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日本マクロ定点観測~4-6月GDP1次QE 

8月15日に内閣府は4-6月のGDP速報値を発表した。


国内総生産(実質:前期比年率) -1.3%
同名目GDP(前期比年率) -5.7%
GDPデフレータ(前期比) -1.1%



となった。以下はGDPの内訳の伸び率(前期比)の推移である(以下出所:内閣府)。


GDP Detail 20110815.


各寄与率の推移


GDP Contribute 20110815.



GDPデフレータと国内需要デフレータの推移


GDP deflator 20110815.



4-6月実質GDP速報値は前期比年率で-1.3%となり、市場予想の-2.4%程度から上振れる結果となった。また名目GDPは前期比年率で-5.7%となり、1-3月の-5.7%から横ばいとなった。肌実感からすれば1-3月からあまり変化がなかったようにみえる。デフレータは前期比-1.1%、国内需要デフレータは-0.4%となり、デフレ基調は強まる格好となっている。3期連続でマイナス成長であることからリセッションが継続しているということになる。


4-6月GDPが市場コンセンサスに対して上振れたのは、民間在庫品の増加や公的支出によるインフラ等の復旧需要が喚起されたことによるものとみられる。民間在庫品については1-3月のGDPを0.3ポイント押し下げに寄与したが、4-6月は一転して0.3ポイントのプラス寄与となったことから、サプライチェーンの復旧及び在庫復元の動きが当初見込まれていたよりも前倒しされたことが裏付けられている。また公的固定資本形成は前期比3.0%の伸びとなっており、仮設住宅の建設など被災地域の復旧・復興需要が喚起されたものとみられる。また民間企業設備も前期比0.2%の伸びとなっており、民間企業による震災復興投資や原発事故を受けて火力発電施設などへの投資が拡大した可能性がある(もっとも設備投資は4-6月の法人企業統計を受けて大きくリバイスされやすいため注意が必要である)。さらに家計最終消費支出で-0.4%、GDPへの寄与は0.0ポイントに留まったことも上振れ要因となったものと思われる。個人消費に関しては、この間自粛ムードや雇用不安などがあり消費は低迷したが、次第に自粛ムードも緩和され、省エネ商戦(スーパークールビズや省エネ家電)の盛り上がり、7月に地上デジタル放送への切り替えも行われたことからテレビへの駆け込み需要も喚起された。さらに6月から厳しい暑さが続いたことから夏物商戦も効いたものと思われる。輸出は前期比-4.9%、寄与率は-0.8ポイントとなりGDPを押し下げる要因となった。一方で輸入は前期比0.1%の伸びとなり、GDPを0.0ポイントの押し下げとなった。輸出入については、サプライチェーン障害の影響により輸出が4-5月に大幅に減少した一方で、エネルギーなどの原材料の輸入が伸びたことを受けて輸入も若干増加、ネット輸出入でマイナスの寄与となった。


デフレータについては、マイナス幅を拡大させた。前年同期比における四半期デフレーター(原系列)をみると、家計消費支出のうち、耐久財が-17.8%(このマイナス幅は1981年以降過去最大)、半耐久財が-1.2%であるのに対して非耐久財が+1.8%となっている。また財貨の輸入は+7.1%となっている。このことから、CPIにもみられるように、薄型パネルテレビなどの価格低下により耐久財の価格が押し下げられている一方で、非耐久財は原材料の高騰などの影響を受けやすいということがいえる。総じてデフレ基調が続いていることが裏付けられている


今後のポイントからすれば、


(1)生産回復による需要者別の動向(支出側)~在庫復元から輸出・個人消費に焦点
(2)復興需要の動き



このようなところにフォーカスが当たるのではないかと思われる。まず、(1)についてであるが、生産面では夏場の電力需給に不安がある中で、生産予測指数では7・8月ともに2%台の伸びを見込んでいる。このことから需要者別(支出側)の動向においては、サプライチェーン障害の回復により在庫復元の動きが継続するが、在庫投資はそれ程のびしろがなく、次第に一巡感が出てくるものと思われる。そのため、7-9月以降は輸出と個人消費がどの程度回復するかがポイントとなろう。輸出については6月の貿易収支が707億円とプラスとなっており、足元でも1000-2000億円程度のプラスの推移が見込まれるものと思われる。そのことから7-9月は輸出が成長のドライバとなる可能性はあるが、世界経済の減速次第では輸出に大きく依存できないリスクが存在する。


個人消費であるが、足元の消費マインドは持ち直してきている。消費動向調査によれば一般世帯の消費者態度指数は4月に33.1まで落ち込んだ後、7月は37.0にまで回復している。収入の増え方や雇用環境、耐久財の買い時判断はボトムアウトしてきている。地デジ移行による薄型テレビの買い替え需要は一巡しているが、


1)雇用環境のタイトさが緩和されてきていること
2)自粛ムードも緩和されてきていること:反動増要因
3)電力不足が意識される中で省エネ需要(省エネ家電やスーパークールビズ)が喚起されていること:反動増要因
4)猛暑による夏物商戦への効果:反動増要因


などの要因から足元の個人消費は回復に向かっているものとみられる。このことから、少なくとも7-9月期は個人消費も成長のドライバとして期待される。一方でリスクとしては世界経済への減速懸念から雇用環境が再度悪化することである。雇用は景気に対して遅行するため、恐らく10-12月以降に雇用情勢の再度の悪化から消費が伸び悩むリスクが存在する。また、2)~4)の要因は3-5月期に消費を落とし過ぎた反動増に過ぎず、夏場の消費の盛り上がりが息切れし、秋口以降消費が停滞する懸念もある。


(2)の復興需要については、原子力発電所の稼働率が今後も大きくは上昇しないことから、電力供給が逼迫する中で引き続き火力発電施設の増強が見込まれることや、東北地方を中心に生産設備の復旧及び更新需要が見込まれることなどにより民間設備も7-9及び10-12月期において成長を牽引していく可能性がある。但し、海外経済など外部環境の不透明さが短中期的なリスクとして意識され、中長期では円高・電力供給への懸念から海外に生産拠点を移転させる動きが加速すれば潜在的な生産設備投資の停滞を招く可能性もある。公的需要については、仮設住宅やインフラなど、復旧の動きから本格的な復興需要へとフェーズが移っていくものとみられる。失われた25兆円の復興需要は今後数四半期にわたり成長を下支えするものと見られる。



English Version Is Here. "Japan Economy Probably Bottomed Out In The Second Quarter Of 2011"



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