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Global Market Weekly Focus 5.30-6.3 

先週のマーケットもギリシャ動向及び米国の景気動向について関心が集まった。ギリシャについては先週、IMFとEUの足並みの乱れが明らかになっている。6月29日にIMFがギリシャに融資するに当たってEUの保証を付けるように要請したものの、EU側は難色を示し、26日にEU財務相会合のユンケル議長が、6月にIMFが予定している次回ギリシャ向け融資を実行しない可能性があるとの見解を示し、ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は次回融資を受けられない場合には、債務返済を履行できなくなると述べていた。このことからIMFとEUの足並みが乱れ、ギリシャの債務再編へのリスクが高まったことを受けて、ユーロが対スイスフランで最安値を更新していく展開となっている。以下はEURCHFの日足チャート。


eurchf 20110530


EURUSDについては一時10万枚に接近していた投機筋のIMMのロングポジションが巻き戻され、先週の火曜日段階においてはネットで19,129枚にまでロングポジションが減少、投機筋のポジション整理の動きが峠を超えてきたことから反発する展開となっているが、EURCHFは一段安を示しており、ユーロからスイスへの投資資金のシフト(いわばキャピタルフライト)が起こっている。今週もIMF及びEU要人の動向や発言には注意を要する6月1・2日にはECBトリシェ総裁の講演が予定されているが、ギリシャへの融資姿勢についての発言やインフレ及び政策動向についての発言など、来週のECB理事会に向けて注目される。なお、EONIA SWAPのフォワードカーブによれば、4月末の時点からカーブが低下してきており、次回利上げの織り込みが先送りされている。以下はEONIA SWAPカーブ(出所:EURIBOR)。


EONIA SWAP CURVE 20110530.


恐らく政策面では6月も政策金利については現状維持であり、トリシェ総裁会見における「トリシェコード」は"monitor very closely"となる可能性が大きく、インフレを警戒しているものの、拙速な利上げによってギリシャ等高債務国の問題をネガティブな方向には持っていくことは出来ないものとみられる。このことから7月の利上げの可能性についても後退してきているものと思われる。また第3四半期のLTRO3カ月のオペであるが、これも現時点では固定金利・無制限供給方式で行われるものと思われる。ギリシャの債務を巡る問題や政策動向を見据えながら講演での発言に注目が集まる。また31日にはEU圏消費者物価が出され、市場ではHICPは前年比+2.8%が予測されている。この結果如何ではECBにとってインフレでありながらギリシャ債務問題で身動きがとれないといった苦しい状況に追い込まれる可能性もある


米国の景気については1-3月以降減速しているという見方がコンセンサスとなってきている。26日に発表された1-3月GDP改訂値では、市場予想が上方修正だったのに対して速報値から修正されずという結果が出てきている。以下は米国GDPと各種寄与度(出所:BEA)。


US GDP Contribute 20110530.



米国経済はディープリセッションの後の回復過程において、財政支出による景気刺激策としての押し上げこそあったものの、構造的要因を抱えるセクター(住宅投資、構造物投資、政府支出)が成長の土台になることはあまりなく、個人消費(及び在庫投資)の動向によって振らされてきている構図となっている。1-3月の個人消費はエネルギー価格の高騰の影響から家計を圧迫し、個人消費が伸び悩んできている。4月の個人消費支出も市場予想を下回る前月比+0.4%となっている。今後はガソリン価格上昇が緩和され、消費マインドが上向きになることも期待されている。しかし、1-3月GDPではさらに在庫も積み上がってきており、今後東日本大震災によるサプライチェーン毀損の影響から取り崩されていくことが予測されるため、在庫圧縮の動きも4-6月GDPにネガティブな寄与となってくる可能性もあり、4-6月のGDPについては1-3月よりもさらに鈍化する可能性もある


そういった中で今週は重要なマクロ指標が相次ぐ。特に週末の雇用統計については市場の関心を集めやすい。4月は小売などサービス業の雇用や製造業の雇用も堅調であったことから非農業部門雇用者数は26万8千人と市場予想を大きく上回ることとなった。5月については一部外食チェーンの大量採用の影響が出てくる可能性があることから、民間雇用は支えられるものの、製造業では東日本大震災におけるサプライチェーン障害の影響から、一部で生産停止の動きなどが出てくることが想定され、伸び悩みとなっていることが想定される。新規失業保険申請件数についても4月以降40万件台が継続しており、依然として雇用情勢の一服感が示唆されている。以下は新規失業保険申請件数と4週移動平均の推移(出所:StLouisFed)。


Initial Claims 20110530.



