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12月雇用統計ポイント~季節調整の影響? 

1月7日に米雇用統計が発表された。


Non Farm Payroll +103K
Total Private +113K
Unemployment Rate(U-3) 9.4%
Average weekly hours 34.3h
Average hourly earnings $22.78(MoM:+0.2%)
U-6 16.7%




以下が各種指標のグラフ(出所:米労働省)


(1)NFPとUnemployment Rate(非農業部門雇用者数と失業率)


Payroll Data 20110108.


(2)Private Payroll(民間雇用者数)


PrivatePayroll 20110108.


(3)Wage = Average Hourly Earnings * Average Weekly Hours(週次あたり平均賃金=時間あたり賃金*週間平均労働時間)


Wage 20110108.



(4)Number Unemployed for 27 Weeks & over(27週以降の失業者数=長期失業者)


Number Unemployed for 27 Weeks and over 20110108.


(5)Civilian Labor Force(労働人口)


Civilian Labor Force 20110108.


(6)Participation Rate(労働参加率)


Partcipation Rate 20110108.



以下ポイント


■ESTABLISHMENT SURVEY


・Nonfarm Payrollの+103Kは市場の予想が+150K程度であったため、やや市場の期待を下回る結果となった。10月は+210+、11月は+71Kに上方修正されている。11月の統計の上方修正については前月のポイントで指摘したが、11月はリテールが-28.1Kから-19.4Kに、製造業全体で-15Kから-5Kに上方修正となっている。


12月に米国の雇用はどのくらい増加したかという議論については、ADPの民間雇用と労働省BLSのNFPとのずれが大きいため今の段階では分からない。おそらく季節調整の影響でどちらかが大幅に振れている。ADP民間雇用者数は+297Kであったため、2月初旬に出される修正を待つ必要がある。BLSのデータでは、12月のリテールの増加幅は12Kに過ぎず、クリスマス商戦の時期である11-12月に雇用が減少していたことになり、事前ではこの増加が雇用を押し上げていたという予想が多かっただけに、この点で上方修正の余地はあるのかもしれない。仮にADPのデータが正しければ、クリスマス商戦という季節要因によりリテールが押し上げられ、さらには他の業種でもテンポラリーな要因などから大幅に雇用が増加した結果とみることができるので、1月は反動の懸念もある。一方でBLSのNonfarm Payrollの数字が正しければ1月の反動減の余地は大きくない。ISMの製造・非製造業の雇用指数の低下はEstablishment SurveyのNonfarm Payrollを支持する方向だろう。


・ADP民間雇用とPrivate Payrollの推移(出所:ADP、米労働省)


ADP NFP 20110108.


2001年以降の両者の相関係数(R)は当然のことながら0.9407と高く、相関があるのだが、単月ごとにはそれぞれの数字に振れがある。NFP(Establishment Survey)とADP民間雇用者数は全く違う統計であるので、統計手法やサンプリング、調査範囲はそれぞれ異なる。従って、今の段階において12月の雇用がどれだけ増加したのかということについて、どのデータを採用すべきなのか判断できず、従ってNonfarm Payrollの速報値についての見解は留保したい。


・セクター別については建設が-16Kとなっており、建設稼働率の低さが気にされるところだろう。年末にかけて東海岸の大雪の影響が織り込まれれば下方修正の可能性もある。製造工業は+10K。このセクターも回復は鈍いが増加基調が確かめられるのであればポジティブと捉えるべきだろう。


・サービス業は115Kの増加であったため、ほぼADPの民間雇用が示したとおり、製造業の10倍以上の雇用増となった(ADPは製造業で+27K、サービスで+270Kで10倍)。特にHealth care and social assistance(ヘルスケア・ソーシャル職)で37.1K増加しており、これが全体のNFPを押し上げている。Temporary help services(人材派遣などの補助職)も+15.9Kとなっており、このあたりのセクターで民間の雇用増が維持されているとしたほうがよい。


・政府部門は、全体で-10K。連邦政府が+10K、州政府が0K、地方政府が-20Kとなっている。ビルドアメリカ債が2010年末に打ち切られたことにより、緊縮財政の圧力が増していくことなどから、今後もこのセクターは雇用増減のマイナスファクターとなる。今後の展開によっては雇用の減少幅が広がる懸念がある。


・12月の賃金は増加。時間あたり平均賃金を平均週間労働時間に乗じた週次あたりの平均賃金は前月から1.029ドル上昇の781.35ドルとなった。緩やかながら賃金は6カ月連続で増加しており、徐々に所得環境にも改善がみられるのではないかと思われる。


■HOUSEHOLD SURVEY


・失業率は9.4%となり、2009年7月以来の水準である。失業率はUnemployed(失業者) / Civilian labor force(労働人口)で求めるが、12月はこの両方が減少していたので低下した(Unemployed:-556K、Civilian labor force:-260K)。


Unemploymentrate.png


つまり、この点は両者の解釈が成り立つ。

1)労働人口及び労働参加率(Participation rate)が低下した(25年来で過去最低)ことについてネガティブ視する

2)雇用者(Employed)の増加及び就業者比率(Employment-population ratio)がプラスになったことについてポジティブ視する


といった2通りの解釈ができる。前者の解釈は「職探しを諦めている」もしくは「積極的になれない」人が増えたということである。後者は素直に雇用が増加したとの解釈でよい。本来は景気拡大により労働参加意欲が高まることで、低いParticipation rateが回復する過程で失業率が高止まりするものとみられていた。さらに12月の雇用増がもしADPの民間雇用に近いものであるとするのであれば、すなわちクリスマス商戦を含むテンポラリーな要因に依拠するものであれば、1月は反動減の懸念がある。この点は単月の数字だけをみるべきではない。


・長期失業者は133K増加の6441K。相変わらず高い水準であり、失業者全体の44.3%を占めている。但し、15 to 26 weeksが310K減少しており、1月の長期失業者は現状レベルか、減少している可能性がある。


■マーケットへの影響


・FedにおけるQE2縮小の思惑は沈静化するのだろう。少なくともFedメンバーの長期失業率見通しが5.0-6.0%であり、現在の9%台の失業率が継続していることは許容できないというスタンスであるためだろう。


・今回はADP民間雇用の数字がポジティブ・サプライズであり、やや過剰に期待を寄せていた部分があったため、梯子を外された格好となっている。今後年末年始にかけて米国経済の楽観論が蔓延していた各マーケットもやや冷静になるのではないかと思われる。


お詫び:ESTABLISHMENT SURVEYの項において、Nonfarm PayrollとADP民間雇用との比較において検討事項としてHOUSEHOLD SURVEYのEmployed(雇用者数)の増減を入れた結果、やや混乱を招くような表現となってしまいました。当該部分は削除の上、改めてエントリを書き換えました。お詫びして訂正致します。


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カテゴリ: 市場視点

タグ: マクロ  米国  雇用統計 
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2011/01/10 22:14 * 編集 *

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