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ECB理事会~タカ派的なトーンで短期的なインフレを警戒 

1月13日にECB理事会が開催され、政策金利1%に据え置いた。しかし、この日の会見ではインフレに対する懸念が表明されたことから市場ではタカ派的なものとして受け止められた。会見におけるインフレの認識は以下の通りである。


we see evidence of short-term upward pressure on overall inflation, mainly owing to energy prices, but this has not so far affected our assessment that price developments will remain in line with price stability over the policy-relevant horizon.

全体的なインフレにおいて短期的には上方プレッシャーが掛かっている兆候がみられる。しかし、物価動向は政策関連の範囲において価格安定はインラインに留まるものとみられるという我々の評価に影響をあたえるものではない。



としており、短期的なインフレ圧力が掛かっていることを認めている。これは、12月のユーロ圏HICP(物価指数)がECBが目標としている水準である2%を超えたことに対しての表明である。以下のグラフはユーロ圏HICPの推移(出所:Eurostat)


EUROAREA HICP 20110114


インフレに対する言及については、


“First on inflation, what we have observed is that it is higher than expected and largely reflects energy prices.

最初にインフレについて、これは予想しているよりも高いものであり、大きくエネルギー価格を反映しているものだ。




Inflation rates could temporarily increase further. They’re likely to stay above 2 percent before moderating again toward the end of the year.

インフレ率は先々にも一時的に増加するだろう、2011年末にかけて再び減速して2%を上回って推移する可能性がある。



このようなことから、短期的にエネルギー価格やコモディティの高騰などからインフレが想定以上に進行していることに対してリスクと認識しているようだ。そして短期的にさらにインフレが進行する可能性があるとしている。そして政策金利について、現状は「適切なものである」としながらも、


“We are permanently alert. We are never pre-committed not to move interest rates, and our level of interest rates is designed to deliver price stability. As regards monetary policy, it is absolutely crystal clear that we will always do what is necessary and be credible to deliver price stability.

我々は永続的に警戒している。我々は金利を動かすに当たって事前のコミットは行わなわず、我々の金利のレベルは物価安定を実現するために計画されたものだ。金融政策に関しては、必要に応じ物価安定の達成のために我々が行動することは明白である。



としており、現段階でインフレのリスクが増大すれば(利上げを含む)適切な措置を取るとしている。従って現段階におけるインフレ率の上振れはエネルギー価格やコモディティ価格の高騰によるものであり、一時的に収まるものと認識しているが、仮に中長期的にインフレの圧力が増大すれば適切な政策を講じる用意があるとしている。ECBの政策金利はMRO(主要リファイナンスオペ)の最低応札レートであるため、この金利を引き上げ、預金ファシリティなどを通じて資金を吸収することで市中金利をコントロールしているためテクニカル上は容易ではある。


このトリシェ総裁の発言を受けてEONIA SWAP(オーバーナイト・インデックス・スワップ)についても今年1回程度の利上げを織り込んでいる。以下のグラフはEONIA SWAPのカーブである(出所:EURIBOR)


EONIASWAP 20110114


また、ユーロも対ドルに対して大きく買い進まれることとなった。以下はEURUSDの5分足チャート。


eurusd 20110114


しかし、実際に利上げとなるとハードルは高い。市場に不用意に引き締めのメッセージを送ることになる。現状無期限で流動性の供給を行なっているが、これはPIIGSなどインターバンクにアクセス出来ない銀行がラストリゾートとしてのECB依存が継続しているからだろう。現在LTROは3カ月物が3本打たれているが、合計で1876億ユーロが活用されている。また42日物のLTROとして680億ユーロ(固定金利)が利用されており、未だに多い水準となっている。超過流動性(Excess Liquidity)の推移からしても、年末の年越えのために潤沢な資金を供給した後に吸収したものの、依然として500億ユーロ程度の資金が存在している。このことから欧州のソブリン問題による信用不安がマーケットに燻り続けている以上、ラストリゾートとしての役割を大きく果たさざるをえない状況においてはこれらの流動性を吸収するのは難しい。以下のグラフは超過流動性(Excess Liquidity)の推移(出所:ECB)。


EURO Excess Liquidity 20110114


このあたりの流動性供給の打ち切りについては3月のECB理事会でなんらかのアナウンスがあると思われるので、その時点で見極めが必要となろう。また、物価においても域内諸国ではかなりばらつきがあり、アイルランドにようにデフレに陥っているようなところで利上げが行われるとなると、経済全体への悪影響は大きくなる。以下は域内各国のインフレ率(出所:Eurostat)。


EUROZONE HICP 20110114


その他、SMP(証券市場プログラム)における国債の買い入れについては「継続中」という発言に終始し、現状EU内部で議題に上がっているEFSF(欧州金融安定化ファシリティ)については、


“We are asking governments to improve the EFSF in quantity and quality -- in flexibility in the intervention of the EFSF.”
我々は政府に対してEFSFの量と質についての改善について尋ねている。EFSFへの介入は柔軟である必要がある。



としており、暗にEFSF(7500億ユーロ)の拡大を示唆しているようにも思われるが、これはECB単独ではもちろん決められるというわけではなく、2月の欧州サミットによって最終的に何らかの決定がなされるものと思われる。



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タグ: ECB  金融政策  金利  ユーロ 
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