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Global Market Weekly Focus 6.6-10 

先週のマーケットは米国において経済指標が予想を下振れたものが多かったことから、株式は売られ、債券は買われた。米10年債利回りは3%の節目を割り込む水準にまで買われてきており、経済の減速傾向を背景として、資金が安全資産である債券に流入してきている。以下は米10年債利回りの推移である(出所:Bloomberg)。


USGG01YR 20110606.



Hugh Hendryの投資家向けレターでは以下のようなインベストメント・サイクルが出され話題となっている(出所:The Tail Chaser)。


2011 06 01 - Interest Rate Cycle



このサイクルでは、まずQEが実施されて以降、(株やコモディティを買う時期)→米国のグローバリゼーションの拒否→RMBを巡る米中間の駆け引き→米国の内需拡大から海外にインフレを撒き散らす→米中は通貨政策の改革で合意する→債権国が金融を引き締める→債務国が金利を上げる→(債券を買う時期)新興国経済が減速する→米独経済が減速する→ゼロ金利政策の再構築→高いソブリン債務国の財政支援→QEの順に時計回りで推移し、現状は新興国経済の減速の時点に差し掛かってきている。興味深いのはこの円において、ややラグはあるものの1時と7時のあたりで米10年債利回りが3%を超える(もしくは3%を割り込む)ということである。前回のサイクルでは、昨年のQE2以降12月に10年債利回りは3%を超え、そしてまた3%を割り込んだ。債券相場は景気減速を確認する段階から買われ、そして追加のQE政策が発動されてから売られていくことになる


昨年とすべて同じように循環を形成していくとは思われないが、総じて似たような展開となってきている。現状においては東日本大震災におけるサプライチェーン障害は循環的な要因ではなく、突発的なものであったが、世界経済を牽引する新興国経済が足元で減速してきていることは循環的な要因によるものであり、また米国の経済も減速感を強めている。製造業の指数が減速を示していることから、その要因はサプライチェーン障害に求めがちであるが、新興国経済の減速の理由として当局のインフレ対策としての引き締めの効果が出てきていることや、米国においては高いエネルギー価格により消費者マインドが低下し、消費活動のモメンタムが低下したことによるところも大きい。現状の世界経済の減速がソフトパッチであるかどうかについては、先進国が低成長を余儀なくされている時代であるため、新興国経済の動向がそのキーを握っていくものと思われる。


このようなマクロ及び投資環境の中、今週は欧州の金融政策、Fedバーナンキ議長講演とベージュブックの発表が行われる。


■欧州の金融政策


先週の外為市場ではEU及びIMFがギリシャ向けの5度目のトランシェを承認したことから買い進まれた。外為市場のテーマとしてユーロ圏のソブリンリスクとなっている以上、6月末に発表される予定の欧州銀行のストレステストの結果までは、そういった好悪材料に振らされやすい展開が継続していくものとみられる。そういった状況の中で今週はECB理事会が行われる。今回のECB理事会では政策金利は据え置かれる見通しであり、7月の動向が焦点となる。その判断材料として5月の消費者物価(HICP)が注目されたが、31日に発表された速報値では市場予想をやや下回る前年同期比2.7%となり、前月の2.8%から伸び率が低下した。以下はHICPの推移(出所:Eurostat)。


EUHICP 20110606.



インフレの状況は5月に入って以降、コモディティ価格の調整などにより上昇ピッチがやや鈍化してきているが、それでもなおECBが目標としている2%を大きく超えている状況には変わりはなく、ECBとしても看過出来ない水準であることは確かだろう。このことから夏場の利上げ観測は根強い。しかし一方で先週はギリシャ向けの第5トランシェの融資が決定したものの、これをもってソブリンリスクが一旦収束に向かうという状況でもなく、アイルランド及びポルトガルの情勢も意識される中で、現状欧州の銀行へのストレステストが実施されており、その結果が発表される6月下旬を持って利上げという選択肢が取れるかどうかが注目となる。利上げはトリシェ総裁の会見の際、「トリシェコード」と呼ばれるものによって示唆されるが、これは4段階あり、以下の通りである。


・Strong vigilance 「強い警戒」:翌月の利上げ
・Monitor very closely「非常に緊密な監視」:2-3カ月先の利上げ
・Monitor closely「緊密な監視」:引き締め方向
・Appropriate「適切である」:当面現状の金融スタンスの据え置きを示唆


こういったものであるが、個人的には"Strong vigilance"ではなく、"Monitor very closely"としてストレステストの結果を待って8月に追加利上げの方向に舵を切っていくのではないかとみている。もちろん、足元のインフレ状況の高止まりから、タカ派的に来月の利上げを示唆する"Strong vigilance"とする可能性も否定出来ない。また、6月でLTRO3カ月物の固定金利無制限オペが終了することになっているが、PIGS諸国の銀行のファンディング環境は未だに厳しく、3カ月物のオペについては現在258.2億ユーロ供給されている。以下は6月6日時点のECBのオペ残(出所:ECB)。


ECB OPERATION 20110606.



