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1月雇用統計ポイント~民間主導の雇用回復が一段と鮮明に 

2月3日に米労働省BLSは1月の雇用統計を発表した。以下は各指標である。


非農業部門雇用者数 +24.3万人
民間部門雇用者数 +25.7万人
失業率(U-3) 8.3%
週間平均労働時間 34.5h
平均時間あたり賃金 23.29ドル
U-6失業率 15.1%



以下は各指標の推移である(出所:米労働省BLS)


(1)非農業部門雇用者数増減(単位:千人)と失業率の推移


Unemployment Rate 20120204



(2)非農業部門雇用者数がリセッション前の水準を取り戻すまでの期間(WW2以降)


Payroll Recovery 20120203


(3)民間雇用者数(単位:千人)の推移


Private Payroll 20120204




(4)週次あたり平均賃金=時間あたり賃金*週間平均労働時間(単位:ドル)の推移


Wage 20120204



(5)27週以上の失業者数=長期失業者(単位:千人)の推移


27 week over 20120204


(6)労働人口(単位:千人)の推移


Civilian Labor Force 20120204


(7)労働参加率(単位:%)の推移


Participation Rate 20120204


■ESTABLISHMENT SURVEY(事業者調査)


・非農業部門雇用者数増減は24.9万人となり、市場予想の14万人程度を大きく上回る結果となり、ヘッドラインではポジティブサプライズとなった。また11月は15.7万人増加、12月は20.3万人にそれぞれ上方修正された。民間雇用者数が25.7万人増加していることから、民間雇用主導での雇用増となっている。


・製造業では、鉱業・掘削が1万人増加、建設が2.1万人増加、製造工業(Manufacturing)が5万人増加となった。製造工業のうち、耐久財が4.4万人となり、そのうち自動車及び部品が7.9千人増加となった。建設で雇用が増加しており、この間天候が温暖で安定していたことを背景として建設稼働が上昇したものと思われる。製造工業では、一次金属製品、機会、輸送用機器がそれぞれ1万人雇用を増加させており、設備投資需要や自動車の購買需要などを背景に生産稼働率を向上させていることが示唆されている。欧州経済にダウンサイドリスクは存在しているものの、現状では急激な落ち込みにはなっておらず、さらに国内景気の底堅さにより製造業でも雇用を増加させる動きがみられているということになる。但し、非耐久財は6千人しか増加しておらず、業種によってまちまちである。


・サービス業は17万6千人増加となり、民間雇用を大きく牽引している。そのうち、卸売は1.4万人増加、小売は1.05万人増加、運輸・倉庫は1.3万人増加、専門職は7万人増加(うち人材派遣は2万人増加)、教育・福祉サービスは3.6万人増加、レジャー・接客は4.4万人増加となっている。半面で、情報が1.3万人減、金融取引が5千人減となっている。今回注目されたのは12月の雇用を大きく主導したセクターであった小売と運輸・倉庫で反動減がどの程度のものであったのか、ということだったが、結果としてはそれぞれ増加となっている。しかし、季節調整前のデータでは、運輸・倉庫のうち"Couriers and messengers"(宅配便・メッセンジャー)は10万人減となっており、季節雇用の反動減はみられている。以下は宅配便・メッセンジャーの11-1月の雇用増減(原系列、出所:出所:BLS)。


Couriers and messengers 20120204


小売でも原系列では反動減がみられているが、季節調整により増加となっている。他の業種では専門職の雇用は強く推移しており、企業にマッチする人材不足が指摘されている。またヘルスケア・ソーシャルアシスタントは3.09万人増加となっており、確実にこのセクターが雇用の受け皿となっていることが示唆されている。また、人材派遣は2.01万人増加となっている。


・政府部門では、連邦政府が6千人減、州政府が3千人増、地方政府が1.1万人減となっている。地方政府については教員の雇用減が目立っているが、趨勢として雇用減のモメンタムは継続している。以下は地方政府の雇用者数の推移である(出所:BSL)。


