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Global Market Weekly Focus 6.20-24 

先週のマーケットではギリシャ問題に左右される展開となった。先週末はメルケル独首相とサルコジ仏大統領との会談が行われ、共同記者会見においてギリシャ追加支援に向けた結束を示し、「ウィーンイニシアティブ」をベースとした民間部門の自発的参加を持ち込む追加支援についての支持を表明した。ウィーンイニシアティブ方式における支援とは、民間金融機関によるギリシャ国債の自発的な残高維持協定のことであり、欧州銀行が同国向けエクスポージャーを維持するように要請し、同国から資本を引き揚げるリスクを軽減させる狙いがある。そして現在行われているEU財務省会合では、この民間セクター関与の新救済策の主要点での合意を目指しており、20日の合意内容に市場の関心が集まるところとなっている。また、欧州委員会のレーン委員(経済・通貨問題担当)はEU及びIMFのギリシャ向けの5回目のトランシェについて7月11日のユーロ圏財務相会合で実施されるのではないかとの見通しを示した。このようなことからギリシャ支援において各国の合意がみられ、無秩序なデフォルトが回避されるのではないかとの見方が優勢となり、先週末のNY市場ではユーロが買われ、株式も反発を示した。ギリシャのソブリンCDSも一時2,000ベーシス超にまでワイド化していたが、この合意によって前日から147.588ベーシスタイトニングした。以下はギリシャのソブリンCDS(5年)の推移(出所:Bloomberg)。


chart_CGGB1U5 20110620



しかし、救済策にはさらなる緊縮財政を強いる必要があることから、同国内では反対が強く、デモも発生しており、政治的なリスクに含まれることから、事態はなお流動的となっている。


一方で米国経済については6月のNY連銀及びフィラデルフィア連銀製造業景気指数がいずれも好不況の分かれ目である0を割り込み、製造業における減速感を示す内容となっている。その一方でコアCPIは年率で1.5%の上昇となっており、インフレ傾向を強くするものであった。コアCPIの上昇を牽引したのは自動車(新車・中古車)などであり、東日本大震災の影響から自動車の在庫が急減していることも起因とされている。特にガソリン価格高騰により低燃費車への需要が強まる一方で、トヨタのヤリス(ヴィッツ)、ホンダのフィット、日産のヴァーサ(ティーダ)などは現状供給障害により生産が大きく減っている。製造業の業況についてはサプライチェーン障害や一時期の原油高の影響から需要にブレーキが掛かってきているなどしており、足元で受注が急減していることが示唆されている。以下はフィラデルフィア連銀製造業景気指数(現状及び先行きの業況)の推移(出所:Philly Fed)。


Philly BOS 20110620.


現状の内訳(出所:Philly Fed)


Philly Fed BOS Detail 20110620.



またミシガン大学消費者信頼感指数は速報値で71.8となり、前月の74.3から低下、市場予想も下回っている。足元で失業率が上昇してきていることから、雇用や収入の伸びなどの見通しに対して悲観的であり、消費者マインドにも影響を与えている。このような状況の中で今週はFOMCが開催される。


■FOMC


6月21-22日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。6月末に6000億ドルの追加の国債購入が終了するが、その後の政策としては、引き続きMBSや国債のうち償還された資金を再投資に回すことが維持される見通しである。現状コアCPIが+1.5%となっており、デュアルマンデートに一致する物価水準である1%台後半から2%に接近してきていることで、デフレやディスインフレ懸念を払拭し、インフレ回帰を目的とした(QE3などの)追加緩和政策は行われにくい状況にある。一方で雇用情勢は失業率が再び9%に乗せ、非農業部門雇用者数の伸びも急減速を示していることから、足元で楽観できるものではなく、そもそもとして依然として失業率は高い。さらに現状の米国経済が減速している状況において、これがソフトパッチであり年後半に景気が再度上向きになるという見通しが立てられたとしても、出口戦略への論議が高まっていくといった状況でもない。このことから、バランスシートの維持を目的として償還再投資政策(QE2.5)を継続していきながら、景気やインフレ動向に対して注意深く見守っていくものとみられる


