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日銀会合~マーケットには気を払ったが 

12月20-21日に日銀金融政策決定会合が開催され、現状の政策が維持された。すなわち包括緩和政策の維持である。以下がステートメントの内容(BOJサイト参照)。


1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致(注))。
 無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。


2.わが国の景気は、緩やかに回復しつつあるものの、改善の動きに一服感がみられる。すなわち、輸出は、横ばい圏内で推移している。企業収益は、改善ペースに一服感がみられるが、増勢を維持しており、そうしたもとで、設備投資は持ち直しつつある。雇用・所得環境は引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分和らいでいる。個人消費は、一部の財に駆け込み需要の反動がみられる。こうした内外需要の動きを反映して、生産はこのところやや減少しており、企業の業況感も、最近は、製造業を中心に弱めとなっている。この間、金融環境をみると、企業の資金調達コストが低下傾向にあるほか、金融機関の貸出態度が改善するなど、緩和方向の動きが強まっている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、マクロ的な需給バランスが緩和状態にあるもとで下落しているが、基調的にみると下落幅は縮小を続けている。


3.先行きの中心的な見通しとしては、わが国経済は、景気改善テンポの鈍化した状況がしばらく続いた後、世界経済の成長率が、新興国・資源国に牽引される形で再び高まっていくと考えられることなどから、緩やかな回復経路に復していくとみられる。物価面では、引き続き、消費者物価の前年比下落幅は縮小していくと考えられる。


4.リスク要因をみると、景気については、新興国・資源国の経済の強まりなど上振れ要因がある一方で、米欧経済の先行きを巡って、なお不確実性の強い状況が続くもとで、景気の下振れリスクにも注意が必要である。物価面では、新興国・資源国の高成長を背景とした資源価格の上昇によって、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。


5.日本銀行は、資産買入等の基金を通じた買入れを、すべての対象資産について開始した。今後も、総額35兆円の基金を通じた多様な金融資産の買入れと長めの資金供給を着実に進め、包括的な金融緩和政策の効果波及を図っていく。日本銀行としては、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するために、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援という3つの措置を通じて、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく。今後とも、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、適切に政策対応を行っていく方針である。



景気認識について前回のステートメントとの変更点は、以下のとおりである。


・「輸出や生産は、このところ横ばい圏内の動きとなっている。」→「輸出は、横ばい圏内で推移している。」

生産については「弱めとなっている」と一文を加えたためこの箇所では削除されている。


・「設備投資は持ち直しに転じつつある。」→「設備投資は持ち直しつつある。」

設備投資の基調判断は上方修正している。日銀短観の設備投資額(含む土地投資額)は全産業で前回から+0.5%の上方修正となっていることから、設備投資は明らかに持ち直しているとの判断を行っている。但し、大企業製造業においては下方修正を行っていることには留意が必要だろう。


・「個人消費は、耐久消費財に駆け込み需要の反動がみられる。」→「個人消費は、一部の財に駆け込み需要の反動がみられる。」

11月時点ではエコカー減税に伴う反動で自動車などを購入する動きが控えられてる。10月の家計調査によれば消費支出は1世帯あたり前月比0.9%減となっているが、特に交通・通信(自動車用関係費など)が減少しており、この結果を反映しているものと思われる。12月の家計調査でエコポイント半減の影響が出てくるならば家具・家事用品(家庭用耐久財)、教養娯楽(教養娯楽耐久財)などの減少がみられてくるので、消費の見方についてはもう少し厳しめになっていくだろうと思われる。


・「こうした内外需要の動きを反映して、生産はこのところやや減少しており、企業の業況感も、最近は、製造業を中心に弱めとなっている。」

エコカー減税の打ち切りから始まった各種景気刺激策が今後打ち切られることから内需を中心に弱い動きとなってきており、生産も調整段階に入っている。また製造業の景況感は日銀短観で示されたように、12月短観の大企業製造業の先行きDIは-2となっており、これを反映したものと思われる。以下のグラフは日銀短観の大企業の業況判断DIの推移(出所:BOJ)。


短観 業況判断DI 20101215



・「金融環境をみると、緩和方向の動きが続いている。」→「金融環境をみると、企業の資金調達コストが低下傾向にあるほか、金融機関の貸出態度が改善するなど、緩和方向の動きが強まっている。」

金融環境については12月日銀短観において大企業の借入金利水準判断DIが9月の-15から-11に改善しており、大企業中心に企業の資金調達コストが低下していることや、また金融機関の貸出態度DIも大企業で+10から+12、中堅企業で+6から+8に、中小企業で-4から-2に改善しているなど、すべての規模で改善されている。このような結果を反映してのものと思われる。以下のグラフは金融機関の貸出態度DIの推移(出所:BOJ)。


貸出態度DI 20101221



・「米国経済を中心とする不確実性の強い状況が続くもとで、景気の下振れリスクにも注意が必要である。」→「米欧経済の先行きを巡って、なお不確実性...」

現状、金融市場においてもマクロにおいても欧州にフォーカスが当たっており、米国以上に欧州の動向欧州のソブリンリスクの再燃により欧州の金融市場が混乱し実体経済に及ぼす可能性があることと、欧州各国が緊縮財政のスタンスをとることからの景気下押し懸念が存在していると判断したのだろう。


今回の日銀会合は足元の金利の上昇というところに焦点が当たっていた。日銀では10月5日の会合において、「短期金利の低下余地が限界的となっている状況を踏まえ、金融緩和を一段と強力に推進するために、長めの市場金利の低下と各種リスク・プレミアムの縮小を促していくこととした。」として(基金を通じて)長期国債の買い入れなどを行い、「長めの市場金利の低下」ということを政策目標としている。さらに「中長期的な物価安定の理解」で示されているCPIが1%程度になるまで緩和政策を継続していくという時間軸政策の強化を行っており、長めの金利の低下を促すこととしている。また、短期(O/N-ターム)に関しても「実質ゼロ金利政策」を導入していることからオペを適切に行いそのような金利状況に誘導していくはずであったが、12月17日のエントリ「BOJ MPC Preview~現状維持」で指摘したように、


・ゼロ金利政策についてはレポ市場などで効果が出ているとは言いにくい
・時間軸政策の強化についてはターム物金利を低下させるまでには至っていない
・資産買い入れについては長め(2-3年)の金利を低め誘導するには至っていない


という状況であり、市場参加者から日銀に対する不信感が噴出していた。金利に関する点については総裁会見における記者との質疑応答で、


問 長めの金利が上昇傾向にある。
答 日本も含め、世界的に長期金利が上昇している背景については、米経済の先行きに対する悲観論や米金融緩和期待の後退で米長期金利が上昇するなか、各国の長期金利がつれて上昇したものだと理解している。長期金利の変動は、企業や家計の資金調達コストや国債を大量保有する金融機関の収益などへの影響を通じ、経済・物価や金融情勢に影響を与える側面もある。日銀としては、今後の金利の推移やその影響について、引き続き注意深く点検していく方針だ。



このような回答をしており、無難な受け答えに終始したようだ。「市場機能論」などを持ち出して自説を主張するようなことはなかった。今後はオペの動向などを通じ、政策の方針に沿った行動がなされ、特に短期市場(レポ市場など)の金利に落ち着きが見られるかどうかがポイントとなっていくだろう。



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カテゴリ: 市場視点

タグ: 金融政策  BOJ  ZIRP  QE 
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