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China View May.2011~インフレは高原状態 

6月14日に中国国家統計局は5月の経済指標を発表した。M2とRMB建て新規融資はPBoC(13日発表)。


・鉱工業生産 +13.3%(YoY)
・小売売上 +16.9%(YoY)
・CPI +5.5%(YoY)
・PPI +6.8%(YoY)
・1-5月固定資産投資 25.8%(YoY)
・M2 15.1%(YoY)
・RMB建て新規融資 5516億元



鉱工業生産は前年比で13.3%増となった。以下は鉱工業生産の推移(出所:国家統計局)


China IP 20110614.



加工組立産業である四輪車は前年比で1.9%減、乗用車は3.3%増となっている。乗用車については前年比較でこそ伸びているが、前月と比較すると4月は813千台に対して5月は759千台となっている。四輪車も4月の1570千台から1430千台となっており、4月から5月にかけての自動車生産はマイナスになっている。このことから加工組立産業の生産モメンタムは5月に渡って低下してきている。東日本大震災におけるサプライチェーン障害の影響や一部在庫の積み上がりから生産調整が行われたものと思われる。一方素材についてはセメント生産が鈍化している一方で鉄鋼製品の伸びが加速している。セメント生産は前年比でこそ鈍化しているものの、生産量自体は3月以降拡大していることから大型プロジェクトなどの資本投資が相変わらず継続しているものとみられる。鉄鋼については2010年10月まで生産調整を経たあと生産拡大となっており、そのペースはキープされている。発電量は前年比12.1%(377.5十億キロワット)となっており、前月から伸びが加速している。中国の電力事情は石炭燃料価格の上昇と長江旱魃の影響から厳しいものとみられており、発電量については今後需要が盛り上がる夏場に掛けてどのように供給不安を解消していくのかがポイントであろうと思われる。今後大口需要家に対して供給を制限する動きが見られた場合、鉄鋼や加工組立産業などに影響が出ていくものと思われる


1-5月固定資産投資は前年比で25.8%の伸びとなった。以下は都市部固定資産投資の推移(出所:国家統計局)。


China Fixed Investment 20110614.



固定資産投資の伸びについては2010年10-12月期以降緩やかにモメンタムが強まっている。特に第1次産業でその動きが顕著となっていることから、鉱業などのセクターでの投資活動が活発となっているものと考えられる。第2次及び第3次産業においてはモメンタムをキープしている格好となっている。しかし、建設機械の稼働率が悪化するなどしていることを踏まえると今後モメンタムの減少がみられていく可能性は十分にある。また、不動産投資については前年比34.6%増加となっており、相変わらず投資活動が活発であることが示唆されている。後述するが貸出はブレーキがかかってきていることから今後抑制される方向にあるとみられるが、それでもなお高水準の不動産投資活動が行われていく場合には不動産融資規制の強化などといった政策を強めていく可能性もある。


5月の物価指標は、CPIが前年比5.5%増、PPIが前年比6.8%増となっている。以下は物価指標の推移(出所:国家統計局)。


China Inflation 20110614.



CPIについては前年比で5.5%に加速しており、3年ぶりの高水準となっている。以下は消費者物価の詳細。


China CPI detail 20110614.



食料価格については11.7%に伸びが加速しており、高止まりが続いている。さらにアルコールやたばこなどの嗜好品、衣類、住宅などでも伸びが加速していることから、幅広い価格が押し上げられているものとみられている。但し、前月比では+0.1%の伸びとなっており、高原状態とみたほうが妥当であるように思われる。PPIについては2月に前年比7.2%増になって以降はやや沈静化の兆しが見られる。内訳では生産財が前年比7.5%増、そのうち鉱産が17.1%増、原材料が9.9%増、製造品が5.4%増でありこのあたりはそれ程変わっていない。消費財は4.6%増であり、伸び率は前月と横ばい水準となっている。従って、総じてインフレ基調は高原状態で横ばいとなっている。しかし、6月のCPIの伸びが6%に乗ってきているとの観測もあり、今後の動向については予断は出来ない。世界的にみても、原油や石油製品の価格は調整してきているものの、穀物では足元でトウモロコシの価格が先物ベースで過去最高値を更新しており、食料価格の一層の押し上げにつながっていく懸念が強まっている。主にトウモロコシは家畜飼料となるため、幅広い食料価格の押し上げに寄与していく可能性もある。今月に広州で労働者の暴動があったが、今後食料価格が値上がりしていくと社会不安を煽っていく可能性もあり、当局としても看過出来ない問題となっていく懸念もある。


RMB建て新規融資は5516億元、M2は前年比15.1%の伸びとなった。以下は新規融資とM2の推移(出所:PBOC)。


China Monetary 20110614.



M2については15.1%の伸びとなり、2008年11月以来の低水準となっている。また新規融資は5516億元となっており、融資についても抑えられている。中国の大手商業銀行ベースでの預金準備率は過去最高の21%となっており、このことから貸出についてはある程度抑制されてきている。このことから今後は不動産投資やその他のストック投資についてもモデレートになっていくものとみられるが、それでもなお不動産投資の過熱感が沈静化しない場合には不動産融資規制の強化などの政策を取っていくことも十分考えられる。一方でインフレについては現状は高原状態であり、収束してはおらず、先行きも予断は出来ない。このことから利上げを含めた金融引き締めについては継続していかざると得ないものと思われるが(利上げは今月にも実施する可能性はある)、景気の減速感が示唆されており、今のところスタグフレーションとまではいかないが、今後減速感が強まっていく中で食料価格を中心に物価が上昇していくとすれば、当局の経済運営は難しい舵取りに迫られるものとみられる。さらには金利上昇に伴って銀行の地方向け融資の不良債権化も懸念となってきている。RMBのさらなる柔軟化により高め誘導を行うことで輸入インフレを沈静化させることは政策のオプションとして十分に考慮しておくべきであろうが、一方で輸出の牽引役となる加工組立産業の生産が減速しており、貿易黒字も下振れていることを踏まえると、その舵取りも難しくなるのだろう。


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