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ECB理事会~「予定調和的な」出口の先送り 

12月2日にECB理事会が開催され、緊急流動性措置の継続を決めた。以下はトリシェ総裁の会見より(全文はECB参照)


The Governing Council today also decided to continue conducting its main refinancing operations (MROs) and the special-term refinancing operations with a maturity of one maintenance period as fixed rate tender procedures with full allotment for as long as necessary, and at least until the end of the third maintenance period of 2011 on 12 April 2011.
理事会は本日、MRO(主要リファイナンスオペ)と特別の期間のリファイナンスオペを一定期間固定金利入札で必要な限り無制限に行うことを決め、少なくとも2011年4月12日まで続けるとした。



Furthermore, the Governing Council decided to conduct the three-month longer-term refinancing operations (LTROs) to be allotted on 26 January, 23 February and 30 March 2011 as fixed rate tender procedures with full allotment. The rates in these three-month operations will be fixed at the average rate of the MROs over the life of the respective LTRO.
さらに、委員会は3カ月の長期リファイナンスオペ(LTRO)を2011年1月26日、2月23日、3月30日に固定金利入札で無制限供給を行うことを決めた。3カ月オペの金利はそれぞれのLTROでMROの平均金利を固定させるつもりである。



すなわち、現状の資金供給措置について2011年の第1四半期まで行うことを決めた。このことは依然として欧州の金融システムは脆弱であり、ソブリンリスクの高まりによって、例えばPIIGS内の銀行が銀行間取引市場で資金を取りにくくなっていることに対する配慮であろう。市中で資金が取れないのであればラストリゾートである中央銀行が資金ニーズを満たさなければ銀行システムを維持できない。しかしながら同時にそれらの金融機関はラストリゾート依存をさらに強める懸念がある。現状は、会見内でも、


OBSERVED THERE WERE TENSIONS IN MARKETS, THAT’S WHY DECIDED TO EXTEND LIQUIDITY SUPPORT
マーケットの緊張状態が観測されている。このようなことから流動性のサポートを延長することを決めた。



と述べているので流動性供給の延長は妥当な措置であるものの、金融市場の緊張状態がある程度落ち着いた段階においてもソブリンリスクがくすぶり続けている限りにおいてはエクスポージャーリスクやカウンターパーティリスクなどによりPIIGSの銀行の市場へのアクセスは限定的となるのだろう。従って、ソブリン問題が解決されるまでは一定量の流動性供給は行わなければならず、金融正常化及び出口戦略への道のりは相当長びくものとなる。


SMP(証券市場安定化プログラム)における国債の買い入れ措置については規模を拡大するものではないが継続することを決めている。但し、国債買い入れ継続については、"overwhelming majority"(圧倒的多数)で決定されたということを述べており、恐らくドイツ連銀のウェーバー総裁などは反対に回っていることが推察できる(この点はBloomberg"ECB Delays Exit, Buys Bonds to Fight ‘Acute’ Tensions"でも指摘)。また、この国債買い入れについては、


"It’s not quantitative easing, we’re withdrawing all the liquidity"
これは量的緩和ではなく、流動性は吸収している。



と改めて強調し、不胎化オペを行うことを表明している。つまり、国債買い入れの目的としてはFedのように流動性に主眼が置かれているのではなく、PIIGSなどの国債とドイツ連邦債との利回りスプレッドの縮小に力点が置かれている。国債買い入れをして資金を放置すれば市中全体の金利は低下するので、現行1%の政策金利を据え置いているECBとしては市場金利の秩序を維持したいという思惑もあったのであろう(とりわけゼロ金利政策であれば不胎化の論議は意味をなくすのとは好対照である)。この点では信用緩和(Credit Easing)的な意味合いが強い。買い入れ継続を受けて債券市場ではPIIGSの国債にECBによる買い入れや買い戻しが入り、対独スプレッドは低下した。以下のチャートはポルトガル10年債の対独スプレッドの日中推移(出所:Bloomberg)。


GBTPGR10 20101203


それと呼応してユーロも反発した。以下はEUR/USDの5分足チャート。


eurusd20101202.gif


経済見通しに関しては2011年は1.4%成長を据え置き、2012年は1.7%とした。このあたりは各国が緊縮財政に迫られる中、民間主体の自律的な経済回復に依拠した形となっている。しかし、経済の財政依存度が高い南欧と民間に強い競争力があるドイツとの格差は拡大していくものと思われ、ユーロ圏内のインバランスも意識されていくものと思われる。


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カテゴリ: 市場視点

タグ: ECB  ユーロ  ソブリンリスク  金融政策  金利  欧州金融不安 
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