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Global Market Weekly Focus 7.11-15+マレーシア特集 

先週のマーケットでは週末の雇用統計が注目されたが、非農業部門雇用者数は18千人の増加に留まり、製造業などで一部前向きな指標が出されたものの、現状の米経済は減速している最中であることを改めて認識させられた。このことから米製造業でポジティブな指標が出されたことからマーケットでは一時的にリスクオンの展開となっていたが、雇用統計で梯子を外された感がある。一方新興国経済に目を向けると、中国が4月以来今年3度目となる利上げを行った。週末に物価指標が出されたが、CPIが前年同月比で+6.4%となりインフレ圧力が高まってきていることからの措置といえる。以下はCPI、PPI、預金金利の推移(出所:国家統計局・PBOC)


China Inflation 20110711.


CPIについては食料価格が前年比で14.4%の伸びを示しており、豚肉などの価格高騰の影響を受けている。今後食料価格については国際商品市場の影響を受けやすく、特にトウモロコシなどの農産品市場の動向次第といえる。以下はトウモロコシ先物のチャート。


wheat 20110711


原油などエネルギー価格が一服していても農産品の高止まりが継続するとインフレについては長引く懸念もある。また、これまで割と低い上昇率でしかなかった非食品価格も3%を超えてきている。このことからインフレ圧力が食品などだけではなく、広範に渡ってきている。このことから今後エネルギー価格の沈静化によってインフレが鈍化するものと見込まれているが、高止まりするような状況であれば賃金上昇の要求が高まってくることとなり、デモなどが起きることで社会の安定に対するリスクとなることも十分に想定しなければならないだろう。また、6月の中国の貿易黒字は223億ドルに拡大し、市場予想を上回った。以下は中国貿易収支の推移(出所:国家統計局)。


China TradeBalance 20110711.



輸出は1619.8億ドルと前月の1571.6億ドルから伸びが加速しており好調さが維持されているものの、輸入は5月の1441.1億ドルから1397.1億ドルとなっており、前月から3.1%の減少となっている。原油や鉄鉱石などが前月から低下(原油については225億ドル程度減少)していることから、内需については減速が示唆されている。今週中国では4-6月のGDPや6月の鉱工業生産、小売売上など一連の経済指標が発表されるが、内需がどの程度減速しているかに焦点が当たるものと思われる。指標如何では景気減速下の物価上昇ということからスタグフレーション的な懸念も生じてきており、当局の舵取り、すなわち次の一手にも注目が集まる


また、これまで政治的なリスクが少なかったマレーシアで大規模デモが発生した。筆者も10日ほど前にクアラルンプールを取材したが、市内は平静としており、特に政治的な運動はなかっただけにやや驚きを持ってみている。マレーシアについて、現在のナジブ政権はマハティール、アブドラ両政権下ほど磐石ではなく、今回のデモの動向には注意を要するが、基本的には政治的に安定しているとされている。一方、経済では、東日本大震災によるサプライチェーン障害は電気製品など加工組立産業を直撃し経済にマイナスな影響を与えたものの、世界的なコモディティ市況の高騰を追い風に天然ガス(主な輸出の相手国は日本である)やパーム油など主要輸出品が好調である。この点で農産品(パーム油など)、エネルギー、製造業と輸出品目のポートフォリオは理想的といえる。インフレ率は3%程度と低く、また完全雇用も達成しており、シンガポールを除く他のASEAN地域からみればかなり安定していると言える。以下はASEAN4カ国(ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイ)の経常収支と一人当たりのGDP、インフレ率(CPI)の推移である(出所:IMFWEO)


ASEAN Current Account 20110711.

GDP per capita 20110711.


Asean CPI 20110711.


リンギ相場2005年にRMB切り上げと同時に管理フロート制に移行し、金融危機の時には暴落したものの、現在では史上最高値を更新しており、この点で輸入インフレを抑制している。マレーシアの経常収支は黒字が定着しており(実需のフローに支援される)、金融政策が機動的であり(他のアジア諸国、例えばインドネシアなどは投機資金の流入加速懸念により利上げが機動的に行われていない)、そしてインフレが安定的に推移していることから通貨リンギのファンダメンタルズは他のアジア通貨に比べ強固といえる。但し、段階的に自由化されているとは言え、完全変動相場制ではないことには留意が必要である。以下はUSDMYRのチャート。


USDMYR 20110711.


