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デフレを巡る諸議論 

今日の東京株式市場はまちまちだった。昨日のDJIAが200ドル以上も騰がって10,000ドルの大台を回復したにもかかわらず、だ。とはいえ、CRB商品指数はマイナスだったし(スティープ化したものの)債券があまり大きくは売られていなかった。NY市場は材料がイニシャルクレームとシスコだけ、というやや不可解な株高だったことは否めず、東京市場はそれに対して冷静な感じだったのだろう。大手生保や銀行などの増資話で需給緩和懸念が投資心理を冷やした側面もあるかもしれないし、今晩の雇用統計を見極めたいとしてあまり積極的な買いも入らなかったのだろう。


ところで、直近twitterをはじめとしてデフレに対する論議が活発に繰り広げられている。勝間和代氏が国家戦略室にデフレを止めようと呼びかけていることはある意味で象徴的な現象だろう。個人的にも総論として賛同している。しかし、議論の中身をみると、どうも量的緩和によるインフレターゲット論に傾いているところが気になる。個人的には、かつての日銀の政策によって、国内で信用創造がなされず、海外の変な国で円貨ベースで信用創造がなされてしまったというトラウマは忘れられない。


以前の量的緩和や超低金利政策によってもたらされた結果は、邦銀が企業や個人などに積極融資することではなく、外国銀行が円貨をコール市場で積極的に調達し、それを運用に回したことだった。それによってあらゆる国で低金利の円貨をベースに信用創造が行われてしまい、住宅バブルなどを引き起こした。あるいは一部の資金がコモディティ市場に流入し、Crude Oilが147ドルまで暴騰し、世界経済を疲弊させた。それがリーマン・ショック以降急速に巻き戻され、金融危機を招いた一因になっていることはあまり異論はないところだろうと思う。以下のグラフは「外国銀行のコールマネー/負債」とドル円の推移である。


Call Money
(「コールマネー/負債」の単位は億円/出所:日銀)


これらの巻き戻しが起こり、円高によってもたらされたことは、①輸出企業の損益が悪化し、輸出競争力が衰弱した。②国際展開している企業からすれば相対的に国内の労働力の高騰を招いてしまった③コストダウン・デフレを起こしたということである。①の影響から大手輸出企業であればボーナスや株式配当などに回す余力がなくなったことから国民の可処分所得の減少ということにつながってしまった。さらにいえば中小製造企業の競争力が格段に低下してしまい、経営が立ち行かなくなってしまったのは深刻である。②の影響から企業は海外に安価な労働力を求めるようになった。是非はともあれ現象面でSPA(製造流通小売業)などがその代表的な例だろう。③は例えば原油が80ドルにまで高騰していても交易条件によって相殺され、国内小売のガソリン価格は低下基調にある。このことからCPIを押し下げる要因ともなっている。これは10月20日の「コモディティ高に踊れない日本の物価観」で述べていることである。つまり交易条件緩和は物価押し下げ圧力として作用している。


もう一つのデフレの要因はデマンド・プルダウン・デフレであり、これも先ほどの10月20日の記事で書いたとおりである。もう一度書くと、全体的な需要が低下して価格低下を招いているという構図であり、供給を絞っていったとしても需要が相当低下して(すなわち需給ギャップの拡大によって)価格が押し下げられているという現象である。


個人的なスタンスとしては、以上のような「海外で無意味な信用創造を招いた」反省からインフレターゲットには距離を置く。しかし、デフレ阻止を名目に日米なりG7なりG20の枠組みで協調して為替の大規模介入を行い、ドル円で120円レベルまで円安を進行させることには賛成であり、財務省サイドは早期に動くべきだろう。後者のデマンド・プルダウン・デフレに関してはやはり高いレバレッジを掛けた財政政策に求め、信用創造機能を回復させるべきだろう。具体的にはイノベーションを喚起させることだ。例えば、中央リニアを2025年よりも早期に突貫工事で開通させることについて財政的にバックアップするべきだろう。中央リニア事業はJR東海が最終的に負担するのであるから、国家財政的には負担は少なくて済むだろうし、需要はそれなりに大きいこともあるので、経済効果は相当大きいと思われる。そしてリニア完成後はもともとある東海道新幹線をの旅客枠を貨物輸送に転用すれば日本の物流革命が起きるだろう。


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