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雇用統計ポイント~雇用のモメンタムは一段と低下 

7月8日に米雇用統計が発表された。以下は各指標である。


非農業部門雇用者数 +18千人
民間部門雇用者数 +57千人
失業率(U-3) 9.2%
週間平均労働時間 34.3h
平均時間あたり賃金 22.99ドル
U-6失業率 16.2%



以下は各指標の推移である(出所:米労働省)


(1)NFPとUnemployment Rate(非農業部門雇用者数(単位:K)と失業率)


Unemployment rate 20110708.



(2)Private Payroll(民間雇用者数(単位:K))


Private Payroll 20110708.



(3)Wage = Average Hourly Earnings * Average Weekly Hours(週次あたり平均賃金=時間あたり賃金*週間平均労働時間)


Wage 20110708.



(4)Number Unemployed for 27 Weeks & over(27週以降の失業者数=長期失業者(単位:K))


Long Terms Unemployment.




(5)Civilian Labor Force(労働人口(単位:K))


Civilian Labor Force 20110708.




(6)Participation Rate(労働参加率(単位:%))


Participation Rate 20110708_.




以下ポイント


■ESTABLISHMENT SURVEY(事業者調査)


・非農業部門雇用者数は18千人の増加に留まり、市場予想の10万人程度を大幅に下回るものとなり、ネガティブサプライズとなった。5月についても54千人から25千人に下方修正されている。このことから米国においては雇用市場のモメンタムが急速に低下していることが裏付けられている。民間雇用は57千人の増加に留まっている。


製造業では4千人の増加に留まった。うち、建設業が-9千人、鉱業・採掘業が+7千人、製造工業が+6千人となった。製造工業のうち、耐久財は+15千人、非耐久財は-9千人となっている。建設業については住宅及び非居住用投資が低調なこともあり、低水準な建設稼働となっていることを雇用面からも引き続き裏付けられている。耐久財については、自動車及び部品において前月は3.5千人減少していたが、6月は0.9千人増加となっていた。今後東日本大震災の影響によるサプライチェーンが回復するに従って耐久財などの業種の雇用は増加していくものとみられる


・サービス業については+53千人となっている。当面はサービス業が雇用増を牽引していくという構図がみられている。内訳は卸売が+7.1千人、小売が+5.2千人、運輸倉庫が+3.6千人、情報が0千人、専門職・ビジネスサービスが+12千人、レジャー・接客業が+34千人に対して金融業が-15千人となっている。小売やレジャー・接客業などの雇用の伸びがみられていることから、個人消費については堅調に推移していることが示されている。金融業については大手銀行の人員削減が行われたというニュースが目立っており(Bloomberg「ウォール街:数千人以上を削減か、ゴールドマンやモルガンS-NYP 」など)、市況の悪化と規制面によるものと思われるが、可処分所得が高く消費に大きく影響を与える層であるため、今後の動向が意識されるところだろう。また臨時職(Temporary help services)が-12千人となっていることから、労働市場の動向に最も敏感に反応しやすい人材派遣の採用が2カ月連続で減っており、労働市場において足元で急速にモメンタムが低下していることを裏付けている


・政府部門については39千人の減少となっている。6月は連邦、州、地方政府総じて雇用が減っている。州・地方政府については7月に新年度となるため、その前に雇用を削減したといった形となっている。連邦については連邦政府が-14千人、USポスタルサービスが-10.2千人、州政府は-7千人、地方政府は教職員が-12.6千人、それ以外が-5.9千人となっている。地方財政については、財政難により雇用が増加する見込みは立っておらず、米経済のアキレス腱として意識される。以下は地方政府の雇用者数の推移である(出所:米労働省)。


Local Government Payroll 20110708.



・時間あたり平均賃金は22.99ドルとなっており、前月から0.0%の減少となった。また、週間平均労働時間は34.3hとなっており、週間あたり賃金は前月から0.343ドル減少の788.557ドルとなっている。賃金が低下したのは2010年6月以来である。前月までは小幅ながらに賃金が上昇してきたものの、6月は賃金が低下していたことが示されていた。このことから可処分所得が増加しないことが見込まれることから、個人消費への影響も意識される可能性がある。また、物価は概ね上昇基調にはあるものの、賃金インフレからは程遠い状況となっており、この点も消費者マインドに影響を与える可能性もある。以下は時間あたり平均賃金の推移(出所:米労働省(YoY/単位:%))。


Average Hourly Earnings 20110708.



■HOUSEHOLD SURVEY(家計調査)


失業率は9.2(9.182)%となり、前月から0.1ポイント上昇した。


Household survey 20110708.



失業率については、(1)労働人口が減少したにもかかわらず(-272千人)、(2)就業者が大幅に減少した(-445千人)ことにより、増加した。労働参加率は64.1%となり、過去25年で最低となっている。このことから労働参加意欲が大きく低下している中で失業者が増加したこととなり、ネガティブなパターンでの失業率増加ということがいえる。5-6月に掛けてサプライチェーン障害からレイオフが発生していることが想定されるので、今後サプライチェーンが回復するに従い失業者が減少し、就業者が増加していくことができるかが焦点となっていくことになろう。


・長期失業者は前月から89千人増加し、6289千人となった。失業者に占める長期失業者の割合は48.3%となっている。今後も長期失業者の問題の解消には目処が立っておらず、厳しい状況が今後数年単位で続くことになるものとみられる。


■6月雇用統計の評価とFedの動向


今回の雇用統計は雇用者数の伸びが前月から低下、失業率が上昇、労働参加率が過去25年で最低、賃金が低下といった形でネガティブなものとなった。ADP雇用報告は157千人の増加であったため、この差については議論が分かれるところだろうが、その他の分野においては悪化傾向が示される。このような中で、最大雇用の促進と物価安定という2つのマンデートをもつFedのアクションとしては引き続き(2012年に渡っても)バランスシートを維持していく形で緩和政策を実施していくしかないように思われる。QE3のような追加的な資産購入については現状が昨年のようなディスインフレではなく、デフレ懸念が存在しているわけではないので、ハードルは極めて高いように思われる。一方で雇用が不安定なまま出口戦略へ突き進むといったシナリオも説明しにくい。しばらくはバランスシートを維持しながら経済情勢を見極めることで精一杯といったところだろう



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カテゴリ: 市場視点

タグ: 雇用統計  米国  マクロ  Fed 
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