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雇用統計ポイント~失速を確認 

6月3日に米雇用統計が発表された。以下は各指標である。


Non Farm Payroll +54K
Total Private +83K
Unemployment Rate(U-3) 9.1%
Average weekly hours 34.3h
Average hourly earnings $22.98(MoM:+0.3%)
U-6 15.8%



以下が各種指標のグラフ(出所:米労働省)



(1)NFPとUnemployment Rate(非農業部門雇用者数(単位:K)と失業率)


Unemployment rate 2010110603.


(2)Private Payroll(民間雇用者数(単位:K))


Private Payroll 20110603.


(3)Wage = Average Hourly Earnings * Average Weekly Hours(週次あたり平均賃金=時間あたり賃金*週間平均労働時間)


Wage 20110603.


(4)Number Unemployed for 27 Weeks & over(27週以降の失業者数=長期失業者(単位:K))


Unemployed Dulation 20110603.



(5)Civilian Labor Force(労働人口(単位:K))


civilian labor force 20110603.



(6)Participation Rate(労働参加率(単位:%))


Partcipation Rate 201101603.



以下ポイント


■ESTABLISHMENT SURVEY


非農業部門雇用者数の+54Kはネガティブサプライズとなった。ADP民間雇用者数の+38Kと同様、雇用の伸びが急減速してきている形となっている。3月は194K、4月は232Kにそれぞれ下方修正された。民間雇用者数は83K増加となっており、民間セクターの雇用の伸び悩みが鮮明となっている。


・製造業は5K減少となった。製造業の雇用の減少は2010年9月以来となっている。鉱業及び掘削が6K、建設が2K、耐久財製造業は8Kの増加となった一方で、非耐久財製造業が13K減少となっており、食品業や印刷業などで雇用の減少が見られる。また耐久財製造業では輸送用機械が8.8K減となっている、一方で金属製品や機械などの増加によってサポートされている。輸送用機器の雇用の減少は東日本大震災の影響によりサプライチェーン障害から操業停止に追い込まれた影響も含まれているものとみられる。


・サービス業は80K増加となった。民間雇用を押し上げた要因となっている。特に専門職が40.3K増加となっており、雇用増を牽引している。特に会計・簿記サービスやコンピュータ技術者で増加がみられていることから、高いスキルを持った人の採用活動は活発であろうとみられる。小売業は8.5K減少し、前月に大きく増加した反動減となっている。レジャー・観光は-6Kとなっているが、食品サービス及び飲食店業は13.6K増加していることから、4月中旬に行われたマクドナルドの大量採用の効果は出ているようだ。卸売は+3.3K、運輸・倉庫は+8K、金融は+3Kとなった。また、ここにきて臨時職(Temporary help services)が2カ月連続で小幅減となっており、正社員が増加しているか、もしくは労働市場のモメンタムが低下したことで最も敏感に反応しやすい人材派遣の採用が減ったか、のいずれかが考えられる。労働市場の先行性のあるセクターであり、今後の動向が意識される


・政府職員は29Kの減少となっており、雇用増のモメンタム低下の大きな要因となった。うち連邦政府が1K増加、州政府が2K減少、地方政府が28K減少となっている。地方政府については教職員、教職員以外ともに減っていることから、地方自治体の財政難による雇用減に歯止めがかからない状況となっている。以下のグラフは地方政府の雇用の推移(出所:米労働省)。


Local Government Employment 20110603.



米国経済の構造的なウィークポイントとして住宅問題、商業用不動産問題、州及び地方政府の財政難が挙げられるが、今後も地方政府支出については前向きな展開が抱けず、米国の成長を抑制する方向で作用するものと考えられる


・時間あたり平均賃金は22.8Kとなっており、前月から0.2%の上昇となった。また、週間平均労働時間は34.3hとなっており、週間あたり賃金は前月から2.06ドル増加の788.21ドルとなっている。若干賃金が上昇しているが、賃金上昇圧力は軽微といった判断となるものと思われる。但し、コモディティ価格の調整によりガソリン価格が低下していることから、購買力低下への懸念もやや後退している。以下は時間あたり平均賃金の推移(出所:米労働省(YoY/単位:%))。


Average hourly Earnings 20110603.



■HOUSEHOLD SURVEY


Household survey 20110603.



・失業率は9.1%(9.053%)となり、前月から0.1(0.093)ポイントの上昇となった。5月の失業率増加の要因は労働人口が272K増加したこと、失業者が167K増加したことによる。今回は労働人口も増加し、労働参加率(Employment-population ratio:EPR)は若干上昇している。4月が64.153%であり、5月は64.223%となっている。また失業者数が105K増加していることから、失業率が上昇したものとみられる。従って、労働参加率が上向きに転じたことはポジティブとみることはできる(とはいえ労働参加率が依然として25年で過去最低レベルから脱していないことは留意する必要がある)が、失業者も増加しているので、この点はマイナスとみるべきだろう。4月はスプリングブレイクによる一時解雇だった可能性が高いが、5月は雇用調整によるレイオフが発生している可能性がある。


・長期失業者は361K増加し、6.220Mとなった。失業者全体に占める長期失業者の割合も45.12%にまで上昇している。最悪期は超えたものの、長期失業者の問題は米国の雇用改善の足枷となっている。構造問題である可能性が高く、解決には極めて時間を要する。


■総括・Fedの動向


今回の雇用統計は、雇用面からも米国経済が減速していることが示唆されたものとなった。ソフトパッチかあるいは本格的な減速かは現状では定かではないが、サプライチェーン問題だけではなく、新興国経済の趨勢によるところも強くなってきている。このことから、拙速な出口戦略といったトーンは後退していくものとみられる(但し、タカ派の主張は総合インフレ率に着目していることには留意)。従って今後も雇用市場が減速傾向を示していけば、7月以降の政策であるQE2.5(償還再投資)が行われる期間が2012年まで長引く可能性も考慮したい。一方で市場ではQE3に対する思惑も浮上しているが、現時点ではハードルが高いことも事実だろう。現状はディスインフレもしくはデフレよりもインフレの動向に注視しており、コモディティ価格も調整しているとはいえ高止まりしており、インフレ期待も低下しているわけではない。仮にQE3を行うのであれば、デュアル・マンデートから大きく乖離する見通しが立つようなものでなければならない。例えば、雇用が数カ月に渡って減少する、もしくはコアインフレ率が再度2%から大きく遠ざかる、といった見通しである。そういったことからすれば、7月以降QE2.5を行いながら数カ月間は様子をみる、というのがメインシナリオだろうと思われる。



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