05« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»07

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カテゴリ: スポンサー広告

tb: --    cm: --

難解なデフレ論議 

今日の東京株式市場は3日続伸した。朝方こそ昨日の臨時の日銀会合の結果に失望する向きがあって戻り売りが出される展開となったが、円高懸念がやや後退したことから輸出関連に買いが入る展開となった。ここにきて底堅く推移している感じもするが、これまで需給的な重しとなっていた信用に関して「期日明け」し、需給がややタイト化していることも要因となっているのかもしれない。もっとも、ドバイの問題を楽観視しすぎている嫌いもあるのだろうが。


昨日の日銀会合の評価については、外為市場的なアプローチについて、宮地塾で詳しく書いているが、思った以上の効果があるのではなかろうか、と思われる。今日行われたTB3カ月物入札の結果、最高落札利回りが量的緩和解除以来の低水準となったことから市中金利にも波及、やがて円LIBOR金利の低下につながってきており、日米金利差の縮小期待からドル円はやや円安方向に振れている(消去法にせよ円が買われる理由というのはもっと多角的なアプローチから検証されるべきだが)。ここで人民元切り上げと同じタイミングで非不胎化協調介入を行えば効果は大きいだろう。


さて、ここのところの論議でデフレについて考えてきているが、個人的には日銀が行うべき政策の余地は少ないというスタンスを取っている。それは流動性指標をいくつか見た場合、日本の金融における流動性は十分確保されているという見立てがあるからだ。例えば名目GDPを1としたときに、マネーサプライが何倍であるかを表すマーシャリアンkをみると、前回のデフレ(2000-2005年)の時期に比べればはるかに大きい。以下のグラフはマーシャリアンkの推移である(出所:内閣府、日銀)


マーシャリアンk


こんな感じなので、流動性をいくら供給してもデフレ圧力に歯止めが掛かっていないということになる。前回のデフレ時は金融システム不安による流動性危機という側面もあったので(つまり今のアメリカ的な状況)、それゆえマネーが市中に回らなかった、いわゆる金詰まりが起こっていたことが要因としてあったのだろう。今回は国内に金融システム危機が起こっていないので、とりあえず流動性を供給しても現状のデフレを脱却できるかどうかは疑問である。逆にいえば日銀が取りうる手段は限定的となっている。


デフレを考える上で、いくつかのパラメータから分析する必要がある。IMFがデフレ・リスク指数を算出しているが、この要素は以下の通りである(内閣府資料より)。


・物価・・・CPI・コアCPI・GDPデフレータ
・アウトプットギャップ・・・GDPギャップ、実質GDP成長率
・株価・・・TOPIX
・為替レート・・・実質実効為替レート
・銀行貸出・・・名目GDPとの差、対前年伸び率の累積
・通貨供給量・・・マネタリーベースと広義流動性


この中で政策的問題になってきそうなのはアウトプットギャップ、為替レート、銀行貸出ということになる。物価と株価に関しては結果的に、というところもある。アウトプットギャップは最新の需給ギャップが35兆円ほどあり、景気対策など政策で埋めていくべきなので、これを日銀に求めるのは不可能である。為替レートは是正する努力をすべきだし、介入、または中銀のB/S毀損というオプションがある。


銀行貸出に関しては実はそんなに増減している感じではない。日銀の総貸出平残(銀行・信金)をみると2004年をボトムにして上昇している。以下の図は総貸出平残の推移である(出所:日銀)


貸出


このように考えていくと、今の日本におけるデフレとは、個人的に以前から考えているようにアウトプットギャップによるところと為替レート(安い輸入品が入ってくる)という見立てだろうと思われる。しかし、貸出についてはバーゼル3の動向にもよるが、金融規制が強化された場合には減少していくリスクもあり、もしそうなれば今のデフレを深刻化させていくリスクがあるだろう。


グローバル的にもこのバーゼル3の影響を心配する声は多く、もし金融機関に高い自己資本規制比率が要求された場合、銀行側が懸念融資先のロールオーバーを認めないというケースは多々発生する可能性があり、今はドバイの問題を含め市場ではこの問題を軽視するきらいがあるが、楽観はできないという感じなのだろう。


人気ブログランキングへ ←皆さんの応援よろしくお願いします! 

 人気ブログランキングへ








関連記事
スポンサーサイト

カテゴリ: 市場視点

tb: 0   cm: 0

« スクィーズ的相場の要因  |  突如の日銀会合 »

この記事に対するコメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://marketwatcher.blog61.fc2.com/tb.php/68-9bac21c6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。