07« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カテゴリ: スポンサー広告

tb: --    cm: --

日本マクロ定点観測~9月日銀短観 

10月3日に、日銀は9月調査の全国企業短期経済観測調査(短観)を発表した。業況判断DI(足元)は、大企業製造業で+2、大企業非製造業で+1となった。また先行きDIは大企業製造業で+4、大企業非製造業で+1となった。以下は大企業業況判断DIの推移である(出所:BOJ)。


tankan DI 20111003.



大企業製造業の業況判断DIが好不況の分かれ目である0を上回ったのは今年3月調査以来2四半期ぶりのこととなった。6月調査時は震災後の経済の落ち込みのボトムであり、そこから回復の形となっている。しかし、同先行きDIが+4となっていることから、震災後の回復については一服の形となっており、震災後のピークであった2010年9月の+8を上回ってはいない。しかし、世界経済が減速局面にある中で、さらに金融市場が夏場以降緊張度合いを高め、さらに円高による逆風がある状況下で先行きDIが現状DIをやや上回っていることは、製造業の企業マインドは底堅いことが示唆されている。但し、今後のグローバル金融市場の状況や円高加速、世界経済のダウンサイドリスクの顕在化により12月実績値が予測値を下振れる可能性については留意する必要がある。一方、非製造業の業況判断DIも6月調査の-5から1に浮上し、2四半期ぶりにプラスとなっているものの、先行きDIも変わらずの+1に留まっていることから、内需の息切れ感と弱さが指摘される。国内での商製品・サービス需給は大企業で-14(6月は-15)となっており、海外での商製品需給DIが-3となっていることからすると、国内需要については、震災からの回復も鈍く、また先行きも大きく改善されないことから、弱さが目立っている。


中堅企業では、製造業の業況判断DIが-3、同先行きが-2、非製造業の業況判断DIが-8、先行きが-10となっている。中小企業では、製造業の業況判断DIが-11、同先行きDIが-12、非製造業業況判断DIが-19、同先行きDIが-22となっている。このことから、中堅以下の企業においても足元では緩やかに回復してきていることが示唆されているものの、中堅企業の非製造業及び中小企業の先行きDIは足元より低下しており、国内景気の先行き不透明感を反映したものとなっている。業種別では、大企業製造業においては、自動車業の改善が目立つ。6月調査時の足元DIが-52であったのに対し、9月の足元DIは+13となっており、65ポイントの改善となっている。これは、サプライチェーン障害がほぼ解消したことを反映したものとなっている。先行きについても、改善のモメンタムは鈍化するものの9月の足元DIより11ポイント上昇の24を見込んでいる。他にも非鉄金属が6月調査よりも31ポイント改善し足元DIは+17となり、窯業・土石製品も6月調査よりも18ポイント改善し、足元DIは+10となっている。一方で、大企業製造業について先行きDIが悪化したのは、窯業・土石、繊維、化学、金属製品、造船・重機などである。非製造業においては宿泊・飲食サービスの改善が目立つ。6月調査時の足元DIは-40であったが、9月の足元DIは-18となっている。さらに先行きDIも-13に改善している。このことは、震災後自粛ムードにより消費者の観光・レジャー支出が大きく抑制されたものの、足元では次第に緩和されてきているものと考えられる。その他、運輸・郵便や対個人サービスで足元DIが改善している。一方で電気・ガスの足元DIは6月調査よりも11ポイント低下の-14となっていた。これは原発停止に伴い、代替エネルギーとしてLNGなどの輸入を増やしたことによる費用負担が嵩んだことも背景にあるものと見られる。大企業非製造業において、先行きは通信や小売で悪化が見込まれている。このことから、国内消費について減速感を強めていることが示唆されている。