Local gevernment 20120204



・非農業部門の週間平均労働時間は34.5時間、時間あたり平均賃金は23.29ドルであり、週間あたりの平均賃金は803.51ドルとなっている。前月と比較して38セントの上昇にすぎず、賃金の伸びは緩慢であることが示唆されている。このあたりは労働市場にスラックが未だに大きく残っていることから、一部業種を除けば、賃金上昇圧力が掛かりにくいというFedの見方を裏付けるものとなっている。以下は対前年同期比の時間あたり平均賃金の伸びである(出所:BLS)。


・1月分のEstablishment Surveyにおいては過去分のリバイスが行われた。

Establishment survey data have been revised as a result of the annual benchmarking process and the updating of seasonal adjustment factors.

事業者調査は年間のベンチマークプロセスの結果と季節調整要因の更新により修正されています


とのことであり、2007年12月から2009年末に失われた雇用は857.4万人となり、修正前の833.4万人から押し上げられた。その後2010年1月からの雇用回復局面では、修正前が313.8万人増加だったのに対し、修正後は309.0万人に下方修正されている。


■HOUSEHOLD SURVEY(家計調査)


失業率は8.3(8.263)%となり、12月に比べて0.3%低下した。


Household survey 20120104



12月までのデータと1月のデータは人口推計に変更が掛かっているため、家計調査においては単純比較が出来ないことに留意する必要がある。なお、参考としながらも、労働省BSLでは人口コントロールによる影響(the population control effect)を取り除いて計算された12月と1月の比較を出しており、これによると労働人口は17.5万人増加、就業者は63.1万人増加、失業者は38.1万人減少、非労働力人口は7.5万人減少となっている。従って、就業者が大幅に増加し、失業者が急減したことから、ポジティブな失業率低下だということが出来る。また労働参加率は25年間で過去最低の63.7%となったが、これも人口コントロールによる影響により押し下げられた可能性がある。しかし、労働参加率は過去25年で最低水準であることには変わりはなく労働参加意欲が高まったとはいえない。また、ベビーブーマー世代の退職増加もあることから、労働参加率はなかなか反転しにくい


・長期失業者は551万8千人となり、失業者に占める割合は44.9%となった。相変わらず長期失業者は多いものの、徐々に低下してきている。


■1月雇用統計の評価とFedの動向


1月の雇用統計についてはポジティブな評価が多いといえる。


ポジティブファクター:非農業部門就業者数増減が2011年4月以来の大幅増となったこと、世界景気の変動を受けやすい製造工業で安定した雇用増となっていること
ネガティブファクター:賃金の伸びが緩慢であること、労働参加率が過去最低水準にあること


ということである。また、失業率を計算する際の労働参加率や失業者数は人口推計の見直しにより12月とは単純比較できないものの、失業率の低下については家計調査上の就業者数が大幅に増加したことによるものだろうとみられることも大きなポジティブファクターである。


失業率が8.3%にまで低下したということは、1月の時点で既にFed経済見通しにおける2012年第4四半期の失業率の平均予測(Projections for the unemployment rate are for the average civilian unemployment rate in the fourth quarter of the year indicated)である8.2-8.5%のレンジに入ってきている、ということである。今後も失業率の低下が進めば、2012年以降の失業率予測も上方修正されていく可能性がある。その時に考えなくてはいけないのは、前回のエントリでも述べたように、テイラールールなどを使用して将来の金利予測を行えば、失業率予測の低下は当然のことながら実質FF金利を押し上げる。そうなれば、金利見通しである"Appropriate Timing of Policy Firming"(政策を引き締める適切な時期)において、2014年末よりも前にすべきではないかと考えるFOMC参加者が増加することも想定される。そしてこのような予測を反映して声明文のフォワードガイダンスの時間軸も変更される(前倒しになる)可能性がある。従って、今後失業率がFedの考えているペース以上に低下するということは、フォワードガイダンスによって示される時間軸が短縮され、そして市場の金利予測にも影響を与えるということになる。今後2月から3月の失業率、そしてFOMCにおける経済見通しと金利予測についてマーケットも一段と敏感になっていく可能性がある。



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