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FOMC~インフレターゲット的な政策に傾斜 

12月14日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、11月に決められた長期国債の追加購入を再確認した(声明文抄訳は「FOMCステートメント~現状維持・ディスインフレと高い失業率に警戒」を参照)。今回はのステートメントについては金融政策について現状維持であり、討議された内容に焦点が当たるため、政策の方向性を織り込むには議事録の公表を待ってということになろう。一方で声明文で表明していることは幾分インフレターゲット的な政策にバイアスが掛かっているものと思われる。


■インフレターゲット的な政策に傾斜


今回の声明文において最も強調されるべきところは、デュアル・マンデートに一致する雇用とインフレの水準が低いということであろう。声明文において、


Longer-term inflation expectations have remained stable, but measures of underlying inflation have continued to trend downward.

長期のインフレ期待は安定したままとなっているが、潜在的なインフレ基調は下方トレンドを形成したままである。



11月のFOMC声明では、


but measures of underlying inflation have trended lower in recent quarters.
潜在的なインフレ基調は直近数四半期において低いトレンドを形成したままである。



としており、現状の物価情勢は"downward"というキーワードを用いたことから、現在のディスインフレの状況、さらには今後のデフレへのリスクを警戒していることがわかる。このことは現行の政策を正当性するものであると思われるし、さらにこの状況が継続していくのであれば今後も緩和政策を続けていくということから、ある意味で時間軸政策やインフレターゲット的な政策を意識しているものと思われる。従って前月と同様、


Although the Committee anticipates a gradual return to higher levels of resource utilization in a context of price stability, progress toward its objectives has been disappointingly slow.
委員会は、価格の安定により資源活用が徐々に高いレベルに戻ると見込んでいるが、その目的に向けた進展は残念ながら遅い。



と主観的なキーワードである"disappointingly"を使って現状の物価上昇率には満足できないことを表明している。


また、雇用についても、冒頭の経済見通しの基調判断を、"economic recovery is continuing"(経済の回復が継続している)として11月の"recovery in output and employment continues to be slow"(年前半からは失速している)として上方修正を行ったものの、


though at a rate that has been insufficient to bring down unemployment.
失業率を低下させるのには不十分である



としていることから、経済が回復すること以上に失業率が高いことを強調しているようである。このことから現状において「最大雇用と物価の安定」というデュアル・マンデートにかなう水準に程遠いことを論拠としてQE2の政策を正当化している。デュアル・マンデートにかなう水準というのは、Fed内部の長期的な経済見通しにおいて(11月24日エントリ「FOMC議事録~賛否割れる」を参照)、


・コアPCEデフレータ 1.6-2.0%
・失業率 5.0-6.0%


このうち、物価がこの水準にまで戻り、失業率も低下していくことが確認される限り現状の政策を維持するものとみられる。個人的には2011年もインフレ率がさらに低下すること、ダウンサイドに振れればマイナスに陥る可能性もあるため、緩和政策を通年にわたって維持していくものと思われる。国債の買い入れが、ブッシュ減税延長で逼迫する財政へのマネタイゼーションを行っているという批判については、現状の失業率の高止まりから米経済の回復をサポートしていく必要があるという論拠を用いて反論していくものと思われる。


■金利への配慮


金利市場におけるFOMCにおける国債の買い入れの効果には二つの見方がある。一つは実質金利を低下させて投資行動を喚起させること、もう一つはインフレ期待を高めることということである。当局にとって望ましいのは実質金利が低下してインフレ期待が上昇することであるから、現状の債券市場についてはかなり思惑通りには進んでいないものと思われる。


実質金利の推移(10年TIPS利回り/出所:StLouisFed)


DFII 20101215



インフレ期待の推移(10年ブレークイーブンインフレ(BEI)の推移/出所:Bloomberg)


BEI 20101215


そのため、声明文にも金利に対する配慮が記載される可能性もあったが、今回は様子見といった形で声明文には盛り込まれなかった。このため議事録における討議内容を待ってみる必要があろう。(追記)FOMC後の相場展開としては、TIPSが買われ、BEIが上昇しており、実質金利がやや低下しインフレ期待は急上昇している


そしてホーニグ委員は結局投票権を有した2010年は全ての会合において反対票を入れた。1980年のウォリック理事以来のことだそうである。来年はタカ派委員としてフィラデルフィア連銀プロッサー総裁、ダラス連銀フィッシャー総裁が新メンバーとなり、そのスタンスとアクションが注目される。一方でインフレターゲット及びプライスレベルターゲットに積極的なシカゴ連銀エバンス総裁もメンバーに入ることから、今後の同議論の行方にも注目されよう。


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タグ: Fed  金融政策  FOMC  QE2  ZIRP  金利 
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