想定為替レートは、2011年度上期81.26円、下期81.06円、通期で81.15円となっている。前回6月調査で通期が82.59円であったので、そこから大きく下方修正しているものの、実勢からすると4円程度の円安水準である。今後中間決算時に各企業からの為替想定レートの見直しがおこなわれることになるが、ここからさらに円高に修正してくるかどうかを見定めておく必要があろう。2011年度の経常利益予想は、大企業製造業で-0.3%となり前回から小幅に下方修正、非製造業も-7.2%と下方修正された。製造業においては、今後国内及び海外需要の落ち込み、為替がさらに円高に加速するような展開となれば下振れる可能性もある。非製造業においても、電力業界などでの負担増が嵩み、消費動向が今後減速感を強めていくことになれば下振れる公算もある。


2011年度の設備投資計画は、大企業製造業で+10.1%(前回調査から+0.8ポイント上方修正)、同非製造業で-0.6%(2.2ポイント下方修正)となった。大企業製造業においては、生産・営業用設備判断DIが9となり、先行きも7に低下することから、設備過剰感は緩やかながらも次第に薄れてきている。以下は大企業製造業の生産・営業用設備判断DIの推移(出所:BOJ)。


設備判断DI 20111003.



さらに復興需要もあることから、設備投資は年度を通じて底堅く推移していくことが見込まれる。しかし、金融市場の混乱や内外需要の不確実性から見送られるリスクも存在している。非製造業においては、内需の動向が不透明なことから設備投資が抑制されている。また、雇用人員判断DIについては、大企業で+4となり、足元で過剰人員が解消していることが示唆されている。このことから、雇用環境は緩やかに改善していることが示唆されている。以下は雇用人員判断DIの推移(出所:BOJ)。


雇用人員判断DI 20111003.


価格関連については、大企業製造業で、仕入価格DIが+22、販売価格DIが-9となっている。以下は大企業製造業の価格DIの推移(出所:BOJ)。


価格DI 20111003.



仕入価格については、2011年6月にかけて商品市場の高騰を受けて急上昇してきたものの、円高等がバッファとなっていることから、2008年ほど高水準にはなっていない。そして夏場以降商品市場がピークを打ったことの効果からモデレートなものとなっている。一方で販売価格DIは大企業製造業で緩やかな回復となっているものの、依然としてマイナスとなっており、特に国内市場でデフレ基調が継続していることが示唆されている。従って、現段階では投入コストは高止まりする中でデフレ基調が継続しており、価格転嫁の能力もそれ程大きくないことから、企業のマージン確保については苦しい状況が続いているが、足元ではそういった状況も軽減されている。


資金繰りDIは、大企業で+16、中堅企業で+8、中小企業で-7となった。以下は大企業の資金繰り判断DIの推移(出所:BOJ)。


資金繰りDI 20111003.



資金繰りについては、それ程大きな変化はないが、緩やかな改善が続いている。グローバルレベルでは金融市場が緊張状態となっているものの、国内金融システムや信用市場は極めて安定しており、金融環境は特段変化はない。金融機関の貸出態度判断DIも改善が示されている。しかし、中小企業は依然としてマイナスの状態が継続しており、緩やかな改善でしかない。今後についても国内金融システムは安定が見込まれるが、海外市場で金融ショックのようなことが起きればそれに巻き込まれるリスクはある。



--------------------------------------------------------------
メルマガ「金融市場Watch Weblog Plus」のお知らせ

毎週月曜日に、各種マーケットについて、先週のフォロー及び今週の見通しと焦点について私なりの考え方をまとめてメルマガにてお伝えいたします。詳細はこちらを御覧ください。


人気ブログランキングへ ←皆さんの応援よろしくお願いします! 

 

 人気ブログランキングへ



関連記事
スポンサーサイト

カテゴリ: 市場視点

タグ: 日本  マクロ  BOJ 
tb: 0   cm: 0

« 定点観測~9月米製造業業況  |  [図表]IMF WEO 9月の各国の経済見通し »

この記事に対するコメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://marketwatcher.blog61.fc2.com/tb.php/496-7a0f1bc9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。