ユーロ圏の銀行のECB依存はまだ強く残っていることが改めて認識されており、今回の理事会においても今後3カ月のLTRO3カ月物オペの取り扱いについて、無制限オペを継続するのか、あるいはオペの金額に制限を掛けていくのか、マーケットで意識されていくものと思われる。


■バーナンキ議長講演及びベージュブック


一方米国では7日にバーナンキ議長の講演が予定されている。3日に発表された雇用統計は非農業部門雇用者数で54Kの増加に留まり、失業率も9.1%に上昇したことから、雇用の拡大ペースが失速してきている。このことを踏まえ、現状の雇用市場の認識及び7月以降の金融政策のスタンスにおける再確認が注目されていく。さらに6日にカンザスシティ連銀ホーニグ総裁、7日にアトランタ連銀のロックハート総裁、8日にホーニグ総裁、9日にフィラデルフィア連銀プロッサー総裁及びイエレン副議長の講演が予定されている。


また、6月21・22日にFOMCが開催されるが、その際の経済見通しにおける判断材料としてベージュブックが注目される。注目ポイントについては以下の通りである。


・経済活動・・・前回から下方修正される可能性
・消費及び観光・・・消費支出は緩やかながら上向きであるが、減速している可能性
・製造業の活動・・・拡大からスローダウンへ。東日本大震災の影響で生産活動障害が、さらには新興国経済の動向から輸出に影響が出ている可能性。また現状の減速が一時的なものであるかどうか?
・不動産・建設・・・弱いままとなっており、商業用不動産よりも住宅の低迷が際立つ可能性。
・銀行・金融サービス・・・信用市場は改善が続いている可能性。
・雇用・・・軟化の判断が出される可能性。製造業で操業停止などに追い込まれ、一時的なレイオフが発生していることも考えられる。一時的なものなのか、長期化する可能性はあるのか。
・インフレ・・・原材料価格については高止まりを示すものの、コモディティ市場の調整によってやや緩和されている可能性。価格転嫁能力は強まっていることも想定。
・賃金・・・上昇圧力は限定的。専門職で高くなる傾向。


このようなところであり、5月-6月初旬に掛けての米国の経済活動の減速がどの程度認識されているかに注目が集まるところだろうと思われる。但し、このベージュブックを持ってQE3へ進む、もしくは地ならしを行うという形ににはなりづらい。QE3が行われるには、労働市場やインフレ率がデュアル・マンデートと一致する水準から大きく乖離していく見通しが立つことが条件であるが、今回のベージュブックでは、例えばディスインフレの状況を示唆するものは出てこない公算が強い。但し、7月以降はQE2.5(償還再投資)が行われるが、その期間が長引く可能性があることだけは意識すべきだろう


今週発表の米国マクロ指標とその予測は以下の通りである。


6/7 4月消費者信頼残高 +$5.0bln.
6/9 4月貿易収支 -$48.9bln.
6/9 新規失業保険申請件数 419K
6/10 5月輸入物価 +11.2%(YoY)
6/10 5月財政収支 -$150bln


■日本のマクロ環境


最後に、日本の状況であるが、先週は政局不安が高まり、内閣不信任決議案こそ否決された。しかし、未だに菅首相の退陣時期をめぐって民主党内で対立があることから、政局不安が払拭できるところまでは至っていない。今週のマクロ指標としては7日に4月消費動向調査、8日に5月景気ウォッチャー調査の発表があり、需要サイド及び供給サイドの消費者心理の動向が示される。消費者マインドは自粛ムードの緩和により改善してきているが、一方で原発事故の収束が立たないこと、ガソリン価格の高止まり、4カ月連続で電力料金が値上げされていることや夏場の電力供給の不安等が残っていることから、ダウンサイドリスクがありながら緩やかな回復が示されるものと思われる。9日に1-3月GDP二次速報が発表されるが、先日発表された1-3月の法人企業統計において製造業の設備投資が高水準であったことから、上方修正される可能性があり、4-6月は民間レベルでの資本ストック復元ニーズが高まっていくことから、民間設備投資が成長を下支えする構図となるのかどうかを確認する必要があろう



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