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FOMC~景気見通しに強いダウンサイドリスクを意識 

12月13日にFedは連邦公開市場委員会を開催し、現状の政策である、


・FF金利を0-0.25%に据え置く
・保有証券の平均残存期間延長プログラムの実施
・エージェンシー債・エージェンシーMBSの償還資金をMBSに再投資する
・満期を迎える米国債への再投資



といったことが賛成多数で決められた。今回のFOMCについては、ステートメントにおいてもノーサプライズとなっている。


■ステートメント


声明文において、経済の現状判断については、


the economy has been expanding moderately

経済は緩やかに拡大している



としており、前回の" economic growth strengthened somewhat in the third quarter"(経済成長は第3四半期にやや強まった)という判断からそれ程大きく変わりはない。そして、グローバル経済に減速が見られるとしながらも、米国経済は拡大基調であるとしている。欧州や新興国経済が減速しており、特に一部リセッション観測がある欧州と比較すれば米国経済は底堅いと評価している。また、雇用については、


some improvement in overall labor market conditions

総じて労働市場はやや改善している



としており、前回の"continuing weakness in overall labor market conditions"(総じて労働市場の状況は弱さが続いている)としていたことから比べれば、上方修正してきている。高止まりしているものの、11月の失業率は8.6%に低下してきており、8%台に入ってきたことや非農業部門雇用者数も大幅ではないものの増加基調を続けていることを踏まえての判断だろうと思われる。また、企業の固定投資については、前回まで、"nonresidential structures is still weak"(非居住用構造物投資は未だに弱い)といった判断を行なっていたが、今回は


business fixed investment appears to be increasing less rapidly

企業の固定投資は速い増加ではないように思われる



としていることから、遅いながらも増勢となっていることから、やや基調判断を上方修正してきている。物価認識についてはモデレートなものとなっており、インフレ期待も安定している、としており、基調判断を据え置いている。


第2パラグラフの見通しについては、従来通り失業率は徐々にしか低下していかない、とし、ダウンサイドリスクについては、

Strains in global financial markets continue to pose significant downside risks to the economic outlook.

グローバル金融市場の緊張が経済見通しに強いダウンサイドリスクを提起し続けている。



としており、欧州ソブリンリスクとそれに伴う金融不安の高まりが実体経済にスピルオーバーしていくリスクについて警戒を持っている。物価動向については、


as the effects of past energy and other commodity price increases dissipate further.

過去のエネルギーやコモディティ価格が将来に向かって消散していく効果により



という箇所が削られており、コモディティ価格の高騰に関してはもはやそれ程大きな警戒を持っていないことが伺える。


第3パラグラフの政策についてのステートメントは前回と同じ、第4、第5パラグラフについても同様である。


今回のFOMCについてもエバンス委員から追加緩和を支持するとして反対票を入れた。前回のFOMC議事要旨では、


Mr. Evans dissented because he saw the high unemployment rate and the outlook for only weak economic growth as calling for additional policy accommodation at this meeting. Moreover, the longer the current situation of low resource utilization lasted, the more the economy's longer-term growth potential could be impaired. Furthermore, given current policy, his outlook was for inflation to come in below levels consistent with the Committee's dual mandate, bolstering the case for additional monetary easing at this time. He also believed policies with more-explicit forward guidance about the economic conditions under which exceptionally low levels of the funds rate could be maintained would improve the prospects for growth and employment and, while possibly admitting somewhat higher inflation for a time, would still safeguard price stability.

エバンス委員は、高い失業率と弱いだけの経済成長は、追加の緩和政策をこの会合で採用したいということから、反対票を入れた。さらに、資源活用の現在の状況が長引いていることは、経済の長期的な成長の潜在性が妨げられている。さらに現状の政策は、彼の見方では、インフレが委員会のデュアルマンデートにかなう水準を下回るとしており、現時点で追加的な金融政策による緩和が強く求められるケースである、とした。彼はまた、異例なほど低い水準のFF金利が維持される経済状況下において明示的なフォワードガイダンスを示すことは、成長や雇用の改善を維持することが可能であり、インフレがいく分高くなることを容認しても、物価安定のセーフガードとなろう、と考えていた。



としており、現段階で追加の緩和策を導入する必要性を唱えてきた。恐らくは米国債といった証券の追加購入とフォワードガイダンスのさらなる明示化(恐らく名目GDPターゲットや失業率ターゲットなど)の導入が望ましいと考えていたようだ。今回も同様の考え方を示し、現状維持に反対票を入れたということになろうかと思われる。それ以外の委員は、現時点でフォワードガイダンスのさらなる明示化や追加の資産購入については慎重な判断を行った。


■今後の政策について


今後の政策については、現状のところ2点予測されている。まず、QE3であるが、恐らくはQE1型の信用緩和としてのMBS購入といった政策が取られる可能性が現時点では強いように思われる。モーゲージスプレッドは現状やや高止まってはいるものの、2007-2009年の金融危機のレベルからはまだ低い。圧縮させてはいるものの、未だ大量のMBSを資産として保有しているとみられる欧州金融機関等がデレバレッジの動きが加速すれば、売り圧力からスプレッドがワイドニングしていくことも考えられる。あるいは金融市場の緊張状態が高まり、信用市場全般が機能不全に陥っていくことも考えられる。そうした事態になればMBS(あるいは社債、CPなど)の追加購入が行われていく可能性があるが、現時点ではまだその必要性はない。Fedが信用市場のラストリスクテイカーとしての役割を果たすことになるかどうかは、金融市場がどれだけ緊張度を増していくかということだろう。以下はモーゲージ金利と米国債のスプレッドの推移(出所:フレディマック、Fed)。


Mortgage Spread 20111214



コミニュケーションポリシーの変更については、政策の透明性を高めるために導入すべきという意見が多く、前回のFOMCでは時間を割いて論議された。具体的には、将来に渡っての金利予測のパスについてレンジを公表すること、フォワードガイダンスのさらなる明示化、名目GDPターゲットなどといった手段がある。しかし、政策の柔軟性を失わせること、将来の金融政策について不確実性を高めてしまうこと、潜在的なインフレ期待を上昇させてしまうこと、政策運営上のハードルを上げてしまうことなどから、慎重意見も根強い。このことから、1月の議長会見で何らかのガイダンスが示される可能性があるが、慎重論も多いことから、今後来年1月の会合までにどのようなコンセンサスが出来ていくか、各連銀総裁やFed高官の発言には注視したい。


■参考


・Fedバランスシート(出所:Cleveland Fed)


FedBalanceSheet 20111214



・FF金利のフォワードカーブ(出所:CME)


FFForword 20111214


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タグ: Fed  金融政策  ZIRP  FOMC 
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