このことから、物価は総じて安く、他の新興国よりも落ち着いている感があった。一方政治的には独裁的な色彩が強く、またベースとして華系とマレー系、インド系との間には格差が拡大しており、この点で民衆の不満が高まっていることも確かであろう。このことから今後このようなデモが東南アジア地域に拡散していく恐れもあるために(特に高インフレ状態の国への波及はリスクである)、動向には注意を払いたい


以下はKL市内の様子。ペトロナスツインタワー(KLのランドマークである)。周辺にはシンガポールにも支店網を持ち、東南アジア最大の銀行の一角でもあるMaybank(KLCCには支店)など国内大手銀行、CitibankやJPモルガン、中国銀行(BOC)や中国工商銀行(ICBC)などをはじめとした有力外銀、そして今後期待されるイスラム銀行も軒を構える。



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スリアKLCC(ペトロナスツインタワー内のショッピングモール。日系や欧米ブランドが軒を並べる)


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KL郊外の開発の様子(他の新興国同様開発ラッシュである)


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サイバージャヤの開発(マレーシアのIT産業の拠点)。先日NTTコミュニケーションズが同地区にデータセンターを建設する(サイバージャヤ3データセンター)とリリースしている。


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パームヤシ畑(同国の主力な輸出品であり価格高騰によって潤うが、一方でプランテーション農業であり格差温存の象徴でもある)


送信者 gion



LCCT(格安航空会社向けの空港、AirAsiaのスーパーハブ)、KLIA Transit(KLIA Ekspresは最高時速160キロで空港(KLIA)と都心を結ぶ)


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送信者 gion



【追記】マレーシア経済について、産業面のフォローアップをFacebook上に記しておきました。興味のある方はぜひご覧ください。



今週のマーケットのポイントであるが、13日のバーナンキ議長の議会証言、12日のFOMC議事録や14日の米小売売上、15日の米CPIなど米国マクロ指標の公表、さらには13日の中国指標などに焦点が当たるものと思われる。


■Fedの動向


Fedの動向としては、12日にFOMC議事録が公表される。6月21・22日のFOMCでは(1)FF金利の誘導目標を0-0.25%のレンジで据え置く、(2)6月末に6000億ドルの追加の国債買い入れを終了させる、(3)償還した資金で再投資を継続することが全会一致で決められた。このことから7月以降の政策は当面バランスシートの維持を目的に償還資金で米国債への再投資を行うことが決められている。議事録においては、4月のFOMCで示された出口戦略の方法についての更なる議論や、議長会見の質疑応答でもあったようにインフレターゲット政策の導入に関する議論、インフレに対する見方、さらには経済のアップサイド・ダウンサイドリスクについてどのような討議がなされたかがポイントとなろう。出口戦略については、当面(恐らく2012年に渡っても)実施されないものとみられているが、これを行うに当たっての方法論、すなわち資産売却を含むバランスシートの圧縮が優先されるべきか、利上げ(IOERを下限、ディスカウントウィンドウを上限とした金利体系のコリドーを構築)が優先されるべきかといったところにも焦点が当たるものとみられる。インフレターゲット論については出口戦略を見据えた論議であり、さらに議長が「物価を主とした政策運営になり、最大雇用の促進を放棄しないように」国民や議会に対して論議を尽くすべきとしており、なお一層の論議の積み重ねが必要であろうと思われる。また、物価についての認識は恐らく多数が現在のインフレ圧力は一時的とみているものの、一部には警戒すべきであるという主張がなされるものとみられる。


また議長の証言では、現状の物価については、恐らく一時的なものであろうという認識が示されるものとみられる。一方で景気についてはソフトパッチという見方を示し、年後半以降には再度成長軌道に乗るという見方を示すものと思われる。しかし、先日の雇用統計では失業率が9.2%に悪化し、さらに非農業部門雇用者数も18千人と微増にとどまっていることから、雇用情勢については厳しいトーンを示す可能性もある。政策的なインプリケーションは当面償還資金の再投資を行うことに留め、QE3への言及を行う可能性はあまり高くはない。また連邦債務上限の引き上げ論議が意識されていく中で財政についての突っ込んだ言及が行われるかにも注目されよう。


■米マクロ指標


今週の米国マクロ指標は以下の通りである(予測はBloomberg Survey)。



7/12 5月貿易収支 $-44.0Blns
7/14 6月PPI -0.2%(MoM) コア+0.2%(MoM)
7/14 6月小売売上 0.0%(MoM) 自動車・部品除く +0.1%(MoM) 自動車・部品・ガソリンスタンド除くコア +0.4%(MoM)
7/14 新規失業保険申請件数 412K
7/15 6月CPI -0.1%(MoM) コアCPI +0.2%(MoM)
7/15 6月鉱工業生産指数 +0.3%(MoM)
7/15 7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値 72.5



マクロ指標では特に小売売上が注目される。住宅、地方を始めとする政府支出、構造物投資といった構造的に弱いセクターを抱える米経済にとっての成長ドライバーは個人消費であり、前月から伸びているかどうかが7-9月の経済を占う上で重要となる。また7-8月は新学期セールが繰り広げられるため、この時期の消費者センチメントは重要である。従って、週末のミシガン大学消費者信頼感指数にも注目が集まる。また11日からアルコアを皮切りに米国企業決算がたけなわとなる。ソフトパッチにせよマクロ的にはこの間減速しているが、ミクロの企業収益の動向にも焦点が当たるものと思われる。


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カテゴリ: 市場視点

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