物や金属、燃料など投入コストが上昇しても、最終製品やサービスの価格はかなり安定している。採用活動は多くの地区を通じてやや改善しいる。賃金圧力は抑制されている。



全般的に製造業の活動は改善し続けており、特に金属産業や自動車産業などが好調だとしている。いくつかの地区では製造業の業況に楽観的な見方が広がっているようだ。このあたりは各地区連銀の製造業景気指数やISM製造業景気指数などの業況判断が拡大基調にあることにも示されている。しかしながら一部の地区では財政問題から地方では予算不足が深刻化しており、積極的な財政支出による景気下支えが出来ていない状況も浮き彫りになっている。サービス業も安定をしており、物流業などは拡大している。一方で公的サービスの需要は落ちている。個人消費については衣料など小売店の販売は概ね伸びてきており、自動車販売についても拡大してきている。1日に発表された米新車販売は前年同期比で17%増加となっており自動車販売の好調さがアピールされた格好となっている。また、米国の小売業の最大のかき入れ時であるクリスマス商戦への期待も高まっているようだ。但し、消費者は必需品の購入に焦点が絞られており、なかなか贅沢品にまで手が回らないといった事情もある。


不動産においては、全体的に住宅販売や建設は低いレベルであり、フィラデルフィアやアトランタ、ミネアポリス地区ではさらに住宅販売が弱まっている。在庫が過剰であり、住宅建設や価格を押し下げているとの報告もある。但し、一部の地域では住宅価格が上昇しており、底打ち感もみられる。賃貸市場は強い引き合いがある地区もあり、総じて弱いながらも改善の兆しが出ていることが強調されている。商業用不動産は空室率も高く、需要は底ばいとなっており、商業用の建設活動も依然として限定的となっている。但しいくつかの地区では改善の兆しが出ており、いくつかの地区では楽観的な見通しが示されているが、依然として多くの地区では慎重な見通しのままである。商業用不動産に関しては全般的に低迷しているものの、いくつかの地区では明るい話が出ているという程度なのだろう。


金融の状況は依然として貸し出しなどは低いレベルに留まっている。信用の状況やローンの需要は弱まったままである。但し優良な借り手にはモーゲージローンなどの貸し出し競争が行われている。また、M&A融資なども活発化してきているようで、企業向け金融に関してはやや改善しているという報告となっている。但し、家計のバランスシート調整の影響から消費者向けのローンは低いレベルに留まったままであるとしている。信用の質は改善しているようだ。


雇用に関しては採用活動がいくつかの地区で改善しているが、雇用者はビジネス環境の明確な拡大を待って雇用を増大させていくとの動きとなっている。雇用の状況はパートタイマーや一時的な雇用が優先されているが、小売業などでは2年前の水準に採用を拡大したとの報告もあった。また熟練工をさがすのが難しくなってきており、ITや医療などで強い引き合いがあるようだ。賃金に関しては抑制されたままで、さほどかわりはないものの、福利厚生費などが増加しているとの報告もある。最終製品の価格については農産品、金属及び燃料の価格上昇による投入コストが上昇しても抑えられたままであるとの報告で、消費者の需要が軟調であることから投入コストを最終製品の価格に転嫁する動きは限定的としている。但しいくつかの地区では近い将来製品の値上げを計画しているところもあるようだ。また、衣料品についてアジアから輸入しているものについては価格が上昇しているとの報告もあったようだ。


全般からすれば米国経済の改善が続いているというニュアンスであり、これまで弱いとされてきた不動産、雇用に関しても総論は弱いとしながらも部分的に楽観的な見方が報告されている。また企業部門などについてはかなり強いトーンの報告となっており、この点で12月のFOMCでは経済見通しを引き上げる可能性が浮上してきている。但し、基調としてインフレは抑制されたままであり、雇用も失業率が低下しない限りは金融政策への影響は限定的であろうと思われる。インフレに関してはコストプッシュにより投入価格が上昇しているものの、デマンドプルにより最終製品に転嫁できず、その分企業へのマージンの負担増となる懸念について論議されていくものと思われる。輸入物価やコモディティ価格の上昇がFedの緩和政策によるものであり、価格転嫁が出来ないのであれば、かえって事態を悪化させるのではないかという指摘がFOMC参加者から出される可能性は十分にあるものと思われる。


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カテゴリ: 市場視点

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