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「魔の木曜日」とPIGSリスク 

今日の東京株式市場は続落した。前場はメジャーSQに絡むロールオーバーの動きから動きづらい展開となっていた。SQ前の動きとしてよく言われる「魔の水曜日」はオプションのみのSQ前に起きやすいということで、メジャーSQには通用しにくい感がある。それには理由があり、オプションSQだけの場合は活発な合成先物組成の動きがあるので、デルタヘッジが横行しやすい環境が醸成されやすい。しかし、先物が加わるSQの場合には裁定買いのポジションに絡むロールオーバーの動きが活発化しやすく、限月間スプレッド取引が立会内(大証+SGX)及び立会外の相対で相当行われる。裁定業者などはかえって変に単一限月で価格変化が起きてスプレッド取引に支障をきたすことを嫌う。平時の相場環境であれば従ってロールオーバーが活発に行われるときは、市場でもあまり動かしたくないということで合意形成が出来やすくなる。しかし、ロールが終わったら、単一限月市場に限月間スプレッド取引の結果不要になった玉が大口で出されることもあり、モメンタムを決定する可能性もあるし、オプションで合成先物の組成(リバーサル・コンバージョン)もそれなりにあるので一気にデルタヘッジに傾きやすい傾向もある。それが前後場の動きの違いになって表れた、典型的なメジャーSQ最終売買日の動きだろう。そもそもSQ前に合成先物の組成を行う理由としては、


(1)ロールバック
(2)証拠金の抑制



この2点がメインだろう。(1)に関しては先物と現物を使った裁定売買の際、ポジションのクローズを4ヶ月に一度のメジャーSQではなく各月ごとのオプションSQでポジションクローズを前倒しする業者も少なからず存在する。ロールオーバーは期先限月に乗り換えることを意味するが、ロールバックは期近限月よりもExpireを前倒しする動きなので、反対の意味で用いられる。合成先物組成のメリットとして特に大きいのが証拠金の抑制である。2009年12月10日前場に12月限10,000円でコンバージョン(合成先物の売りポジション=δ1のショート)を組成、引け後の値洗い(デルタ換算)の時点で証拠金=SPAN×1.1の証券会社の場合、以下のような証拠金シュミレーションとなる。


取引証拠金所要額:192,900=SPAN証拠金額:345,400-ネットオプション価値総額:152,500
×1.1=証券会社所要証拠金額:212,190


同じ証券会社を使った場合に、ラージ先物1枚の売りの場合363,000円の証拠金を要する。つまり、売りのポジションから買いのポジションが証拠金として計算されるため先物の売りポジションを建てるよりも証拠金を抑制される場合がある。如何に証拠金を安くするかということも先物・オプション戦略の重要なファクターとなるので、特にロールバックをしたい向きにはコンバージョンはとても有益となる。しかし、思惑が外れた場合には先物にデルタヘッジが出されやすくなるため、この点はいつものオプションのSQ前の動きとなりやすい。要はロールオーバーが前場で終わったので、本日の後場から「魔の水曜日」に移行したという感じなのだろう。このあたりは地合がそうさせたという側面ももちろんあるのだろうが。


最後に今週からの円高について少し追加してフォローすると、ひとつ考えられるのはPIGSリスクだろう。PIGSとは、ポルトガル・イタリア・ギリシャ・スペインの略称である。昨日S&Pがスペインソブリン格付けのアウトルックを「ネガティブ」に引き下げたのもドル円相場の地合を悪くさせている。今週の円高のトリガーはバーナンキ議長の発言だが、需給的な引き金はギリシャの格下げだったようだ。ソブリン格付けがシングルAからトリプルBに格下げされたということは、裏返して言えば「投資適格級をA級に位置づけている」ソブリン債で運用している投信などは、ポートの債券がそれ以下に格下げとなれば機械的にそれを売らなければならない。その際ギリシャは単一通貨ユーロを導入しているので、ユーロで円転を行わなければならない(ユーロドルの売り→ドル円の売り)ことになる。つまりユーロ円は合成通貨なので、ユーロ円の売りはドル円の売りにつながる。ソブリン債で運用しているファンドのポートに占めるギリシャ債のウエイトは小さいが、例えばグロソブのようなファンドの場合には運用規模があまりにも巨大であるため、売ったアセットが円転していく場合には当然ユーロ円の売りのプレッシャーは大きくなっていく


本来ならばこの時期はボーナスシーズンでもあり、特に高金利が見込める外債は買われやすく、クロス円主導で円安に振れやすいが、今年はボーナスの支給額が相当抑制されており、外債に振り向ける絶対的な額も少なくなってきているものと思われる。従ってギリシャの格下げに端を発した円転圧力をボーナス資金で相殺するのは難しくなってきているという事情も抑えておかなければならないだろう。つまり、この円高局面というのはセーフティアセットとしての円買いというよりはPIGSリスクの顕在化、すなわちギリシャのソブリン債を売った向きの円転圧力として作用しているのではないか?というのが一つの結論として挙げられるところではなかろうか、と思う(もちろんそれだけが要因ではないが)。昨日のポンド円の下落は個人などのFXのストップロスが大量に巻き込まれたという指摘もあり、この点は本邦勢の円転という意味では共通する。


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カテゴリ: 市場視点

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この記事に対するコメント

メジャーSQの切り口について

魔の水曜日というのは、(オプションSQ)-(メジャーSQ)で年に8回あるということでしょうか。その日だけに絞ってバックテスト研究をすればかなりのマーケットの特徴が出てきそうな予感がいたします。ある時点で相場がコロッと変わりますからね。

ロールバックの情報はどこから仕入れてくるのかと興味を持ちました。これは、オプションSQでポジションをフラットにすることを指すのでしょうか。

システムおぢさん #yl2HcnkM | URL
2009/12/11 05:09 * 編集 *

Re:システムおぢさん様

いつもお世話になっております。

>(オプションSQ)-(メジャーSQ)で年に8回
年8回のオプションSQだけでみればそういったマーケットの特徴が出てくるかもしれません。

>ロールバック

仕入れる、というよりはあくまでも市場関係者が指摘することをここで共有しているだけですが、考え方としては合理性に叶う動きだと思います。裁定ポジションのクローズはメジャーSQか逆鞘の時ですが、それなりに流動性があるオプションSQでクローズすることもあります。その場合、先物売りのポジションを閉じてOP市場で合成先物でコンバージョンを組み、SQで現物と一緒にクローズさせることができれば、4ヶ月に一度ではなく、1カ月に1回のタイミングでポジションをクローズさせることができます。

祇園 #- | URL
2009/12/11 06:10 * 編集 *

メジャーSQの切り口について

祇園様、

早速のコメントを頂きありがとうございました。なるほど、先物→オプションと変換すればオプションSQでクローズ可能ということですね。

Re:システムおぢさん #yl2HcnkM | URL
2009/12/11 09:32 * 編集 *

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