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実弾投入の時期 

今日の東京株式市場は反発した。NY市場が7-9月GDP改定値の下方修正などを受けて反落したが、売り厭き気分が台頭したのだろう。TOPIXが830ポイントを割り込み、円債も10年債で利回りが1.30割れのところでは年金筋のリバランスが働きやすいレベルなのだろう。ドル円は88円台前半のところまで突っ込んだが、それを嫌気する売り物はあまり入らなかった。


ところで、今日は少し月曜日の「介入論」について、なんとあの世銀(WB)ゼーリック総裁からフォローが入ったのでご紹介しておきたい。

Zoellick
(World Bank)


ゼーリック総裁はFTでこんな発言をしていた。


Australia, with its ties to the Asian economies, has already raised interest rates. Asian countries, which traditionally follow the US Fed’s monetary policy, will be under pressure to follow. But raising rates while the Fed keeps its rates close to zero would cause Asian currencies to appreciate. This would make their exports more expensive and decrease overseas sales, hurting recoveries based on exports. More­over, there is competition from China. The renminbi is tied to a declining US dollar that makes Chinese goods cheaper to buy than those of Asian rivals.



つまり、抄訳すればオーストラリアを含むアジア経済は、Fedがゼロ金利に据え置いている中でアジア各国が利上げを行うとすれば、そのアジア各国の通貨は高くなり、輸出品の価格は上昇し、海外の売り上げは減少する。さらに言えばドル安が中国の製品をアジア各国に比べて安価にさせている、とのことだ。この指摘は当ブログの11月23日のエントリで書いた「介入論」の読み筋にほぼ一致している。


つまり、アジアの各国中銀は連日で自国通貨売り・ドル買い介入を行っているわけだが、そのドル安の裏にある人民元安がその国の国際競争力を削いでいるわけであり、中国の一人勝ちを招く現象を起こしている。これは"excepting Japan "ではないわけで、ゼーリック総裁もそのようなことは承知であろう。また、金利先高観の強いユーロ圏も似たような構図だろう。ここで改めて抑えておくべきことは、極論なのかもしれないが、ドルを売るという行為は「弱い米国」を売るのと同時かつ間接的に、「強い中国」を売っているということでもあるのだ。換言すればアジア中銀がドル買い介入を行っていることは当然のことながら間接的に人民元を買っている。人民元安なのだから、ドメをみたってインフレのリスクを背負っている。この前も言ったがこの点はトレードオフである。


一方でドル売り圧力は依然として強い。今日の日経にもあるようにやはりドルは殆どの通貨に対して金利差に着目すれば買えない。日米金利差を表すドル円の直先スプレッドも限りなくゼロに近づいている。


直先スプレッド


昨日のFOMC議事録では、ドルの下落は「秩序のある(orderly)」ものだとし、投機的動きはみられないと指摘している一方で「ドルの下落が加速する傾向やドル安によりインフレ圧力が大きく強まる傾向には注意深い監視が必要」ともしている(ロイター記事参照)。その後のセントルイス連銀ブラード総裁の利上げ2012年論やフィラデルフィア連銀プロッサー総裁の宗旨替えに代表されるように雇用統計の失業率10%超えを契機にFedの総意もややハト派に傾斜しつつある。このあたりを汲みとるとすれば、金融政策ではもはやドル安は止められないということを市場に織り込ませている。従ってドル円が88円割れ、ドルインデックスも74.75割れを示現している。


しかしながら、先程の問題はドルが安くなればなるほどより厄介な問題となる。さらに人民元切り上げだけならば、逆に市場にドル売りを容認する口実に使われるだけであり、中国にしたって(ドル以外の通貨からすれば)切り上げの効果はドルの下落で相殺されてしまう危険性もある。従って、切り上げ前にドル買い介入が行われるというのが個人的な読み筋であり、過去の経験則からもG3と溝口テイラー介入のモデルケースもある。焦点はいつ介入を行うか?というところにあり、インパクトと効果を狙うならば市場流動性が薄いうちにやってしまうのではないか、という見立ても出来うる。


政治的な動きを勘ぐるのはナンセンスな気もするが、市場流動性の薄さを狙うならThanksgivingに焦点を絞るという見方も出来なくはない。Thanksgiving期間にもし不発であり、何も無かったとしても、来月同時期に同じようなレートだったら機はより熟すという感じもする。非常に難解な作業だが、政治動向の腹積もりを見極める時にも来ているような気もしている。介入否定を繰り返してきた藤井財務相も午後に全国都道府県知事会議で、為替相場について「異常に動いたときには重大な関心を持って臨む」との考えを示した(日経)ようである。


戦争と同じように誰もやるやるといって実弾を入れてくる馬鹿はいない。沈黙の時、それも皆が浮かれているときが最も怖い。このことは頭の片隅に入れておいた方がよいのだろうと思う。


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