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雇用統計ポイント~NFP大幅増加と失業率上昇 

5月6日に米雇用統計が発表された。以下は各指標である。


Non Farm Payroll +244K
Total Private +268K
Unemployment Rate(U-3) 9.0%
Average weekly hours 34.3h
Average hourly earnings $22.95(MoM:+0.1%)
U-6 15.9%



以下が各種指標のグラフ(出所:米労働省)


(1)NFPとUnemployment Rate(非農業部門雇用者数(単位:K)と失業率)


Unemployment rate 201105073.



(2)Private Payroll(民間雇用者数(単位:K))


Private Payroll 20110507.




(3)Wage = Average Hourly Earnings * Average Weekly Hours(週次あたり平均賃金=時間あたり賃金*週間平均労働時間)


ave hourly earning 20110507.



(4)Number Unemployed for 27 Weeks & over(27週以降の失業者数=長期失業者(単位:K))


27 week over 20110507.



(5)Civilian Labor Force(労働人口(単位:K))


civilian labor force 20110507.



(6)Participation Rate(労働参加率(単位:%))


Partcipation Rate 20110507.



以下ポイント


■ESTABLISHMENT SURVEY


・非農業部門雇用者数の+244Kはヘッドライン上ポジティブ・サプライズであった。ADP雇用者数の+175Kが示したように足元で雇用増のモメンタムの低下が意識されていたので、この雇用増加幅は取り敢えずマーケットに安心感を与えたものとなっている。また2月に+235K、3月に+221Kに大幅上方修正されたこともポジティブだろう。


・製造業は44K増加となった。内訳は建設が+5K、製造工業が+29K、うち耐久財が+19Kとなった。また鉱業でも+10Kとなっている。建設に関しては春期の建設シーズンの割にはそれ程増加しておらず。、建設稼働の回復は鈍いものとなっている。また、東日本大震災におけるサプライチェーン障害の影響から自動車メーカーなどで一部操業停止によるレイオフの可能性も想定していたが、4月速報の段階ではそういった影響は出ていないようだ。但し、4月24-30日の週の新規失業保険申請件数の大幅増加要因として自動車メーカーで生産縮小の影響が出ている可能性があり、6月に発表される二次速報値を待って判断する必要がある。


・非製造業は224K増加し、民間雇用の押し上げに大きく貢献している。特に小売業で+57.1Kとなっており、このセクターが全体の雇用者増に大きく貢献しているといえる。但し、継続的な増減を示すセクターではなく、月毎で大きく振れやすいので注意が必要だろう。またヘルスケア・ソーシャルアシスタントのセクターも+41.8Kとなっている。このセクターは継続して雇用増となっており、安定的な採用となっている。また景気回復により、レジャー・接客業も+46Kと安定的に増加している。専門技術職は+51K(うち臨時補助職(Temporary help services)は-2.3K)、運輸・倉庫は+7K、情報は+2K、金融は+4Kとなっている。


・政府部門は-24Kとなっており、継続して雇用が減少している。連邦政府が-2K、州政府が-8K、地方政府が-14K(教員を除くと-9.2K)となっており、依然として地方自治体の財政の厳しさが浮き彫りになっている。


・時間あたり平均賃金は22.95Kとなっており、前月から3セントの上昇に留まった。また、週間平均労働時間は34.3hとなっており、週間あたり賃金は前月から1.03ドル増加の787.19ドルとなっている。燃料価格等が上昇している中で賃金が横ばいの状況であると、消費者信頼感の低下要因となっていく可能性もある。この点は留意が必要である。また、週間平均労働時間は変わりがなかった。東日本大震災の影響による操業停止の影響は4月の時点では出ていないようだ。但し今後の展開は不明瞭なので、継続して注視していく必要はあろう。以下は時間あたり平均賃金の推移(出所:米労働省(YoY/単位:%))。


ave hourly earning 20110507.


■HOUSEHOLD SURVEY


・失業率は9.0%(8.960%)となり、前月から0.2ポイントの上昇となった。


Household Survey 20110507.



失業率の増加要因は、


労働人口が15K増加した
失業者(Unemployed)が205K増加した



ということであり、


失業者増 > 労働人口増


この構図となっているので、ヘッドラインではネガティブな失業率上昇と見ることが出来る。非農業部門雇用者数が大幅増加も雇用の減少により失業率が上昇するというのは整合性が取りにくいが、長期的に見ればHousehold Surveyにおける雇用者増減とEstablishment Surveyにおける非農業部門雇用者数増減には高い相関があるものの、単月ベースでみれば食い違うこともしばしばあるので、両者の統計上の違い(Household Surveyは家計を対象にしているのに対してEstablishment Surveyは事業者を対象にしている)という見解だろう。恐らくではあるが、Household Surveyにおいては、先週発表分の新規失業保険申請件数の増加要因として出されていたが、一部の州での春休み(Spring Break)による一時解雇が発生していたことによる影響が出ていたのではないかと思われる。1999年以降で景気拡大期の3-4月(イースター休暇)のNFPとEmployed前月比のデータをみると、


1999/4 NFP +376K/ Employed +8K
2004/3 NFP:+338K/Employed -89K
2006/4 NFP:+174K/Employed +20K
2007/4 NFP:+92K /Employed -724K


このようになっており、食い違いが発生しやすい。つまり、ここからは想像の域であるが、Spring Breakの一時解雇について、事業所レベルでは雇用しているとカウントしているものの、家計レベルではカウントしていない人が多いことに起因している可能性がある。従って、5月以降Employedが継続して増加していれば季節的な要因で雇用に変調が出てきたとはみなしにくい。但し、失業率は景気の回復に従って労働参加率が上昇していくことが見込まれるので、この要因により上昇の余地がある。また、景気が回復期に入って時間が経過しているが、労働参加率が依然として過去最低の状態から脱していないのは、それだけ労働参加意欲が高まっていないということを示唆しており、景気回復による恩恵が幅広く行き渡っていないということでもある


・長期失業者(26週以上失業している人)は283K減少し5.839Mとなった。失業者全体に占める長期失業者の割合は43.435%となった。前月から減少しており、この点ではポジティブとはいえるものの、構造的な要因により長期失業に追い込まれている人は多く、この点での改善にはかなりの時間を要する。



■総括・Fedの動向


全体から見れば雇用の改善のモメンタムは継続して堅調であるようにみられる。但し、賃金が上昇しないことや失業率が高止まっている点についてはハト派の高官を中心に緩和政策の維持を支持するものとなっている。また、先日発表された1-3月GDPでも示されているように、住宅投資、構造物投資、地方政府といった構造的に弱いままで早期の改善が見込みにくいセクターが経済の重しとなっている以上、米国の景気は個人消費を中心とした最終需要に立脚しているという脆い状態が今後も続いていく。引き続き消費者信頼感が景気を判断する上で重要なファクターと位置づけられるため、賃金の伸び悩みと一部の商品の価格高騰はそういったマインドにとってあまり好ましくない状況であり、この点はFedにとっても頭が痛い問題でもあるのだろう。




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2011/07/03 13:10

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