景気見通しについては声明文の段階で以下のような認識が示される可能性がある。


・経済見通し:現状認識を下方修正する公算。「やや減速」しているとの認識を示すかどうか。
・労働市場:改善しているとの見方を示す一方で、足元で雇用が伸び悩んでいるという認識を示す可能性。
・家計消費:「拡大」見通しを維持する可能性。
・企業の機器やソフトウェアへの支出:「拡大」見通しを維持する可能性。
・住宅用投資:「下落したまま」を維持する公算。
・非住居用投資:「弱い」を維持する公算。
・インフレ:原油価格について一服しているとの見方を示す可能性。一方でコモディティ全般は高止まっていることから、インフレ圧力は「上向き」であるという認識を示し、インフレやインフレ期待の進展には緊密に監視していくつもりであるという姿勢を再確認する一方で、見通しについては一時的な現象と予測する公算。


また、反対票の動向にも注視しておくべきであろう。今月末で6000億ドルの買入が終了することから、証券の買い入れや全体の資産買入プログラムのペースやサイズについて見直す時期であるとの見解が出され、現状の緩和的な政策からの転換を求める委員から反対票が投じられる可能性もある。しかし、大勢は緩和政策の維持を行いながら、現状の進展を見守る姿勢が取られるものと思われる。


今回のFOMCでは経済見通しが示される予定であるが、2011年の成長率については、4月見通しからは下方修正される公算が強い。4月に出された見通しにおいて2011年の成長率は3.1-3.3%となっていたが、これよりは下方修正される見込みである。タカ派の高官であるリッチモンド連銀のラッカー総裁は講演で以下のように指摘している(Richmond Fed "Manufacturing in the New Southern Economy"より)。

The recovery that began in the second half of 2009 has been patchy and has yet to produce a sustained period of above-trend growth. While 2010 ended with renewed strength in household spending, that strength abated early this year. Although the factors affecting the first quarter slowdown - including high energy prices, bad weather and natural disasters around the globe - may prove temporary, the inability so far of the expansion to gain more traction has been frustrating.

2009年の第2四半期から始まった景気回復はまだらなものであり、未だに成長トレンドを上回る持続的な期間を形成していない。2010年末から家計支出は再度強化されているが、年前半からはその強さは相殺されている。第1四半期の減速に影響した要因、すなわち高いエネルギー価格、天候不順、地球上の自然災害は一時的であろうが、今のところ景気拡大に勢いがつかないのはイライラするほどだ。



このように、もともと米経済について楽観的にみている傾向があるタカ派の委員からも、現状の経済回復のペースについて不十分なものであるとの認識が示されている。なお、フィラデルフィア連銀のリビングストンサーベイにおいて、6月の民間調査機関による経済見通しでは、2010年Q4から2011年Q2に掛けては前回調査の+2.5%から+2.2%に、2011年Q2からQ4に掛けては+2.9%から+3.2%となっている。2011年12月時点の失業率については前回予想の9.2%から8.6%に上方修正、CPIについては2010年から2011年にかけては+1.6%から+3.1%に上方修正されている。


■米国マクロ指標


今週の米国マクロ指標においては住宅指標に焦点が当たる。中古住宅販売件数については年率換算で4.8%減となったとの見通しが示されている。マーケットには180万戸に及ぶディストレスト化した住宅があるとされており、供給過多の状況から住宅価格は下落している。このことは米国の経済にとって構造的な重石となっており、修復にはなお時間が掛かる。そのため現状において住宅市場は二番底といえるような状況となっている。


今週発表される米国の主なマクロ指標は以下の通りである。


6/21 5月中古住宅販売件数 4.80M
6/22 4月FHFA住宅価格指数 -0.2%(MoM)
6/23 5月新築住宅販売件数 310K
6/23 新規失業保険申請件数 414K
6/24 5月耐久財受注 +1.5%(MoM) コア耐久財 +0.9%(MoM)
6/24 1-3月GDP確報値 +2.0%(QoQ Annual)



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