失業率は4月に9.0%に上昇したが、5月は8.9%に低下するとの見方がコンセンサスとなっている。現状は4月の失業率の上昇の要因が季節的なものである可能性(スプリングブレイクによる一時失業)があるのと、労働力人口は、景気が回復している段階で僅かには増加しているものの、失業率を押し上げる程大きく増加していない可能性が見込まれるため、前月よりは低下しているものと思われる。


また、ISM製造業景気指数にも注目が集まる。東日本大震災の影響や国内需要の減速により、5月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数やリッチモンド連銀指数が大きな落ち込みを見せる中で、全米の製造業業況についてもスローダウンしてきているものと考えられる。特に新規受注と在庫がどの程度の落ち込みであるかに注目したいところだろう。市場予想では57.6となっている。


その他、今週は米国で以下のようなマクロ指標の発表がある。以下の予測数値はBloomberg Surveyより。


5/31 3月S&Pケース・シラー住宅価格指数 -0.2%(MoM)
5/31 5月シカゴPMI 62.0
5/31 5月コンファレンスボード消費者信頼感指数 66.5
6/1 5月ADP民間雇用者数 +175K
6/1 4月建設支出 +0.3%(MoM)
6/1 5月ISM製造業景気指数 57.6
6/2 1-3月労働生産性 +1.7%(QoQ) / 同労働コスト +0.8%(QoQ)
6/2 4月製造業受注 -1.0%(MoM)
6/2 新規失業保険申請件数 417K
6/3 5月非農業部門雇用者数 +185K / 民間部門雇用者数 +210K / うち製造工業 +13K
6/3 5月失業率 8.9%
6/3 5月ISM非製造業景気指数 54.0


日本のマクロ指標については、4月の鉱工業生産及び家計支出、完全失業率が31日に発表される。鉱工業生産については民間予想で前月比+2.8%となっている。しかし、5月27日に発表された国内各社の自動車生産によると、3月以上に4月の国内生産台数は低い水準となっているメーカーが多い。以下は国内自動車8大メーカーの3・4月の国内自動車生産実績(出所:各社)。


Auto Makers Domestic Production 20110530.



このことから、鉱工業生産の16%程度の寄与となる輸送機器工業の生産は3月から低下している可能性が高い。もっとも自動車(完成車)メーカーの4月の操業は、深刻なサプライチェーン障害の中、メンテナンスコスト軽減のため限られた部品点数でラインを短時間に動かす程度のものであり、高水準のものではない。このことから鉱工業生産は市場予想を下振れる可能性があることは十分留意したい。一方で、上振れ要因は東北などの被災地域の生産設備復旧に伴う生産再開であり、生産指数にもポジティブに作用するものと思われる。そして5-6月の製造工業生産予測調査が出されるが、サプライチェーンの復元が前倒しで行われており、さらに7-8月に電力供給に制限が掛かる直前に可能な限り生産を前倒してくるものとみられていることから、どの程度まで伸びているかが注目されている。また、注意しなければならないリスクとして新興国経済の減速がある。コマツでは「中国における5月の建設機械の稼働時間は、これまでのところ前年同期比5%低下」している(ロイター「中国の建設機械の稼働時間、5月は前年比5%低下=コマツ会長」より)。このことから、特に中国需要に陰りが出てきていることは、現状ではまだ顕在化していないものの、先行きを占う上でのネガティブファクターといえる。そういった意味においても1日の中国製造業PMIにも関心が集まるものと思われる


消費に関しては4月の家計支出が31日に発表されるが、先日発表された小売業売上高においても自動車の売り上げは落ち込んでいるものの、自粛ムード緩和などにより下落幅縮小が鮮明となっていることから、個人消費の低下幅も3月に比べれば減少するものと思われる。しかし、4月の完全失業率が震災等の影響により予想よりも上振れるようであれば消費マインドにも影響を与えかねないことから、雇用関連指標も確認しておく必要が出てこよう。


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